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公認会計士の修了考査に落ちたらどうなる?合格率や不合格後の影響まで解説

公認会計士の修了考査に落ちたらどうなる?合格率や不合格後の影響まで解説

短答式・論文式試験を終え、公認会計士として登録するための最後の関門が、年に1回の「修了考査」です。修了考査に落ちたら「再受験」も可能で、回数制限もありません。

しかし、合格率はおおむね7割前後と高い水準ではあるものの、「修了考査に落ちたらどうなるのか」は気になるところではないでしょうか。そこで今回は、修了考査に落ちたらどうなるのか、不合格後に生じる影響、そして次に何をすべきかまで解説します

修了考査に落ちたあとのキャリアに不安を感じているなら、マイナビ会計士へキャリアを相談しませんか?転職も無理にはすすめませんので、まずはお悩みをお聞かせください。

マイナビ会計士編集部

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公認会計士の修了考査に落ちたら

公認会計士の修了考査に落ちたとしても、受験回数の制限はないため再受験できます。再試験を受けるにあたっては、受験手数料28,000円が毎回かかるだけです。毎年12月が試験日ですので、翌年に受けるスケジュールとなります。

また、修了考査には短答式試験のような2年間の免除期間における制限もありません。何度も受験するとそれだけ費用がかかりますので、一発で合格できるように準備を進めてください。

公認会計士の修了考査に不合格となった場合の影響

公認会計士の修了考査に不合格となった場合、主に以下の影響が考えられます。

  • 再受験の費用が自己負担になる
  • 試験用の休暇日数が減少する
  • 昇進・昇格が遠のく
  • 年収が変化しない
  • キャリアプランが遅れる
  • 同期・先輩からの評価が変化する

再受験の費用が自己負担になる

公認会計士の修了考査の費用を従事先に負担してもらっていた場合、2回目からは自己負担となります。一般的な監査法人であれば、1回の受験回数を基本として制度を設けているためです。

修了考査自体は回数制限がなく何度でも受験できますが、落ちるほど28,000円の負担が積み重なります。安定した給与を得られる環境で働いている方であったとしても、決して安い金額ではありません。

試験用の休暇日数が減少する

公認会計士の修了考査に落ちてしまった場合、学習に使える日数は限られてしまいます。そもそも試験用の休暇自体がない監査法人等もありますが、通常、公認会計士試験の学習に使える休暇を2週間ほど設けています。

しかし、この休暇は1回の受験を想定しており、一部の従事先を除いて2回目以降は減る仕組みになっているケースがほとんどです。修了考査に落ちると日数が半分、またはそれ以下まで減少してしまうため、勉強時間を自ら確保しなければなりません。

昇進・昇格が遠のく

監査法人が修了考査の合格を昇進・昇格の必須要件としている場合は、キャリアアップが遠のくのも影響の1つです。通常、日々の業務パフォーマンスが良好であれば、修了考査に不合格でも予定通りシニアに昇格できます。

他方、一部の監査法人のように条件に指定があれば、例外を除いて1年間は昇進・昇格できない状態となります。ただ、場合によっては柔軟に調整を図ってくれる監査法人もあるため、不安に感じた方は必ず従事先への確認してください。

年収が変化しない

修了考査への合格は、公認会計士として登録するための必須条件です。合格から登録までを条件としている場合、当然ながら資格手当の支給は受けられません。年に1回だけ受けられる試験ですから、1年間は同じ年収のままということになります。

キャリアプランが遅れる

公認会計士の修了考査に落ちたら、自らが計画していた独立開業や税理士業務開始など、公認会計士資格を前提としたキャリアプランの実現も遅れます。落ちる回数が増えるほど遅れますので、一般的な公認会計士の転職タイミングである入社3~4年目のタイミングも逃しやすくなります。

ただ、応募書類に「公認会計士試験合格者」と記載し、正式な公認会計士ではない旨を説明したうえで応募できる企業を選んでキャリアプランの実現を目指す方法も考えられます。CFOや経理部長などの管理職ポジションでは資格保有を前提としやすいため、今後の計画を見直すタイミングだと捉えましょう。

同期・先輩からの評価が変化する

公認会計士の修了考査に落ちても、監査法人等からペナルティなどはなく、評価には影響しません。ただ、「受かって当たり前」という風潮があれば、同期や先輩からの見方が変わって働きにくさを感じてしまうケースも十分に考えられます

修了考査の合格者は「非公開」を選ばない限り実名を使った一覧での公表となりますし、合格・不合格は話の種になりやすいものです。仲の良い友人や上司だけに伝えたり、場合によっては現在のスキル・経験を活かした転職を狙ったりしてみるのも良いかもしれません。

公認会計士の修了考査に落ちたら何からはじめるべき?

公認会計士の修了考査に落ちたら成績開示制度でどの科目が40%未満で不合格になったかを確認し、対策に心血を注いでください。2020年度からスタートしたこの制度では、希望者に得点区分を開示しています。

具体的には、以下の項目にわけて総点数または各科目の点数に対する得点の比率を閲覧できます。

  • 総点数
  • 会計
  • 監査
  • 経営
  • 倫理

実際に表示となるグレードとパーセンテージの範囲は、以下のとおりです。特に会計・監査・税務の3科目は配点を多め設定にしており、ほかの科目と比べて力を入れた対策が求められます。

グレード パーセンテージ範囲
A 70%以上
B 60%以上-70%未満
C 50%以上-60%未満
D 40%以上-50%未満
E 40%未満

このグレードとパーセンテージが分かれば、次回受験の重点対策科目を決定できるはずです。弱点科目に学習時間の6割以上を集中投入し、基礎から丁寧に復習してください。

現在のキャリアを活かした転職もあり

公認会計士の修了考査に合格し、登録するのがキャリアのゴールではありません。決定したキャリアプランの道の途中にある小目標という位置付けであり、すでに積み上げてきた現在のキャリアは転職に活かせます

また、一言に監査法人とまとめられていても、実際に働くと方法や考え方もそれぞれです。つまり、今の監査法人で得られた知識・経験は、その法人内だけに留まりやすいということです。

公認会計士の働き方は、長く働く(昇進・昇格)以外にも、例えば投資銀行やコンサルファームなど経験(キャリア)を重視してもらえる職場もあります。落ちたから終わりではなく、キャリアの選択肢を考えるタイミングとしてちょうど良いと考えるのが賢明です

もし、周りの見方や評価が変わるのであれば、また別の職場での経験も刺激になります。現在に不安を感じておられたら、一度キャリアを相談しませんか?転職も無理に進めませんので、ぜひマイナビ会計士へご連絡ください。

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そもそも公認会計士の修了考査とは

そもそも公認会計士の修了考査とは、実務経験や実務補修を通じて、公認会計士に必要な技能・専門的応用能力・識見が習得できているかを確認する試験のことです。おさらいとして、以下に概要をまとめました。

項目 内容
受験資格 平成18年以降の公認会計士試験合格者で、実務補習規則第7条第2項による受験要件を満たす者(平成17年以前の公認会計士試験第2次合格者で、要件を満たす者)。
実務経験の要件 不要
受験回数制限 何度でも受験可能(回数制限なし)
受験手数料 28,000円
科目免除・一部科目合格制度 なし
合格基準 総得点の60%以上が基本の合格基準(満点の40%未満の科目が1科目でもあれば不合格)
試験科目(全5科目) ① 会計に関する理論及び実務(3時間/300点)② 監査に関する理論及び実務(3時間/300点)③ 税に関する理論及び実務(3時間/300点)④ 経営に関する理論及び実務(コンピュータ理論含む)(2時間/200点)⑤ 公認会計士の業務に関する法規及び職業倫理(1時間/100点)
実施時期・日程 毎年12月の中旬あたりに、2日間で実施
合格発表 翌年4月初旬ごろ
試験会場 東京都(2会場)、愛知県、大阪府、福岡県
出願方法 インターネット出願のみ(書面申請は原則不可。ただし身体障害・妊娠等による特別措置希望者は書類提出が必要)
遅刻の扱い "着席時刻"を過ぎての着席は認めず、遅刻した科目の受験は不可。1科目でも認められない場合は、その後の科目も受験不可

修了考査はただの「実務補修所の卒業試験」のように。しかし、歴とした試験の1つであり、例えば令和6年の全科目の答案用紙はA4片面28枚で、2日間でこれを埋めなければなりません。

そして、基本的に『絶対評価』と呼ばれる総得点の60%を基準とした得点比率で合否が決まります。他者の成績に影響を受けませんので、全員合格または不合格もあり得ます。

参照:修了考査について|日本公認会計士協会

公認会計士の修了考査の合格率・難易度

公認会計士の修了考査の合格率はおおよそ7割程度で、数値だけ見れば難易度は低くないといえます。しかし、過去には合格率が2018年度(平成30年度)から3年間で約5割まで下がった過去があります。

年度 受験者数 合格者数 合格率
平成27(2015)年 1,811人 1,301人 71.8%
平成28(2016)年 1,649人 1,147人 69.6%
平成29(2017)年 1,536人 1,065人 69.3%
平成30(2018)年 1,495人 838人 56.1%
令和元年(2019)年 1,749人 854人   48.8%
令和2(2020)年 1,936人 959人   49.5%
令和3(2021)年 2,174人 1,404人 64.6%
令和4(2022)年 2,000人 1,392人 69.6%
令和5(2023)年 1,958人 1,495人 76.4%
令和6(2024)年 1,800人 1,388人 77.1%

2021年度(令和3年度)からは3年連続で回復しているとはいえ、大幅に下落する可能性は捨てきれません。実際に、修了考査を担当する「安井常務理事」も下落した点に激励の動画で触れ、常に気を抜かず学習に取り組んでほしいと言葉を残していました。

また、修了考査の回答はいつも仕事で使う記述ではなく、基本に忠実な『試験だからこその書き方』である点にも留意して油断せず臨んでください。

よくある質問(FAQ)

最後に、公認会計士の修了考査に関するよくある質問へ回答します。

公認会計士の修了考査は何回受けられますか?

公認会計士の修了考査は1年に1回の開催で、受験回数の制限がありません。したがって、不合格になっても翌年以降の12月の試験日に何度でも受験できます。受験手数料は28,000円で、短答式試験のような2年と言った免除期間の縛りもありません。

公認会計士の修了考査に落ちても監査法人で働き続けられますか?

公認会計士の修了考査に落ちたとしても、問題なく監査法人で働き続けられます。通常、修了考査の合格そのものが雇用継続の必須要件としていないためです。なお、昇格・昇進の条件になっている場合は、合格するまで年収や肩書が現状維持のままとなります。

公認会計士の修了考査を受けないのはありですか?

会計士登録を望まない人、あるいは別のキャリアを選ぶ人であれば、修了考査を受けないという選択もあり得ます。ただし、その場合は資格登録ができず、監査証明業務や資格手当の受給といった公認会計士としての権利は一切得られない点に留意してください。

公認会計士の修了考査に合格後は?

公認会計士の修了考査に合格すると、実務補習修了と実務経験を満たしたうえで、日本公認会計士協会への登録申請が可能になります。登録が完了すると名簿に記載され、はじめて公認会計士として正式に業務を行える立場となります。

より詳しくは、協会への入会や年会費の負担なども詳しく記載している下記ページをぜひご覧ください。

まとめ

公認会計士の修了考査に落ちても、監査法人に留まる場合は年収や昇進への影響がほとんどありません。ただし、試験休暇の減少や予備校費用の自己負担、法人内での見られ方などの一定の影響はあります。

転職の面から見ても、公認会計士として登録しているかで選択肢も変わります。受験ごとにかかる費用の負担も踏まえ、早めの合格を目指せるように対策を続けてください。

マイナビ会計士では、修了考査の合否に関わらず現時点で目指せるキャリアプランや転職先をご提案いたします。転職も無理に進めませんので、現在に不安を感じておられたら、ぜひ一度キャリア相談でお気持ちをお聞かせください。

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