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監査の未来は?ITとAIで監査はどう変わるのか

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プロフィール

佐野 慎成氏公認会計士、公認不正検査士

公認会計士試験に合格後、有限責任 あずさ監査法人に入所し、監査事業部にて財務諸表監査、IT監査部にてIT監査に従事する。また、CAAT・サンプリング委員会に所属し、ITを用いた不正に対応した監査手続を監査法人全体に広める。 株式会社 KPMG FASのフォレンジック部門にて不正調査および不正防止アドバイザリー業務に従事する。 仰星監査法人に転籍後、財務諸表監査に従事すると共に、IT監査PJに所属し不正検知システムの開発に従事している。

仰星監査法人
1990年9月設立。国内8位の準大手監査法人。金融商品取引法監査や会社法監査等の監査業務を主たる業務としており、この他にコンサルティング業務やアドバイザリー業務などのサービスも提供している。世界 9 位の Nexia International に加盟している。なお、「IT 監査-PJ」を立ち上げ統計的アプローチを用いた不正検知システムの開発を開始している。
https://www.gyosei-grp.or.jp/

20年前、監査は「紙とそろばんと勘」の世界だった

監査は、20年程前まで、紙と鉛筆、そろばん(電卓)、勘の世界でした。
つまり、クライアントから大量の紙の元帳と伝票と証憑を借りてコピーし、それらを突合して計算チェックをし、何となく怪しいなと思ったものを質問し、手書きで紙の監査調書を作成してきました。今後はそれがどうなっていくのでしょうか。

英オックスフォード大学でAI(人工知能)などの研究を行うマイケル・A・オズボーン准教授が著した論文『雇用の未来―コンピューター化によって仕事は失われるのか』によると、AI化により、今ある職業のうち702業種もの職業が今後なくなるといわれ、公認会計士も含まれるといわれています。また、野村総合研究所と英オックスフォード大学の共同研究「誰が日本の労働力を支えるのか?」では、公認会計士の仕事は定型的な業務が多いため代替しやすく、AIでの代替可能確率は85.9%といわれています。ここでは、ITやAIの発展により、紙と鉛筆、そろばん(電卓)、勘の公認会計士の仕事がどのように変わっていくのか、考察していきます。

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既存のスタイルはIT化でどう変わるのか

この20年間で、紙と鉛筆、そろばん(電卓)は、電子調書とCAAT(後述します)に置き換わり監査の効率化が図られてきました。電子調書は、監査調書が標準化されるとともに、これまで手で行っていた監査調書間のクロスリファレンス機能や突合チェック機能、計算チェック機能を有します。さらにパソコンで作成した監査調書を電子調書システム上に作成者の電子サインを付してアップロード・共有をすると、上位者は電子調書システム上で監査調書をレビュー(査閲)してその結果を電子的に記録することができます。よって、監査調書の作成の手作業が簡略化され、上位者のレビューも時間と場所に縛られることなく行えることから、監査調書の作成もレビューも効率化されています。

CAAT(Computer Assisted Audit Techniques)はコンピュータ利用監査技法と呼ばれる監査を実施する際の手法です。CAATツールはデータベースソフトをベースにシステムに詳しくない会計士にも扱えるようにしたソフトウェアであり、監査対象となる膨大なデータでも、客観的かつ高度なデータの分析、監査業務の効果的な実施と効率化などを可能にしています。例えば、サンプリングや統計分析で電卓を使用する場合、サンプリングや統計分析の理論を理解し、理論に従って何度も電卓を叩いて結果を算出しますが、CAATを用いるとデータがあれば結果は一瞬で算出することができます。

これからの技術と監査

これからの技術と監査

電子調書やCAATにより監査の効率化は図れたものの、電子調書はこれまでの紙と鉛筆、そろばん(電卓)が置き換わっただけで、監査の手続そのものが変わるようなものではありません。また、CAATがあっても、紙の証憑の突合や確認状の回収と差異調査は手作業で残っていました。さらに、CAATによる分析も、分析手法の選択や分析結果の解釈には個人的な資質を要し、勘の世界との違いを明らかにできていませんでした。現在では、これらの領域にもITやAIを用いて効率化を図ろうとしています。次に挙げる技術は、これから監査業界全体へ広く導入が期待される技術です。

まず、RPA(Robotic Process Automation)。これは、ロボットによる業務自動化の取り組みを表し、AI(Artificial Intelligence)の機械学習と組み合わせることにより、主にバックオフィスにおけるホワイトカラー業務の代行を担います。例えば、これまで売上高や経費の紙証憑との突合では、人が契約書や請求書などの紙証憑を見て内容を確かめ、対象となる売上高データや経費データと照合し、売上高データや経費データにチェックを付していました。RPAを利用すれば、紙の証憑をスキャナで読み取り、それが契約書なのか、請求書なのか、誰が契約主体なのか、といったことをロボットが自動で判断し、対象となる売上高データや経費データを呼び出し、自動で照合を行うことが可能になります。今まで人が行っていた証憑突合が、自動化されるようになるのです。一部のクラウド会計ソフトでは、紙の証憑をスキャナで読み取り記帳する技術が導入されており、今後監査の分野に応用されることが予想されます。

また、確認という監査手続にも変化が生じるでしょう。確認とは、監査クライアントの取引先等の第三者から回答を直接入手するという、監査の実証手続において証拠力の強い監査手続です。具体的な手順は、以下のようになります。まず、債権・債務に関する確認は、監査人から第三者に確認状を郵送し、第三者が回答を記載し監査人に直接郵送で返送します。そして確認額と回答額に差異がある場合は、監査人から監査クライアントに差異の原因調査を依頼し、差異の調査結果から監査クライアントの計上額の妥当性を検証します。この手続が今後は、監査クライアントと第三者、監査人をクラウド上でつなぐことによって実施されるようになります。郵送や手書きによる時間と手間の削減、照合や差異調査の自動化が実現され、確認のミスを防ぐと共に第三者からの回答の信頼性も向上し、さらに監査手続の効率化が図られることになります。一部の大手監査法人では既に試験運用が開始され、日本公認会計士協会では他の監査法人でも利用できるしくみの構築を検討しています。

不正検知の方法も進化しつつある

不正検知の方法も進化しつつあります。会計不正に対応する監査法人への期待が高まる中、不正を検知する技法として過去に不正のあった財務諸表の特徴から不正が生じている可能性を予測することが考えられています。つまり、公開されている各社の財務データを活用し、虚偽表示のパターンを機械学習によってAIで識別し、不正の予測の精度を高めるのです。

例えば、架空売上の場合、売上を計上するものの架空であるため売上債権が回収できないことになります。AIが過去の不正事例から、架空売上による不正は売上債権の回転率を悪化させることを識別していた場合、売上債権の回転期間が悪化した財務諸表は不正の可能性が高いと評価します。大手監査法人でも、それぞれ、不正検知の研究開発が進められていますが、仰星監査法人でも不正検知の研究開発を進めるとともに、将来的には国内監査業界の発展に貢献すべく当該ツールを他の監査法人へ提供することも視野に入れています。

これからの監査において求められる能力とは?

上記の例で分かるように、これまでの監査人による紙と鉛筆、そろばん(電卓)、勘による監査技法は、AIやRPA技術を活用した新たな監査技法に置き換わっていくことが想定されます。そのため、会計及び監査の専門家である公認会計士のみで組成される監査チームでは、AIやRPAといった情報技術への理解不足により、各監査の局面で判断を誤るおそれがあります。これまで一括りで呼ばれることが多かったITの専門家が、AIの専門家、データ分析の専門家であるデータサイエンティスト等に細分化されるようになると共に、監査チームの新たなメンバーとして多種多様な専門家の関与が必要になってきます。

ITやAIの活用により監査の効率化が図られるため、監査での公認会計士のマンパワーへの依存が少なくなってくること、また、監査チームを構成していた公認会計士の一部がこれらの技術を取り扱う専門家に置き換わることが予想されます。よって、これからは先進情報技術に関する知識や専門家が多く関与する監査チームをマネジメントする能力と、新たな監査技法により入手した監査証拠を評価し心証を得る能力を持った公認会計士が監査チーム内でリーダーシップを発揮していくものと予想されます。

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