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育児と仕事のパフォーマンスに悩むワーキングマザーが選択した転職先

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マイナビ会計士編集部

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プロフィール

角野 里奈氏角野里奈公認会計士事務所

2002年に公認会計士二次試験合格後、中央青山監査法人(当時)に入所、上場メーカーや外資系企業等の会計監査業務に従事。2007年にPwCアドバイザリー株式会社(現:PwCアドバイザリー合同会社)に入社し、財務デューデリジェンスをメインとした業務に従事した後、2011年に株式会社KPMG FASに入社、企業価値評価やM&Aアドバイザリーの業務に従事。2013年に株式会社リクルートホールディングスに入社し、社内のM&Aアドバイザーや投資レギュレーション構築等の業務に従事。2018年10月に角野里奈公認会計士事務所として独立開業。

監査法人からM&Aアドバイザリー業務へ

私が公認会計士を志した理由は、「決算数値から会社の状況を読み取りアドバイスをする」というコンサルティングの仕事に興味があったこと、そして、資格を持つことは将来ママになった時に何かと役に立つだろうと思ったからです。公認会計士試験(当時の二次試験)合格後、大手監査法人に入所しましたが、コンサルティング業務に興味があったので、定年までずっと監査法人で監査を続けていくというよりは、どこかのタイミングでコンサルティング業務ができる組織に移ろうと入所時から漠然と考えていました。

三次試験(現在の修了考査)に合格すると、同期の中にも監査以外の道に進む仲間が現れ始めました。そんな中、私も早くコンサルティングの経験が積みたいと思うようになり、大手監査法人系のFAS(フィナンシャルアドバイザリーサービス)組織に移りました。コンサルティングの中でも、M&A(企業買収)の領域に興味があり、そこから6年間、M&Aに係る財務デューデリジェンスや企業価値算定、M&Aアドバイザー等の仕事をしてきました。

M&Aアドバイザーの仕事はどの案件からも学ぶことが多く、刺激的な毎日を送っていました。しかし、この仕事は体力勝負で、クライアントへの報告会直前はハードな日々が続き、また海外案件担当時は深夜の会議に参加することも多くなりました。将来子供を持つことを思い描いていた私は、「今は頑張れても、このままずっとM&Aアドバイザー業務を続けていくことはできるのかな・・・」と不安に思うことが次第に増えていきました。

30歳を過ぎた頃、「もっと当事者寄りでM&Aの業務に携わりたい」という理由で事業会社の投資部門や投資ファンドに転職していく同僚が増えていきました。私も6年間M&Aの業務に携わる中で、次第に同じようなことを思うようになりました。事業会社と投資ファンドの二つの選択肢で迷いましたが、やはり将来子供を持つということを視野に入れると、事業会社のほうが比較的ワークライフバランスの維持が可能なのではと考え、事業会社でM&A業務に携わるというキャリアに興味を持つようになり、社会人11年目の夏に事業会社に転職しました。

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事業会社に転職、そして出産・復職

転職した事業会社では、社内アドバイザーとして買収スキームを検討したり、対象会社の価値算定を行ったりといった業務を行っていました。入社3年目の冬に産休に入り出産後、娘が9カ月のときに復職しました。

この会社では、管理職も含めワーキングマザーが多く、子供を持つ従業員のための制度も充実しており、幸いなことに直属の上司もワーキングマザーへの理解が高かったということもあり、時短制度は使わずフルタイムでの復職となりました。産休に入る前は海外M&Aも担当していましたが、復職後は時差のある仕事は難しいということで、国内の小規模案件や社内の投資レギュレーション構築といった仕事をメインに担当することになりました。上司もとても配慮してくれていたので、復職前は正直「余裕だろう」と思っていました。

復職後、私は一つ大きな誤解をしていたことに気付き始めました。「保育園は時間延長もできるし、最近はシッターさんや病児保育など色々なサービスがあるから、子供がいてもほぼ今まで通り働けるのではないか・・・」という誤解です。もちろん、最近はワーキングマザーのための様々なサービスがあります。しかし、現実はそうはいきませんでした。例えば、うちの娘は人見知りが激しく、毎日預けている保育園に慣れるのですら大変で、体調が悪いときに病児保育という慣れない環境を使うことには抵抗があり、なかなか活用することができませんでした。

子供を育てる環境は人それぞれ異なります。近くにサポートを頼める家族がいるかどうか、体調を崩しにくい子供かどうか、初めて預ける場所でもすぐに順応できる子供かどうか、子供が1人なのか2人以上なのか、育児の他に介護が必要な家族がいるかどうか・・・みんなそれぞれ条件は違います。それにもかかわらず、職場では全く悪気なく「ワーキングマザー」と一括りにされがちであることに違和感を覚え始めました。

会社という組織では、まず性別や子供の有無に関係なく、「100」というパフォーマンスの枠を与えられ、みんなその「100」を達成すべく、もしくは「120」のパフォーマンスを出すべく頑張ります。そして最近の組織では、ダイバーシティーという名目の下、ワーキングマザーに対し「一旦枠を90にしてもいいよ」との声が掛けられたりします。一方で、中にはワーキングマザーであっても「100」を超えるパフォーマンスを出す人もいます。

でも、与えられている時間もみんな1週間は7日、1日は24時間で、これは性別や子供の有無に関係ありません。ワーキングマザーが「100」もしくはそれを超えるパフォーマンスを出すには、育児への時間が必要になる分だけ、どうしても自分の睡眠時間を削ったりしなければならないといった事態が生じます。社内のワーキングマザーでよく耳にしたのは「子供を寝かしつけた後に仕事をしてリカバリーする」というもので、私も何度もそれにトライしましたが、娘が1歳半ぐらいになるまでは寝付いてもすぐ起きてしまったり、夜泣きしたりすることが多く、夜間の仕事は思うようにできませんでした。

このような状況の中、「100」ではない、みんなとは違う「90」のパフォーマンスを出すのですら必死だったり、周りで「100」を超えるパフォーマンスを出しているワーキングマザーがいるのに自分は必死に頑張ってもせいぜい「90」しか出せなかったり、ということにやるせなさを感じることが多くなっていきました。また、「90」のパフォーマンスを出すのに必死なので、どうしても「与えられた仕事をこなす」という仕事のスタンスになりがちであることにも納得が行きませんでした。

私のいた会社はワーキングマザーへのサポート体制が充実していたのに、上司は何度も相談に乗ってくれたのに、それでもどうしても他のワーキングマザーと自分とを比較してしまう自分がいました。そんな中、「だったら、自分が今置かれた状況の中で自分なりの『100』を設定し、確実に『100』を狙っていく働き方はどうか」と考えるようになりました。そして、自分が公認会計士になった理由の一つがが「ママになっても仕事を続けたい」だったことを思い出したのです。結果、私が選んだ選択肢は「独立」でした。

現在の働き方

現在はベンチャー企業の監査役の仕事をしつつ、個人事務所として公認会計士業務(主にM&A関連)を行っています。「独立」というと、世間的には「自分の力だけ食べていかなくてはいけない」というイメージが先行するようで、実際に自分の母親にも「そんなことがワーキングマザーにできるの?」と心配されましたが、私は自分の働き方を自分でデザインできるようになった気がしてとても満足しています。

毎月、自分のやりたいこと、実際にできたことを分析し、自分で「100」の枠を設定し続けるということを行っています。自分で設定した枠なので、できなかったときにはこれまで以上にダイレクトに自分に跳ね返ってくるので、その意味で成長意欲も増した気がします。また、子供を持ってから興味が深まった「食」や「農業」の領域×公認会計士業務という形で新しいチャレンジをしてみたいと思うようになり、空いた時間でその取り組みも少しずつ始めています。

こんな選択をすることができたのは、言うまでもなく公認会計士の資格を持っていたからです。独立してからのこの数カ月は、私の社会人生活の中で「公認会計士になって本当に良かった」と一番実感した時期だったかもしれません。

こう書くと「ママ会計士は独立すべき」というメッセージに見えてしまうかもしれないのですが、決してそんなことを言うつもりはありません。私がこれまでのキャリアから学んだ「組織の中でワーキングマザーとして自信を持って活躍するために大切なこと」は、①みんな条件が違うのだから(人が何と言おうとも)人と自分とを無闇に比べないこと、②自分なりの「100」のパフォーマンス枠を持ち続けること、この2点です。この2つができるようになれば、組織の中で働く形であろうと、独立という形であろうと、ママ会計士として自信を持って自分らしいキャリアを築いていくことができるのではないかと思っています。

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