監査法人トーマツで、ビジネスの基盤を築く|麻生博文氏インタビュー
1988年にサンワ・等松青木監査法人(現 有限責任監査法人トーマツ)に入社し、IPO専門部署であるトータル・サービス2部配属され、以後、約9年間、一貫して、上場準備会社の会計監査やコンサルテーションに従事された麻生博文氏。創業間もないスターバックスコーヒージャパン株式会社での度重なる苦難を乗り越え、株式会社ユビキタスのCFOも勤めた麻生氏は現在フリーランスのIPOコーディネーターとして活躍されています。
ファーストキャリアとなる監査法人からIPOコーディネーターとして独立するまでのエピソードと共に、これからのキャリアに悩んでいる会計士に向けたメッセージを語っていただきました。全3回からなる連載の第1回目は会計士を目指したきっかけに始まり、監査法人トーマツでの経験を伺っています。
マイナビ会計士編集部
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プロフィール
麻生 博文氏IPOコーディネーター(公認会計士)
1964年大阪生まれ。1988年サンワ・等松青木監査法人(現 有限責任監査法人トーマツ)に入社し、IPO専門部署であるトータル・サービス2部配属。以後、約9年間、一貫して、上場準備会社の会計監査やコンサルテーションに従事した。 1997年に創業間もないスターバックスコーヒージャパン株式会社に入社し、2001年オフィサー・管理部門長。2005年株式会社ユビキタス取締役最高財務責任者(CFO)。現在、フリーランスのIPOコーディネーターとして活動している。迷走した10代 逆転満塁ホームランを目指す
私は大阪の堺市出身で、中学校半ばまでは進学塾の灘高受験コースに通うような生徒でした。しかし、何の弾みかやんちゃな道に逸れてしまいました……。 入学した高校は中退し、仕切り直して18歳で陸上自衛隊に入隊しました。司馬遼太郎の『坂の上の雲』を読み、3人の主人公のうち2人が軍人で、軍隊に憧れたからです。防衛大学に行こうと意気揚々とスタートしましたが、入隊してすぐに「ここは自分が生きていく場所ではない」と気づきました。
大学入学検定試験に合格し、大学に入学しましたが、ここも10回ほど通ってフェイドアウト。そもそも大学というところを覗いてみようという程度で、端から卒業する気はなく、ただ、“でっかい資格試験”に合格して、逆転満塁ホームランを打ってやろうという闘志だけはありました。
目論んでいたのは司法試験、公認会計士、税理士。このうち自分の学力で届きそうな税理士試験を目指し、税理士事務所でアルバイトをしました。事務所で行うのは近所の八百屋さん、魚屋さんの帳面付けのような仕事です。今のようにIT化もされていません。物足りなさを覚え、目標を公認会計士試験合格に切り替えました。
大阪を離れ、上京してアルバイトをしながら勉強を続け、88年に合格すると目標を定めました。私が監査法人トーマツに入ったのは1988年の合格発表前の9月でした。当時は模擬試験で、ある程度の成績を上げていれば、入社できる制度がある時代。バブル真っ盛りでしたので、監査法人は人手が欲しいし、青田買いをする動機もあったのでしょう。
しかし入社直後の合格発表の結果は不合格。それからは同期の中でも疎外感を味わいながら仕事をし、就業後に勉強を続けるという毎日を過ごしました。同じように合格を目指す人間が同期で25人ほどいましたが、翌年の試験に受かったのは私だけでした。やはり仕事をしながら会計士試験のための勉強を続けることは、かなりの努力が必要といえます。
トーマツ入社当社からIPOを担当 企業トップの人間性、仕事観に触れる
トーマツには約9年間お世話になりました。入社当初から新規株式上場(IPO)の専門部署で仕事をしましたが、それは当時としてはとても珍しいことでした。IPOは監査だけでなく、その周辺業務、会社が決算を組めない場合はそのサポートをしたり、また会計や監査以外のよろず相談に応じたり、証券会社やIPOを取り巻く利害関係者にも対応します。
本来であれば監査部門で、ある程度の経験を積んだ人間が担当する部門です。たまたま新しくできたチームに入って、そこでスタートを切ることができたのは幸運でした。会計監査だけに留まらない業務はとても刺激的で、意欲的に仕事に取り組む日々が続きました。
当時、担当していたクライアントのCFOにとても気に入っていただき、上場後の配当政策をどうするかなど、証券会社に相談するべきことまで託していただき、私の提案が採用されるといったことがしばしばありました。当然、顧問弁護士や顧問税理士がいるのですが、たぶん「頻繁に出入りしている、この気安いお兄ちゃんに聞けばいい」といった気持ちがあったのかもしれませんね。
様々な質問を受けては回答するといった繰り返しの中で、私も勉強させてもらい、弁護士や税理士からは出てこないようなアイデアを提案することができました。もちろん、最終的に実行に移す前には、それぞれの専門家にチェックしてもらうことは忘れませんでしたよ。
トーマツでの9年間は、私のビジネスパーソンとしての基礎を築いた時代です。50人から100人規模の企業の社長やナンバー2の大番頭さんと、頻繁に話をさせていただく機会に恵まれました。社長のほとんどは創業社長であり、大手企業のサラリーマンから社長になった方とは異なる人間性や仕事観をお持ちでした。そうした方々から多くの示唆をいただけたことは仕事冥利であり、今でも感謝しています。
【次回】スターバックスコーヒージャパンで、1千店舗体制を見据えた仕組・手続・システム構築を主導
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