公認会計士を目指す人のための学部選び完全ガイド
公認会計士は安定した収入と社会的信用、そして幅広いキャリアの可能性を備えた国家資格として、毎年多くの学生に人気があります。しかし、その難関試験に合格するためには、大学での学び方や学部の選択が極めて重要です。本記事では、公認会計士の仕事や試験制度の概要から、学部選びのポイント、学部ごとの特徴、さらにサポートが充実した大学の紹介まで、進路に悩むあなたに役立つ情報を網羅的に解説します。
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目次
公認会計士とは?試験制度とキャリアの全体像
まずは公認会計士という資格の概要と、その試験制度、そして取得後のキャリアの広がりについて理解しましょう。
公認会計士の役割と働くフィールド
公認会計士は、上場企業や学校などの財務諸表を監査することを主な業務として、投資家や債権者などの外部の利害関係者に対して財務情報の信頼性を担保する役割を担っています。また、近年ではその専門性を活かして、税務、M&Aアドバイザリー、IPO支援、事業再生、経営コンサルティングなど、非監査業務でも活躍の場が広がっています。特に、ベンチャー企業の支援やESG報告書の補償業務など、社会の変化に応じた新しい領域でのニーズも高まっている仕事です。
試験制度と必要な学習量
公認会計士試験は短答式試験(年2回)と論文式試験(年1回)の2段階構成となっており、出題範囲は広範囲にわたります。主要科目には、「財務会計論」、「管理会計論」、「監査論」、「企業法」、「租税法」などがあり、難易度は非常に高いと言われている資格試験です。合格には約3,000時間〜4,000時間の学習が必要とされており、多くの受験生が大学在学中から学習を開始しています。
資格取得後のキャリアパス
資格取得後は監査法人での勤務を経て、事業会社のCFOや経営企画、外資系コンサルティング、独立開業などの活躍が視野に入ってきます。近年では上場準備企業やスタートアップなどからの需要も高く、公認会計士の職域はますます多様化が進んでいます。また、USCPAや税理士の資格との併用で、キャリアの幅を広げる人も少なくありません。
学部選びで押さえるべき3つのポイント
どの学部に進むかは、合格率や学習効率にも大きく影響します。ここでは、学部選びの重要なポイントを3つご紹介しましょう。
会計・法律科目の履修可能性
公認会計士試験に必要な科目は、商学部や経営学部、法学部で多くカバーされています。たとえば、商学部では「財務会計論」、「管理会計論」、「簿記論」、「監査論」などの授業が開講されており、試験勉強との相乗効果が得られるでしょう。また、法学部であれば「会社法」、「商法」、「民法」などの講義が、短答式試験の企業法や論文式試験の企業法や民法対策につながります。
学習時間の確保のしやすさ
会計士試験に合格するには、大学の授業以外に長時間の自習が不可欠です。そのため、カリキュラムに余裕のある学部を選ぶことが重要になります。
理系学部や一部の専門学部では授業数が多く、課題や実習も多いため、試験勉強との両立が難しくなる可能性があるでしょう。一方で文系学部、特に商学部や法学部であれば、比較的時間を確保しやすい傾向にあります。
資格支援制度の有無
大学によっては、学内で公認会計士講座を開講しているところもあります。たとえば、早稲田大学のWUCPA講座、明治大学の経理研究所講座、中央大学の学内講座などが代表例です。こうした講座は費用面でも割安で、同じ目標を持つ仲間と切磋琢磨できる環境が整っている点でも有利といえます。
学部別の特徴と試験との相性
学部ごとに、試験との親和性や学べる内容は異なります。それぞれの学部がどのように会計士試験に活かせるか、ここで見ていきましょう。
商学部・経営学部
商学部や経営学部は、試験科目と親和性がもっとも高い学部となっています。多くの大学の商学部や経営学部では「財務会計論」「管理会計論」「簿記論」「監査論」「財務諸表論」などの科目がカリキュラムに組み込まれており、試験対策と大学の授業を並行させて勉強することが可能です。また、日商簿記検定との連携も図りやすく、2級、1級の取得を経て、公認会計士試験へのステップアップがスムーズに進めることができるでしょう。
経済学部
経済学部では「ミクロ経済学」「マクロ経済学」「統計学」「計量経済学」など、論理的・数理的なアプローチを重視した授業が展開されています。公認会計士試験で直接問われる会計科目は少ないものの、選択科目としての「経済学」や「統計学」などに知識を活かすことができます。
法学部
法学部は「会社法」や「商法」、「民法」など、法律に特化した専門科目が豊富にあります。特に論文式試験で問われる「企業法」対策として、圧倒的なアドバンテージを発揮するでしょう。また、判例研究やディスカッション中心のゼミなどを通じて、論述力・法的思考力を鍛えることができる点も特徴的です。
自分の強みを活かす学び方と学部の選び方
どの学部が向いているかは、自分の得意分野や学習スタイルによっても変わります。ここでは、自分に合った学び方を解説します。
得意分野から逆算する学部選び
数字に強い人は商学部や経済学部での会計・経済系科目との親和性があり、論理的や文章構成力がある人は法学部での企業法や論述が向いています。自分の特性を理解した上で、それに合った学部を選ぶことで効率的に勉強を進めることができ、公認会計士の合格に近づくことができるでしょう。
ゼミ・レポート経験が論文対策に有効
大学のゼミやレポート提出の経験を通じて得られる記述力や論理展開力は、論文式試験に直結します。特に監査論や企業法、財務諸表論といった論述中心の科目においては、大学での練習が活きてくる場面は少なくありません。そういった論述中心の科目の授業などを受講することで、論文対策に有効となります。
資格学習との段階的連携
大学在学中に日商簿記検定2級、日商簿記検定1級、公認会計士試験というような段階的なステップを踏むことで知識の積み上げがスムーズになり、勉強をスムーズに進めることが可能になります。学部での授業内容と資格学習を連携させることで、より効率的に公認会計士の合格戦略を構築することが可能です。
公認会計士試験のサポートが充実している大学
大学によっては、会計士試験に特化した支援制度があります。ここでは、特にサポートが手厚い代表的な大学を紹介します。
慶應義塾大学(商学部)
慶應義塾大学商学部では、公認会計士試験に直結する「会計学」や「監査論」などの講義が豊富に揃っており、実務に通じる専門知識を体系的に学ぶことができます。また、学生団体「慶應会計研究会」では、模試の実施やOB・OGとの勉強会なども活発に行われており、受験仲間との交流も盛んです。資格支援センターを通じた予備校との連携講座や情報提供も受けることができるため、独学が不安な人でも安心して学ぶことができる体制が整っています。
早稲田大学(商学部・政治経済学部など)
早稲田大学では学内の「WUCPA講座」がTACと連携して、会計士試験の対策講座として高い実績を残しています。商学部だけではなく、政治経済学部や法学部の学生なども受講をしており、学部を超えて多くの合格者を輩出しているのが特徴です。さらに、大学院の会計研究科への進学も選択肢として用意されており、一貫した学習環境が整っています。
明治大学(商学部)
明治大学商学部は公認会計士試験に特化した「経理研究所」の講座が非常に有名で、学内で会計士試験の対策を完結できる環境が整っています。入門から論文式対策まで段階的なカリキュラムが用意されており、学年や理解度に応じて柔軟に学ぶことができることは魅力的な点です。
中央大学(商学部)
中央大学商学部では、経理研究所との連携による公認会計士対策講座が長年にわたって展開されており、国内でも有数の合格実績を誇っています。1年次から受講可能な講座が整備されており、無理なく段階的に実力を伸ばすことが可能です。また、学内ではOB・OGによる指導会や模試演習も頻繁に開催されており、情報と人脈の両面で恵まれた環境が整っています。
まとめ
公認会計士試験に合格するためには単に勉強を始めるだけでなく、「どの学部に進むか」「どの大学を選ぶか」といった進路設計の段階から、戦略的に考えることが重要です。会計や法律の専門科目を履修できるかどうか、自習時間を確保しやすいカリキュラムか、資格取得を支援する講座や制度が整っているかなど、複数の視点から判断することで、学習効率や合格可能性は大きく変わってきます。
また、自分の得意科目や学び方のスタイルに合わせた選択をすることも、長期にわたる試験勉強を乗り越えるうえでのモチベーション維持に繋がるでしょう。早めに情報を集めて地に足のついた準備を進めることが、将来のキャリアを築くための大きな一歩となります。公認会計士という目標に向かって、今できる最善の選択を積み重ねていくことが合格への最短ルートです。
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