20代・未経験でも公認会計士は目指せる?メリット・デメリットと成功のコツ
「今は全く別の仕事をしているけれど、専門性のある公認会計士に憧れる」「でも、実務未経験の自分が、今から目指すのは無謀ではないだろうか?」とお考えの 20代の方は少なくありません。
確かに難関国家資格である公認会計士への挑戦は、高いハードルに感じるはずです。しかし、20代だからこその需要があり、未経験であっても公認会計士を目指す価値があるのも事実です。
今回は、未経験でも採用される具体的な理由から、20代で挑戦するメリット・デメリット、成功のコツまでを解説します。
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マイナビ会計士編集部
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目次
20代・未経験でも公認会計士は目指せる?
20代・未経験からでも、公認会計士は十分に目指せます。資格の取得を目指して勉強をしながら、会計士の卵として監査法人等で働く道が開かれているからです。
事実、令和7年の公認会計士試験における合格者の年齢別構成比を見ると、87.5%が20代で占められています。若手の方の合格者が大半であり、「未経験」である点もハンデになりません。
「実務未経験」でも採用される理由
監査法人や会計事務所が未経験者を採用する理由は、今後の中核を担ってくれる将来性やポテンシャルに期待しているからです。真っ白な状態から自社の色に染まり、長く活躍してくれる若い人材を育成したいという意図も十分にあります。
実際に日本公認会計士協会が公開した平成23年のデータでは、20代の人材は全体の約36%にとどまっています。
- 25歳以下:183人(11.60%)
- 30歳以下:385人(24.41%)
そして少子化の影響で若手人材の確保が難しくなっている昨今、どの事業所も若いエネルギーを喉から手が出るほど欲している可能性も十分にあると考えられます。
参照:組織(企業)内の会計専門家に関するアンケート調査結果(中間報告)について |日本公認会計士協会
20代・未経験の公認会計士に期待されている3つのこと
20代・未経験の公認会計士に期待されているのは、以下の3点です。
- 若いからこその吸収力
- 柔軟なコミュニケーション力
- 中長期的な事業所への貢献
若いからこその吸収力
まず、20代の未経験者であれば、膨大な会計の知識をスポンジのように吸収できます。さらにその監査法人や事務所ごとの「独自のやり方」にも素早く適応できる強みがあります。
公認会計士に限らず、だれしも年齢を重ねるごとに、どうしても新しい内容を覚えるスピードや柔軟性は低下してしまいやすいはずです。特に近年では、会計監査の現場でもAIやITツールの導入も急速に進んでおり、適応力は十分にアピールポイントとなります。
デジタルネイティブ世代である皆さんが、新しいシステムに抵抗なく順応し、業務効率化を推進してくれるだろうとの期待は今後ますます高まっていくでしょう。
柔軟なコミュニケーション力
かつての年功序列的な空気は薄れてきたとはいえ、年上の部下よりも素直で物怖じしない若手のほうが、現場の上司としても指導やコミュニケーションを取りやすい側面があります。他部署やクライアントとも円滑な関係を築き、チームの潤滑油として機能できる若さが武器になるのです。
公認会計士の仕事は、デスクに向かって黙々と数字と向き合うだけではありません。クライアント企業の担当者から話を聞き出したり、チームのメンバーと連携して業務を進めたりと、高いコミュニケーション能力が求められるのです。
中長期的な事業所への貢献
未経験の公認会計士を採用する側である監査法人や会計事務所は、やはり「長く一緒に働いてくれる人」を探しています。将来的なパートナー(共同経営者)候補として、若いうちから経験を積んでもらいたいという期待も込められているからです。
20代からであれば、これから10年、20年と組織の中核として成長してもらうための余裕がたっぷりとあります。1つの場所でじっくりと腰を据えてキャリアアップを狙いたいと考えている方にとっても、組織側にとっても、長期的な関係を築けるのは双方にとってメリットです。
20代・未経験から公認会計士として働くには?
20代・未経験から公認会計士として働く場合、まずは「監査アシスタント」や「トレーニー(研修生)」として採用してもらうパターンが一般的です。働きながら試験勉強を続け、合格後に正式な公認会計士として登用してもらえる王道ルートでもあります。
実務の現場を肌で感じながら勉強ができるトレーニーについては、以下のページをご覧ください。次項では、実際にどのようなメリットやデメリットがあるのか、まだ迷っている方に向けてさらに詳しくお伝えします。
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監査トレーニーとは?
20代・未経験から公認会計士を目指す4つのメリット
20代・未経験から公認会計士を目指すメリットとしては、以下の4つが挙げられます。
- 20代前半から一定の年収が見込める
- 同年代から刺激を受けられる
- キャリアの幅が広がる
- 将来の独立・開業も視野に入る
20代前半から一定の年収が見込める
資格取得後の20代・未経験者の公認会計士の年収は、初任給の時点で年収500万円前後が見込めるケースも少なくありません。試験に合格して正式に公認会計士として登録されれば年収が伸び、経験に応じても徐々に上昇します。
もちろん、20代で資格をまだ保有していない段階では有資格者よりは下がります。しかし、一般的な事業会社における20代前半の平均年収は、おおよそ300万円から400万円台といわれていますので、公認会計士業界は給与水準が高めなわけです。
同年代から刺激を受けられる
公認会計士試験の合格者は20代が約8割であるため、監査法人に入所すれば同期や歳の近い先輩・後輩がたくさんいる環境で働くことになります。互いに切磋琢磨し、刺激を受けながら経験を積んでいける環境は、自分自身の成長スピードを後押ししてくれるはずです。
また、それぞれバックグラウンドが違うとはいえ、同じ難関試験を突破しようとする、あるいは突破した仲間であり、高い志を持った集まりです。そうした優秀な同年代とのネットワークを築けるのも、20代のうちにこの業界に飛び込むからこそ得られる財産です。
キャリアの幅が広がる
20代に限らず、公認会計士のキャリアといえば大手監査法人で監査業務を行うのが王道ですが、未経験であればそれ以外の選択肢もあります。監査法人で基礎を固めた後に、税務やアドバイザリーなどの専門分野に特化する道もあれば、事業会社のCFO(最高財務責任者)を目指す道もあるといった具合です。
最近では、最初からコンサルティングファームやベンチャー企業の管理部門など、特定の領域に挑戦できる環境も整いつつあります。20代で資格を取得しておけば、30代以降にどのようなキャリアパスを描くとしても、選択肢に困らないでしょう。
将来の独立・開業も視野に入る
20代から監査法人などで実務経験を積み、顧客との信頼関係や人脈を構築する必要がありますが、将来的には独立して会計事務所を構えるのも夢ではありません。公認会計士は「独占業務」を持つ国家資格ですから、組織に属さずに自らの力で生きていく道も選べるわけです。
また、税理士登録をして税務業務を行ったり、経営コンサルタントとして独立したりと、自らの得意分野に合わせて働き方もデザインできます。今すぐには難しくても、「いつかは一国一城の主に」という野心を持っている方にとって、20代からの挑戦は最強の布石となります。
20代・未経験から公認会計士を目指す3つのデメリット
20代・未経験から公認会計士を目指すデメリットとしては、以下の3つです。
- 働きながら資格取得を目指すつらさがある
- 勉強期間が長引くほど引き際も難しくなる
- 働きはじめた当初はやりがいを感じにくい
働きながら資格取得を目指すつらさがある
20代・未経験から公認会計士を目指す際、「給与を得ながら資格も取れる」というのは理想的ですが、現実には仕事と勉強の両立は想像以上にハードです。よほど効率を極めない限り、プライベートな時間はほとんどなくなると覚悟してください。
日中は未経験の慣れない業務でクタクタになり、帰宅後や休日に集中して勉強時間を確保しなければならないためです。もし、一度仕事を辞めて受験に専念する場合、合格までの期間は履歴書上のキャリアに「空白」ができてしまいます。
勉強期間が長引くほど引き際も難しくなる
吸収力の高い20代で数年間勉強を続けても結果が出ない場合、「あと少しで受かるかもしれない」「これだけ時間とお金をかけたのにもったいない」という心理が働き、撤退の決断が遅れるケースもあります。
20代の貴重な数年間を試験勉強だけに費やしてしまい、気づけば職歴なしのまま30代を迎えてしまうというケースも決して珍しくない現実です。
公認会計士試験は難易度が高く、どれだけ努力しても合格できるという保証はどこにもありません。挑戦する際には、「何歳までに受からなければ別の道へ進む」といった期限を自らのなかで明確に設けてください。
働きはじめた当初はやりがいを感じにくい
20代・未経験から目指す公認会計士の道は、合格こそが本当のスタートラインです。例えば、大手監査法人などの大規模な組織では、入所して数年は単純な照合作業やデータの整理といった下積み業務が続くケースも少なくありません。
また、巨大なプロジェクトのほんの一部しか担当できず、自分が何のためにこの仕事をしているのか全体像が見えにくいというジレンマもしばしばあります。理想と現実のギャップに苦しまないよう、最初は泥臭い業務からはじまるものだと考えておきましょう。
20代・未経験から公認会計士への就職・転職を成功させるコツ
20代・未経験から公認会計士への就職・転職で成功を収めるコツとしては、以下の3つが挙げられます。
- 就職・転職のタイミングを見計らう
- 最初から高いゴールを目指さない
- 売り手市場でも準備は怠らない
就職・転職のタイミングを見計らう
公認会計士業界にも、「採用が活発になる時期」と「そうでない時期」というトレンドが明確にあります。例えば監査法人への就職を目指すのであれば、公認会計士試験の合格発表があり、かつ繁忙期前の準備期間にあたる例年12月から3月頃が狙い目です。
また、事業会社の経理職などを狙う場合は、決算業務がひと段落した5〜6月、あるいは中間決算後の9〜10月あたりに求人が増える傾向にあります。今働いている企業を退職するタイミングや、引き継ぎのスケジュールとも照らし合わせながら、もっとも有利な時期に動けるよう計画を立ててください。
最初から高いゴールを目指さない
「公認会計士になれば年収1,000万円は当たり前」というイメージを持っている方もいるかもしれませんが、最初から高望みしすぎてはなりません。将来的には高収入が期待できますが、20代・未経験のうちはあくまで「育成枠」です。
実際には、一定の水準よりも少し良い待遇が得られる程度、というのが正しい認識です。しかし、この職業に夢があるのは圧倒的な「伸びしろ」があるからで、地道に働き続ければ年収1,000万円、あるいはそれ以上も十分に射程圏内に入ってきます。
売り手市場でも準備は怠らない
会計士不足といわれて求職者に有利な「売り手市場」が続いているからといって、準備なしで採用してもらえるほど甘くはありません。自らをその他大勢の求職者のなかから選ばれる「突出した人材」として見てもらうためには、入念な差別化と自己分析は必須です。
20代という短い期間で培ったスキルはどう会計士業務に活かせるのか、また未経験でも貢献できるポイントは何なのかを言語化しなければ相手に伝わらないからです。
マイナビ会計士では、業界に精通したアドバイザーが強みを引き出し、最適なキャリアプランをご提案します。少しでも迷った際には、ぜひお気軽にお問い合わせください。
20代・未経験の公認会計士におすすめの就職・転職先
20代で未経験から公認会計士に挑戦するのであれば、やはり最初は「監査法人」を目指すのが王道かつベターな選択です。一部の監査法人ではトレーニー制度を設け、働きながら資格取得を目指す人をバックアップする体制や、試験休暇などのサポートが充実しているからです。
王道であっても会計監査の基礎をしっかりと積み上げ、有資格者としての土台を作ってから専門職へのキャリアを検討しても遅くはありません。未経験者を育てるノウハウが蓄積している環境に身を置くというのも、プロへの最短ルートとなるのです。
20代・未経験の公認会計士に関するよくある質問(FAQ)
最後に、20代・未経験の公認会計士からよくある質問へ回答します。
公認会計士は何歳まで未経験でなれる?
公認会計士は、一般的に未経験からの採用はポテンシャルを重視する20代から、30代前半くらいまでが1つの目安です。しかし、公認会計士試験の受験資格や登録要件そのものに年齢制限は一切設けられていません。
実際に40代以上で合格し、これまでのまったく異なるキャリアと掛け合わせて活躍している方もいらっしゃいますので、年齢だけを理由に諦める必要はありません。
大卒じゃない人でも公認会計士になれる?
大卒といった最終学歴に関係なく、だれでも公認会計士になれます。公認会計士試験には受験資格の制限がなく、高卒や大学中退、あるいは大学に通っていない方でも受験し、合格できるからです。
学歴よりも実力や知識を重視する実力主義の世界ですので、努力次第でだれにでも公平にチャンスが開かれています。詳しくは、下記ページをご覧ください。
公認会計士は2年で取れる?
決して簡単な道のりではありませんが、集中的に学習時間を確保できれば、2年程度の学習期間でも合格を勝ち取れます。ただし、働きながら目指す場合は勉強時間が限られるため、もう少し長いスパンで計画すると安心です。
実際にどの程度の期間と勉強時間が必要となるかは、以下のページをご確認ください。
まとめ
20代・未経験から公認会計士を目指すルートは、決して無謀な挑戦ではありません。20代での挑戦者も約8割いますし、業界全体が若いポテンシャル人材を求めている現状を見れば、むしろ今が好機ともいえます。
もちろん、働きながらの勉強や下積み期間の苦労など、覚悟すべき困難はありますが、それを補って余りある将来性とキャリアの広がりが待っています。もし迷っているなら、まずは最初の一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
今すぐの転職をお考えでなくとも、ご自身の市場価値を把握しておくことは、今後のキャリア戦略において有益です。強引な求人紹介は一切いたしませんので、情報収集の一環としてぜひお気軽にご相談ください。
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