公認会計士試験浪人はいつまで続けるか?どれくらいの期間やるべきか、リスクや対策は

公認会計士は難関資格であるため、その試験合格に向けて浪人する人は少なくありません。浪人してすぐ合格できるケースもあれば、時間がかかってしまうケースもあるでしょう。
公認会計士試験の浪人が何年にもわたってしまうと、さまざまなリスクが生じてしまいます。そのため、勉強を始めるタイミングや浪人すると決めたときに、決めておくべきことを知っておきましょう。公認会計士試験の浪人をいつまで続けるべきなのか、浪人のリスクと共にご紹介します。
公認会計士試験に合格するまでの期間は
公認会計士は難関資格の一つです。では、資格試験に合格するまではどれくらいの期間が必要となり、どこまで勉強することになるのでしょうか。
公認会計士試験の勉強時間は
公認会計士は、弁護士や医師と並んで三大国家資格と言われるほどの難関資格です。合格するためには、それ相当の勉強が必要となります。
公認会計士試験では、多数の科目を勉強することになります。また、短答式試験と論文式試験があり、それぞれの対策も必要です。そのため、合格するには3,000時間程度の勉強が必要と言われており、年数に直すと平均的で2~4年程度かかることになります。
公認会計士試験浪人はいつまでやり続けるのか
公認会計士試験を合格するには、上述の通り普通に取り組もうとしても2~4年程度の時間が必要です。一方、多くの人はさらに追加で1〜3年ほどかかると言われており、そうなれば勉強開始から5年程度ということになります。つまり、不合格となって浪人する人も多いということです。公認会計士試験の勉強をどこまで諦めず続けるのか、その判断はとても難しいでしょう。しかし、浪人にはリスクもあるので、いずれどこかでは判断しなくてはいけません。
公認会計士試験浪人に関するリスク
公認会計士試験の浪人を継続することで生じるリスクについて、以下で詳しく解説します。
年齢に関するリスク
当然のことですが、浪人すると時間が経過していきます。その結果、年齢によって就職できなくなるなどのリスクが出てくるかもしれません。早めに判断できれば、その時点で切り替えることで選択肢が減りにくくなります。長く浪人することで年齢が上がり、選択肢が減少すると将来的な不安につながるでしょう。
学費に関するリスク
公認会計士試験は独学で勉強する人もいますが、大半の人は専門学校などに通うことになります。そのため、勉強を継続すれば、その分だけ学費がかかってしまいます。浪人時に専門学校を使わないということも選択肢としては考えられますが、結果的に勉強の効率性が下がってしまいかねません。そのため、多くの人は浪人時も専門学校へ通いますが、やめるタイミングを逃すと学費が多額になってしまうリスクがあります。
モチベーションに関するリスク
公認会計士を目指して勉強を始めたときはモチベーションも高く、勉強も積極的に取り組めるでしょう。しかし、時間が経過しても成績が上がってこなければ、モチベーションの維持が難しくなってきます。公認会計士試験に落ちてしまい、「また1年勉強しなければいけない」と考えるだけでも、モチベーションを上げることはとても難しいでしょう。浪人が続いて長引くことで、モチベーションの維持はどんどん困難になっていきます。
公認会計士試験浪人で決めておくこと
公認会計士試験の浪人に伴うリスクを踏まえ、浪人する際に決めておくべきことをご紹介します。
浪人を撤退するタイミングを決めておく
公認会計士試験の勉強を始めても、必ず合格ができるという保証はありません。しかし、たとえ合格できなくても、諦めるタイミングを決めることは難しいでしょう。そのため、公認会計士試験の勉強を始めるタイミングで、あらかじめ撤退するタイミングを決めておくことをおすすめします。いつまで勉強するか決めておいた方が、モチベーションの維持にも良い影響を与えてくれるはずです。
勉強する前に貯金をしておく
公認会計士試験の勉強では多くの人が専門学校などに通い、学費がかかります。1回の試験で合格できればいいのですが、それ以上の回数を重ねると、当然ながらその分だけ学費が必要です。しかし、勉強している間にお金を貯めることは難しいでしょう。そのため、公認会計士試験の勉強を始める前にはある程度は貯金しておき、浪人に備えておく方が無難です。
モチベーションの管理方法を確立する
公認会計士の試験で浪人すると、モチベーションの維持が難しくなります。モチベーションが上がらなければ勉強も進まず、結果として効率的に勉強を進められません。モチベーションが落ちないよう、例えば1週間のうち1日は午前に休むなど、管理方法を事前に決めておくと良いでしょう。遠回りに思えるかもしれませんが、それでモチベーションを維持できれば結果として良い方向に進みます。
監査トレーニー制度を活用する
監査トレーニーとは、監査の実務経験を積みながら公認会計士試験の合格を目指す職種です。実務経験を試験勉強に上手く活用できれば、大きなメリットを得られるでしょう。監査トレーニー制度は、モチベーションと資金面の不安を解決してくれる制度です。現在は実施しているのがEY新日本監査法人だけですが、今後は増加していく可能性も考えられます。公認会計士試験の浪人において、有効な制度として覚えておいてください。
公認会計士試験浪人のその後はどうなる
公認会計士試験の浪人を長く続けたのちに、受験を断念せざるを得ないケースもあるでしょう。ここでは、その後に考えられる道についてご紹介します。
受験を断念して会計事務所や税理士事務所に就職する
まず考えられるのが、会計事務所や税理士事務所に就職するパターンです。公認会計士試験の勉強を通じて得られた知識は、会計関連の業界では活かせます。そのため、たとえ合格できなかったとしても、公認会計士試験の勉強は無駄ではありません。むしろ、会計事務所や税理士事務所においては十分にアピールできるポイントとなります。
受験を断念して一般企業に就職する
一般企業に就職するのも一つの選択肢です。公認会計士試験の勉強で得られた知識は、会計業界だけではなく一般企業の会計や経理、財務などの業務でも活かせます。特に、上場会社では公認会計士試験に向けて勉強したような複雑な処理などが出てくる場面も多く、実際に公認会計士が働いていることも少なくありません。
受験を断念して他の資格取得を目指す
公認会計士の資格試験に合格できなくても、他の資格取得を目指すことはできます。日商簿記検定1級や税理士など、公認会計士と関係性の高い資格が候補となるでしょう。また、英語が得意であればUSCPAもあります。いずれの資格にも会計が関連しているため、公認会計士試験の勉強で得てきた知識を活せるはずです。
まとめ
公認会計士試験の浪人をいつまで続けるのか、リスクや諦めた後のケースについてご紹介しました。公認会計士試験の勉強を始めると、合格できなくてもやめどきが見いだせず、いつまでも抜け出せない人が少なくありません。しかし、あまり浪人が長引けば将来にも影響が生じます。そのため、やめるタイミングやモチベーションの管理方法などを、あらかじめ考えたうえで取り組むことが大切です。もちろん、一生懸命に勉強していれば合格に近づけますし、たとえ諦めても勉強は無駄ではなく、他の選択肢も選ぶうえでプラスになる場面が多くあります。これから公認会計士の試験勉強を始める、あるいは浪人を考えている方は、勉強を続けるうえでの参考にしてください。
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