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会計士の転職と監査 ~監査法人に求められる人材とは?~

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会計士の転職と監査

会計士の業務の中には、公認会計士しか行うことのできない監査業務があります。その監査業務を専門的に行っているのが、監査法人です。そこで、監査法人の業務の実態や転職動向、さらにはどんな人材が求められているのかについて、詳しくご紹介します。

監査法人の業務とは

監査法人は、公認会計士法に基づき、監査対象が法令や規則に従って正しい会計処理を行っているかどうかを第三者として調査し、その結果を利害関係者に報告・証明する業務を行います。

監査法人のおもな業務は、「監査・証明業務」と「コンサルティング業務」に大別することができますが、業務の中心となるのは監査・証明業務です。監査を一言でいうと、「決算書が正しいかチェックする業務」で、公認会計士だけに認められる独占業務です。

一方、コンサルティング業務は、企業の抱える問題に対して解決策をアドバイスする業務です。具体的には、IPO(未上場企業の株式上場)やM&A(企業の合併・買収)、事業再生などに対するアドバイスを行います。

近年の監査法人への転職・就職動向は?

監査法人のニーズは景気に大きく影響されるため、公認会計士の採用数も景気に左右されやすいのが特徴です。ただし、近年は企業のグローバル化やベンチャー企業の増加、そして会計基準の国際化などから、幅広いフィールドで活躍できる公認会計士のニーズは高まっており、監査法人の採用意欲も高い状態が続いています。

会計士試験の合格者は、新試験制度の導入により2007年には4,041名を数え、合格者の多くが監査法人に就職できないという問題が起こりました。しかし、出願者は2010年をピークに5年連続で減り続け、2016年の合格者は1,108名にまで減少しています。

そのため、監査法人では近年、新規合格者だけでは採用需要が満たせないケースも増えており、多くの法人では過年度合格者の中途採用を行っているのが現状です。監査法人への転職・入職希望者にとっては、まさに追い風が吹いている状況といえます。

監査法人への転職で注意すべき点

公認会計士が監査法人に転職するには、2つのパターンがあります。1つは、現在監査法人に勤務している公認会計士が他の監査法人に転職するパターンで、この場合は即戦力として評価されます。

そしてもう1つが、監査法人以外の分野からの転職です。この場合も企業内で経験した財務業務や税務の経験はきちんと評価されますし、さらに近年は、監査法人もアドバイザリー部門に力を入れる傾向があるため、監査法人以外での勤務経験がむしろ武器になるケースも増えています。

日本の監査法人には、「上場会社を概ね100社以上監査し、常勤の監査実施者が1,000名以上の監査法人」という定義を満たした大手監査法人(BIG4)と、その他の準大手を含む中小の監査法人が存在しています。監査法人のあいだで転職する場合には、BIG4間の転職と、中小の監査法人からBIG4への転職という2つのパターンが中心です。

大手監査法人の場合は、会計検査だけではなく、コンサルタントなどさまざまな部門があるため、法人内で多様なキャリアを積むことができます。

一方、中小監査法人の場合は、大手と比較すると企業内で早くから責任あるポジションを任されるケースが多く、20代でインチャージ(現場責任者)やマネージャーの経験ができる場合もあり、セカンドキャリアに対してむしろ有利に働く場合もあります。

また、一般企業から監査法人に転職する場合には、監査法人への勤務経験のない人が一般企業から転職するケースと、一度監査法人に勤務してから一般企業に転職し、再び監査法人で働く、いわゆる“出戻り転職”があります。 出戻り転職の場合は、監査法人への業務経験があるだけに即戦力として期待できるため、監査法人も採用ターゲットとしている場合が多く、転職には大きなアドバンテージとなります。

監査法人勤務のメリットとデメリット

監査法人で勤務するメリットのひとつに、給与水準の高さがあります。平均的な例ですが、年収ベースで初年度から400万円を超えるケースも多く、数年後にシニアスタッフに昇進すれば年収ベースで800万円以上となり、マネージャークラスになれば年収1,000万円に到達することが多いようです。しかし、一般企業と比較すると福利厚生の面では劣る部分もあります。

また、監査法人は職員のほとんどが公認会計士なので、長期的なキャリアプランを描く上でもメリットがあります。ロールモデルとなる先輩が多いことや、監査法人勤務のキャリアが経理・財務職を目指すキャリアの頂点ともいえるCFO(最高財務責任者)を目指す場合にも有利に働くなど、転職市場での価値が高くなるのもメリットのひとつといえるでしょう。

一方で、実際に監査法人での勤務経験のある人の多くが、監査調査など刺激の少ないデスクワークが多いというデメリットを指摘しています。

監査法人に求められる人材とは

監査法人での仕事というと、一日中書類やパソコンとにらめっこというイメージがあります。しかし、実際にはクライアントとのコミュニケーションが大切なため、高いコミュニケーション能力が求められます。また、急速に進む企業のグローバル化に対応するために、英語力があると歓迎される傾向があります。

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