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未経験でも会計士のコンサルティングファームで働ける?仕事内容や年収・向いている人を解説

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マイナビ会計士編集部

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目次

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未経験でも会計士のコンサルティングファームで働ける?

未経験であっても、会計士のコンサルティングファームで十分に働けます。ただし、ここでいう「未経験」とは、あくまで「コンサルタントとしての実務経験がない」という意味であって、「会計や財務の知識がゼロでいい」というわけではありません。

会計士系のコンサルティングファームにおける成果物は、経理業務のフローや決算の手順、開示資料、内部統制といった「会社の数字の作り方」そのものを設計し、現場に定着させることです。これらは感覚やセンスだけで何とかなるものではなく、間違えれば企業の信用に関わる重大な事故になりかねません。

そのため、コンサルティングの型(ヒアリング手法や資料作成、プロジェクト運営など)は入社後に教われますが、最低限の会計・財務の基礎知識、例えば日商簿記2級レベル等の知識は前提条件となります

コンサル業界の将来性

会計コンサルティング業界全体の将来性は、明るいといえます。日本企業が抱える課題は年々複雑化しており、自社だけでの解決が難しくなってきているため、外部の専門家への需要は拡大の一途をたどっています。

また、会計制度の変更への対応や、経理業務のデジタル化(DX)、そしてM&Aによる事業拡大のニーズは高まる一方です。最近では事業再生などのタフな案件も増え、専門的な領域を支援できる会計系コンサルの役割は、今後も継続的に重要視されていく見込みです。

そもそも会計士のコンサルティングファームとは

会計士のコンサルティングファームとは、公認会計士(CPA)などの専門家が中心となって、企業の会計・経理・内部統制・財務まわりの課題を解決する組織のことです。監査法人が第三者として「監査」を行うのに対し、コンサルティングファームはクライアントの味方として「支援」を行います。

具体的に担う役割は、会社の数字が「正しく」「早く」「だれにでも説明できる」状態を作ることです。現場の泥臭い運用を、高い効率でミスの少ない「仕組み」へと変えていくのが主な仕事です。

会計士とコンサルの違い

会計士(監査業務)とコンサルタントの違いは、役割にあります。監査は「間違っていないか」をチェックするまでですが、コンサルは「どうすればより良くなるか」を提案し実行まで導く役割を担います。

監査業務が問うのは、過去の数字がルール通りかという「正当性」であり、投資家保護のための「守り」の役割が強いです。一方でコンサルタントが問うのは、その企業のビジネスにとってどうあるべきかという「最適性」であり、クライアントの成長に向けた「攻め」の部分を担うのです。

会計と財務コンサルの違い

会計コンサルと財務コンサルの違いは、「何を最適化する仕事か」という点です

会計コンサルは、主に会計基準への対応、決算業務の早期化、制度設計など、「正しい数字を作る仕組み」を最適化し、経理現場に近い領域を扱います。対して財務コンサルは、M&Aにおける企業価値評価や資金調達、キャッシュフローの改善など、「お金の動きと価値」そのものの最適化に主眼を置きます。

ただし、経営管理(FP&A)やCFO組織の立ち上げといった領域では、両方が必要になるため明確に分けないケースもあります。Big4などの大手ファームでは、財務系をFAS(Financial Advisory Services)、会計系をアドバイザリー(決算・内部統制寄り)として部門を分けているケースも見られます。

会計士のコンサルティングファームの主な種類

会計士のコンサルティングファームの主な種類としては、以下が挙げられます。

  • M&A・FAS系
  • IPO支援
  • 会計・経理コンサル
  • 財務・経営管理コンサル
  • 会計システム/経理DX
  • 事業再生・リストラクチャリング
  • 組織再編・税務/法務寄り支援

M&A・FAS系

M&AやFAS(Financial Advisory Services)系は、企業の合併や買収を支援するコンサルティングファームです。買収対象企業の財務状況を詳細に調査するデューデリジェンス(DD)や、企業の適正な価値を算定するバリュエーション業務などを行います。

未経験の方はいきなり企業の値段を決めるような業務は担えませんが、会計士として企業の運命を左右する局面に立ち会って経営視点を養うには最適な環境です。

IPO支援

IPO支援系は、未上場企業が株式市場に上場するための準備をトータルでサポートするコンサルティングファームです。上場審査に耐えうるような内部統制の構築や、決算体制の整備をゼロから行うなど、クライアントと二人三脚で進めていきます。

未経験の方であれば、伝票類を正しく保存しているかのチェックや業務マニュアルの作成補助など、基礎的ですが重要な業務に携われます。

会計・経理コンサル

会計・経理コンサルでは、企業の経理部門が抱える実務的な課題をハンズオンで解決します。日々の決算業務の効率化や、複雑な連結決算の導入支援、開示資料の作成プロセスの改善などが主な業務です。

まずは仕訳データの整合性チェックや、勘定科目の明細作成といった、経理担当者のサポート業務からスタートできるので未経験の方にも向いています。

財務・経営管理コンサル

財務・経営管理コンサルは、経営陣が意思決定を行うための数字や情報を作る「管理会計」の仕組みを整えます。FP&A(Financial Planning & Analysis)として、予算策定の支援や予実管理の制度設計、KPI(重要業績評価指標)の設定などを行います。

未経験の方にとってハードルは少し高めですが、膨大な経営データの集計や、Excelを使った分析フォーマットの作成など、分析の「下準備」から積み上げられる職場です。

会計システム/経理DX

会計システムや経理DXのコンサルは、IT技術を使って経理業務を変革する仕事です。ERPなどの基幹システムの導入支援や、業務プロセスそのものを見直すBPR(Business Process Re-engineering)を行い、無駄な業務を削減するのが主な役割です。

会計士としての知識とITスキルの両方を実務のなかで磨けるほか、業務を整理する力があれば活躍できる場面も多いキャリアパスです。

事業再生・リストラクチャリング

事業再生やリストラクチャリング系は、経営危機に陥った企業を立て直すタフで責任重大な仕事を担うコンサルティングファームです。現状の財務状況を詳細に分析して再生計画を策定し、銀行などのステークホルダーと調整しながら資金繰りの安定化を図ります。

未経験の方であれば、資金繰り表の作成補助や、資産の実査など、絶対に間違えられない数字の裏付け作業を担いながらプロとしての感覚を磨ける環境です。

組織再編・税務/法務寄り支援

コンサルティングファームでの組織再編や税務・法務寄りの支援は、グループ会社の再編などを実行レベルで支える仕事です。合併や会社分割、持株会社化といった複雑なスキームを、会計・税務・法務の観点から支援します。

未経験の方にとっては大変ですが、複数の専門家と連携しながらプロジェクトを進めるため、調整能力を養えるとともに、組織が形を変える変化の瞬間に立ち会える貴重な経験となります。

未経験から会計コンサルで働く際の年収目安

未経験から会計コンサルで働く際の年収目安は、350万円から1,600万円が目安となります。年収の幅が広い理由は、前職での経験や保有資格、入社するファームの規模(Big4か独立系かなど)によって異なるからです。

一般的には、未経験であっても400万円〜600万円程度からスタートするケースが見られ、事業会社での経理経験がある場合や、英語力がある場合は評価UPの対象となります。着実に昇進してマネージャークラスになれば、約1,000万円の年収を超える場合も珍しくありません。

未経験から会計コンサルとして働くのに向いている人は?

未経験から会計士のコンサルティングファームで働くのに向いているのは、クライアントに寄り添いながら「正しさ」以上の「最適解」を粘り強く楽しめる人です。「正しい処理」の先にある「顧客の課題解決」という成果物を追い求められる方は楽しく働けます。

これだけではイメージが湧かない方もいらっしゃると思いますので、以下で5つのポイントにわけて詳しく説明します。

「正しさ」より「最適さ」を求める思考か

会計士のコンサルタントには、教科書的な正解よりも、各クライアントにおけるベストな解を探す柔軟な姿勢がなくてはなりません。会計基準として正しいという前提があっても、クライアントの実情やリソースに合わなければ、現場は混乱してしまうからです。

そのため、ルールを遵守しつつも、実際のビジネス現場でどのように運用するのか、つまり「現実的な着地点」を見つけるバランス感覚を持てる人が重宝されます。

答えのない問題に向き合えるか

コンサルティングファームの現場では、過去の事例やマニュアルが通用しない複雑な問題の解決が日常茶飯事です。だれも答えを持っていない状況のなかで、自ら仮説を立て、情報を集めて検証し、自分なりの答えを導き出す力が試されます。

あなたが分からないことに対して「どうすれば分かるか」を考え、手探りでも前に進めるプロセスそのものを楽しめるのであれば最高の環境となります。

クライアントの目線で考えられるか

会計士としての知識を振りかざすのではなく、クライアントの立場に立って物事を考える深い共感力を持っている方にもコンサルティングファームは向いています。正論のアドバイスだけではなく、自分たちの痛みや悩みを理解できるパートナーとして、二人三脚で課題を解決しなければ合意を得られないからです。

未経験の方であっても、相手のビジネスや企業文化を尊重し、同じ目線で寄り添う姿勢を持っていればアピールポイントになります。

数字から課題を「推察」する力があるか

会計士として財務諸表や試算表の数字を見て、裏側にある企業の活動や課題を読み解く洞察力もコンサルティングファームでは必要です。数字に表れる小さな違和感は、大きな課題を解決するきっかけとなるものです。

表面的な数値分析にとどまらず、自らのセンスで現場の動きまで想像できる人であれば、その力を遺憾なく発揮できます。

激務・プレッシャーをモチベーションに変えられるか

コンサルティングファームの仕事は、決して楽なものではなく、高い品質とスピードを求められる側面もあります。未経験の方でも厳しい環境に身を置くことこそが、短期間で自ら成長できる機会だと捉えられる方も向いています。

困難なプロジェクトをチームで乗り越えたときの達成感をエネルギーに変える方であれば、この業界で長く活躍できるポテンシャルがあるのです。

未経験からコンサルティングファームの会計士になるには?

未経験からコンサルティングファームの「公認会計士(CPA)」になる際には、以下の王道ルートが一般的です

  1. 公認会計士試験に合格(短答→論文)
  2. 合格後に並行して実務補習(単位取得・原則3年)+修了考査合格
  3. 実務経験(通常3年以上)を満たす
  4. 要件がそろったら 日本公認会計士協会(JICPA)に登録申請

一般的には、試験合格前後に監査法人に入り、そこで経験を積んでからアドバイザリー部門やFASへ異動、またはほかのファームへ転職します。ただ近年では、最初からアドバイザリーやFAS部門で「会計士試験合格者」として採用を勝ち取るキャリアパスも増えています。

資格がなくても働ける

実際には会計コンサルタントやFASへの転職において、公認会計士資格は法的な必須条件ではありません。特別な指定がない限り、資格は自らの専門スキルを客観的に証明し、クライアントからの信頼を早期に獲得するための武器に過ぎないからです。

そのため、未経験の方で資格がなくても、知識や経験があればコンサルタントとしての活躍は十分に可能です。あくまで「資格はパスポート、実力がすべて」という考え方で構いませんが、ほかの志望者との差別化やアピールポイントとしての取得に損はないのはいうまでもありません。

未経験から会計コンサルで働く際に取得したい資格

未経験から会計コンサルで働く際に、持っていると評価を受けやすい資格は以下のとおりです

  • 公認会計士
  • 税理士
  • USCPA(米国公認会計士)
  • 日商簿記(2級以上)
  • 中小企業診断士
  • SAP認定コンサルタント
  • 経営学修士(MBA)
  • 証券アナリスト

財務コンサルといった会計士としての知識を求めるファームで働くのであれば、公認会計士の取得も視野に入ります。また、簿記2級以上の知識は、どのプロジェクトに入るにしても共通言語として取得するとなにかと便利です。

未経験の会計士がコンサルファームで働く際のキャリアパス

未経験の会計士がコンサルティングファームに入社して順調に経験を積んでいくと、一般的には以下のようなキャリアパスを歩むことになります

  • アナリスト
  • シニアアソシエイト
  • コンサルタント
  • マネージャー
  • シニアマネージャー
  • ディレクター

各ステージの目安年数は、アナリストで2〜3年、シニアアソシエイトで2〜3年、コンサルタントで3〜4年、マネージャーで3〜5年程度が一般的です。昇進スピードは個人の成果やファームの規模・方針によって異なりますが、成果主義の傾向が強い業界のため、未経験の方でも能力次第で早期昇進も十分に可能です。

実際に転職した方の体験談

大手監査法人から、ブランディングやマーケティングを強みとする戦略コンサルティングファームへ転職された堀田さん(仮名)は、数字のチェックにとどまらず、企業の将来性やクリエイティブな「見えない価値」に関わりたいという強い想いで、全く畑の違う分野への転職を決意されました

自らの価値を発揮するために自ら上司に直訴して、会計士としての強みを活かせる「ビジネスデューデリジェンス(DD)」の業務を取りに行った結果、ファームとしても新たに受注できるようになり、組織の業務範囲を広げられています。詳しくは、以下のインタビューをご覧ください。

未経験から会計コンサルを目指す方からよくある質問(FAQ)

最後に、未経験から会計コンサルを目指す方からよくある質問へ回答します。

コンサルティングファームに向いている人は?

コンサルティングファームに向いているのは、知的好奇心が旺盛で、変化を恐れず、新しいことを学ぶのが好きな人です

コンサルタントは常に新しい業界やビジネスモデルについてキャッチアップし、自分をアップデートし続けなければなりません。一人で黙々と作業するよりも、議論をしながらより良い答えをチームで作っていきたい人には最適な環境です。

未経験でコンサルタントに転職した人の年収は?

会計士で未経験の方の場合、一般的には400万円〜600万円程度からスタートします。USCPAなどの資格や高い英語力があればさらに高まるほか、入社後の評価次第で成果を出せば数年で年収アップすることも珍しくありません。実力主義の世界なので、頑張るほど報酬に反映されるのが魅力です。

コンサル未経験で中途採用できる年齢は?

一般的に、ポテンシャル採用として未経験者が入りやすいのは20代後半までといわれています。しかし、30代であっても、経理財務の実務経験が豊富であったり、特定の業界知識に長けていたりすれば、十分にチャンスはあります。

30代中盤以降になると、即戦力としてのマネジメント能力や深い専門性が求められるようになりハードルは上がりますが、決して不可能ではありません。

コンサルは何年で辞める人が多いですか?

一般的にコンサルティング業界は人材の流動性が高く、1つのファームに留まる期間は3年から5年程度という人が多い傾向にあります。「必要なスキルを身につけたので、次のステップへ進む」という良い卒業も含まれます。

コンサルに向いてない人の特徴は?

コンサルに向いてないのは、決まったルーチンワークを淡々とこなしたい人や、変化を好まない安定志向の人です。また、指示待ちの姿勢が強い人や、自らの考えを論理的に説明するのが苦手な人も苦労する傾向があります。未経験の方であっても、状況に合わせて柔軟に対応できる自律性があればぜひ挑戦してください。

まとめ

未経験から会計士コンサルタントへの転身は、キャリアの可能性を広げる挑戦でもあります。監査で培った会計知識を武器に、「正しさ」のその先にある「ビジネスの最適解」を追求する日々は、厳しくも刺激的な日々になるはずです。

もし、「自らのスキルで通用する領域を知りたい」「実際の働き方をもっと詳しく聞きたい」と思われたら、ぜひマイナビ会計士にご相談ください。業界を熟知したキャリアアドバイザーが、あなたの強みを客観的に分析し、未経験からでも活躍できる最適なキャリアパスをご提案します。まずは情報収集の一歩から、一緒にはじめてみませんか?

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