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「専門家の品質」とは?監査法人や会計士の未来と挑戦

「専門家の品質」とは?監査法人や会計士の未来と挑戦

監査法人にて公認会計士というプロとして仕事をするということはどういうことか。大手監査法人に勤務する20代男性会計士Tさんに、専門家として重要なことは何かをうかがった。

マイナビ会計士編集部

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プロフィール

20代男性会計士Tさん

平成元年生まれ。東京都杉並区出身。もともとは一般的な就職活動をするつもりだったが、大学在学中に簿記と出会い、公認会計士を目指すことに。大学卒業後、大手監査法人に勤務し現在に至る。上場企業を中心として、国内企業の監査に従事。海外への赴任を希望しているものの、英語力が不足しているため研鑽中。

編集部:監査法人に勤務している会計士の目に監査法人の未来はどう映っていますか?

T:私は大学を卒業以来監査法人に勤務していますが、監査法人や会計士の今後はどうなのかと聞かれれば、その未来が明るいのか、それとも暗いのか、正直なところはわかりません。数年前に(公認会計士の)就職氷河期がありましたが、それはすでに解消されていると聞いていますし、突発的に環境が変化することはあったとしても、長期的な意味で業界全体が良くなる(もしくは悪くなる)状況にはない、というのが自身の感覚です。

そもそも公認会計士は「監査及び会計の専門家として、国民経済の健全な発展に寄与すること」を使命としています。よっぽどのことがない限り、その使命と使命の重要性が変わることはありません。監査法人や会計士がこの使命を果たせる限りは、重要な機関であり、また重要な職業であり続けられると思います。

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編集部:監査法人や会計士が使命を果たすためには何が重要だと思いますか?

T:私見ではありますが、監査及び会計の「専門家としての品質」を確保することが1つの答えであると感じています。私の所属している監査法人においても、「専門家としての品質」を確保することは重要な課題の1つとして扱われています。

「専門家としての品質」はとても曖昧な言葉です。監査法人に所属する会計士、個人事務所を経営する会計士、一般企業に所属する会計士と、会計士の活躍の場所も広範です。また同じ集団に所属していても、人によって詳細な意味は異なるでしょう。したがって「専門家としての品質」を一義的に定義することは難しいと思います。しかし、すべての会計士に共通するのは、「品質とは何か」を考え、「品質を確保するために必要なこと」を実践することが大事だということだと思います。「品質を確保するために必要なこと」には状況変化を見極めて、それに対応することも含まれます。

監査法人で働く公認会計士としての「専門家としての品質」とは、究極的には「重要な虚偽表示を見逃さないこと」だと感じています。各監査法人は監査の品質を担保するために、色々な仕組みを設けています。

編集部:色々な仕組み?

T:監査意見を表明する前の社内審査や、社内でのモニタリングなどがあります。どの監査法人でも徹底した品質管理を行っているとは思います。

また今後品質管理として特に重要になるのは「人材育成」であると思います。

監査法人に所属する会計士に限らず、一般企業を含めて従業員の特徴は常に変化しています。会計士は全体数が増加する中で、監査法人内においても出世競争が厳しくなっています。かつては監査法人を経由して他の世界に出ていく方が多かったのですが、最近はその傾向も弱まっているように思います。良く言えば「監査法人に尽くす人が増えている」、悪く言えば「挑戦する人が減っている」ということでしょうか。いずれにしても監査法人に残ろうと考える会計士は増加しており、それは挑戦的ではない、どちらかと言えば保守的な考えを持った人が増えているということです。

監査法人では従来から、「今までと同じように」作業をする傾向があります。前期と同様の監査手続を実施し、前期と同様に監査意見を表明することは、必ずしも間違っていることではありません。当然、前期と同じ作業を行うことでスピードの向上に繋がります。またクライアントの負荷も少なくて済みます。しかし、あまりに保守的な考えを持って監査を行うと、すなわち「去年の監査で問題のなかった領域(勘定や会計処理)は、今年も問題はないだろう」という思い込みを持ってしまうと、虚偽表示を見落としてしまう可能性は高まります。今まで発見することができなかった重要な虚偽表示が、ある年度に見つかるというケースは、残念ながら存在しないわけではありません(いわゆる訂正報告書を出すようなケースです)。

最近の監査法人勤務者の傾向を考えると、私個人の意見ではありますが、この「思い込み」は意外と蔓延しているのではないかと危惧しています。前期までの監査で問題はなかったとしても、「当然だ、問題はない」という意識を捨てて、一度立ち止まって検討することが大事です。また監査法人においては、その姿勢を教育することが必要であると思います。残念ながら現状ではその姿勢の教育は不十分だと感じています。放置しておけば長期的な意味で監査法人の「品質」が低下することになるため、監査法人の「課題」として認識する必要があります。

編集部:会計士は今後どうなっていくのでしょう?

T:監査法人や会計士の今後については、昨今のIT技術の発達によりAIやロボットが人間の仕事を奪うことになるのではないか、という話をよく耳にします。不要になる職業として監査法人や会計士が挙がることがありますが、少なくとも当分の間は、我々の仕事が奪われるということはないと思います。

監査は究極的に「重要な虚偽表示を見逃さないこと」と記載しましたが、それを可能にするのは「コミュニケーション」です。クライアントからの相談、クライアントへの回答、チーム内でのディスカッションなど、コミュニケーションが必要となる範囲はまた広範です。それは人間同士でないと伝わらないニュアンスや、説得を可能にする人間関係など、まだまだAIやロボットが至っていない領域のスキルを必要とします。監査という仕事がAIやロボットに奪われることはしばらくないでしょう。

一方でAIやロボットを活用する機会は増えていくことになると思います。例えば、証憑に記載された数値を確認するなど、単純な作業はAIやロボットが人間に代わって実施する可能性はあると思います。また監査法人内での前例を蓄積するなど、データベースの充実の可能性もあります。実際、私の所属している監査法人ではIT技術を利用した監査手続の導入を開始しています。IT技術の発達は監査法人や会計士の仕事に役立つものではあるものの、決して害悪になるようなものではありません。

監査法人での仕事は、非常にやりがいがあると思います。自身が関与した有価証券報告書や計算書類が投資家を含む人々の目に触れるたび、重要な使命を帯びた仕事であることを痛感します。監査法人にも色々課題はあると思いますが、その課題をクリアしつつ、引き続き公認会計士として職務を全うしたいと考えています。

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