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公認会計士はやめとけといわれる理由は?なってよかった意見も紹介

公認会計士はやめとけといわれる理由は?なってよかった意見も紹介

「資格を取得して今後のキャリアアップを目指したい」という希望を実現するために公認会計士試験へのチャレンジを検討しているが、「公認会計士はやめとけ」という妙な噂が気になっているという人は少なくありません。

確かに、「公認会計士」についてネット検索をしてみると、「公認会計士を目指すのはやめた方がよい」「公認会計士資格を目指すのはデメリットが多い」などの否定的な意見が存在するのは事実です。

「何かよくない事情があるからネガティブな評判が立つのではないか」と不信感を抱くのは当然でしょう。

そこで今回は、「公認会計士はやめとけ」と言われる理由・根拠を探るとともに、公認会計士は本当にやめた方がよい資格なのかについて精査をしていきます。

あわせて、公認会計士業界が直面しているデジタル化問題や、実際に公認会計士として働く人のリアルな声も紹介するので、最後までご一読ください。

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公認会計士は「やめとけ」といわれるのはなぜ?

「公認会計士はやめとけ」と言われる理由は主に次の3点です。

1. 公認会計士試験の難易度が高い
2. 公認会計士の仕事は激務になる可能性がある
3. 人間関係の苦労がある

それでは、各理由とその真偽について具体的に見ていきましょう。

公認会計士試験の難易度が高い

公認会計士は医師・弁護士(法曹)と並ぶ三大国家資格に挙げられる専門職です。

公認会計士試験の難易度は国内最高レベルに高いため、受験勉強の大変さを理由に「公認会計士はやめとけ」と言われることがあります。

公認会計士試験では、監査のプロである専門職の素養を見極めるために、会計学・監査論・租税法・企業法などの難易度の高い試験科目が出題されます。

また、最終合格率が毎年約10%前後の水準であることを考慮すると、公認会計士試験に合格するためには最低でも6,000時間の勉強期間が必要でしょう。

つまり、公認会計士試験に合格するためには、毎日8~10時間勉強する生活を約2年は過ごさなければいけないということです。

このように、公認会計士試験の難易度はかなり高いため、安易な気持ちでいる受験生には厳しいハードルであることに間違いはありません。

ただ、次の5つの理由から、公認会計士試験突破は決して不可能ではないと考えられます。

1. 公認会計士試験では受験資格が問われないので誰にでも合格の可能性がある
2. 短答式試験は年2回チャレンジできる
3. 「10人に1人しか合格できない」が、「10人に1人は合格できる」
4. 高卒・社会人受験生など、大卒以外の受験生も毎年合格実績がある
5. 資格スクールや通信講座などを利用すれば効率的な学習カリキュラムを組める

どのような資格試験も、適切なカリキュラムを組んで継続的な努力を重ねれば合格は見えてきます。

ですから、公認会計士試験の難易度だけに注目してチャレンジをやめるのではなく、「自分にとって公認会計士資格が必要か」「自分には試験を突破できるだけの努力を重ねる根気があるのか」を基準に、トライするかどうかを判断しましょう。

激務になる可能性がある

「公認会計士は激務になる可能性があるのでやめた方がよい」と言われることが多いです。

公認会計士の主な仕事は監査業務です。つまり、監査法人のクライアントである上場企業の多くは3月決算の会社が多いため、2月~5月頃は激務になります。

たとえば、決算期が集中する時期の残業は当たり前ですし、深夜になっても帰宅できないこともあるでしょう。

とはいえ、一年中繁忙期が続くというわけではなく、決算期以外は一般事業企業と同じような就労形態になります。特に、BIG4を代表例とした大手ファームでは福利厚生制度も充実しているため、ライフワークバランスを取りながら自分のペースで仕事の処理も可能です。

さらに、激務に対する収入も保証されているので、いわゆる「ただ働き」という事態を強要されることもありません。

このように、公認会計士の仕事は繁忙期・閑散期のメリハリがついているという特徴があります。1年を通じて同じルーティンをこなしたいという人には不向きですが、メリハリをつけることに抵抗感がない人にとっては大きなデメリットとはいえないでしょう。

人間関係の苦労がある

公認会計士業界特有の人間関係を理由に、「公認会計士はやめとけ」と言われることがあります。

たとえば、公認会計士が主に取り扱う監査業務は、「クライアント企業をチェックする」という性質のサービスです。つまり、クライアント企業に監査上の問題点がある場合には厳しく指摘する必要に迫られるため、時に「嫌われ役」になる可能性も否定できません。

また、監査法人では大人数がチームになって役割を分担するので、職場でのコミュニケーションも密に求められる傾向にあります。特に、繁忙期は膨大な仕事量を大人数で処理し続けなければいけないので、張り詰めた空気のなか、緊張感をもって仕事をする必要があります。

とはいえ、人間関係の苦労はどの業種・どの会社でも存在するものです。独立してひとりだけで仕事をするような例外的なケースでない限り、お客さん・商談相手・クライアントなど、常に誰かとの関わりのなかで仕事をしなければいけません。

ですから、「人間関係が大変そうだから公認会計士はやめておこう」と考えるのはあまりに軽率でしょう。転職活動の際に職場の雰囲気をチェックすれば自分との相性はある程度判断できるでしょうし、公認会計士のキャリア選択肢はかなり幅広く用意されているので、自分に合った職場はきっと見つかるはずです。

公認会計士の実態|食えないと言われるのは本当?

公認会計士の平均年収は約892万円です。もちろん、公認会計士としてのキャリア・入所先などによって収入は変動しますが、世間一般に比べて高収入であることは疑いようのない事実でしょう。

では、このような高収入の職業であるにもかかわらず、なぜ「公認会計士は食えない」と言われるのでしょうか。その理由2つと、真偽について具体的に見ていきましょう。

過去に公認会計士の仕事がない状態があった

公認会計士就職・転職業界は、次の2つの時期に「買い手市場」になったという経緯があります。

・リーマンショックによる企業倒産の煽りを受けた時期
・公認会計士試験制度の大幅改革で試験合格者が激増した時期

つまり、このような就職氷河期を経験したという記憶が原因で、今もなお「難関資格である公認会計士試験に合格しても働く場所がない」という風説が流布していると考えられます。

ただ、現在の公認会計士業界は完全な「売り手市場」です。その理由は次の4点です。

・公認会計士業界全体の高齢化が進んでいるために新規人材を囲い込む動きが強くなっている
・コロナ不況が原因で再編計画案を求める企業が増えている
・企業活動の多様化によって公認会計士にアドバイザリーサービスを求める声が増加している
・組織内公認会計士やベンチャー企業の役員など、公認会計士の働き方が多様化している

このように、経済社会全体で公認会計士を登用する動きが強くなっているため、今後も「売り手市場」の状況が揺らぐことは考えにくいでしょう。ですから、「公認会計士試験に合格しても働く場所がない」「公認会計士は食えない資格だ」という事態にはおちいらないので、ぜひ積極的に資格取得に挑戦してください。

AIの台頭による不安

近年の社会経済活動の大きな変化のひとつに「デジタル化・AI化」という動きが挙げられます。これは、企業活動に多くのデジタル技術の登用によって、企業活動の効率化・収益力向上を目指すというムーブメントのことです。

そして、公認会計士業界もAI技術が普及する余地がある業界だと言われています。そのため、「AI技術の浸透によって公認会計士の仕事が奪われるのではないか」という懸念が抱かれているのが実情です。

確かに、現在公認会計士が処理している業務の一部は、AI技術によって台頭される可能性があります。

データ入力・計算などの機械的な業務については、わざわざ人の手を使うよりもデジタル技術によって処理した方が、正確かつスピーディーだと考えられるからです。

とはいえ、「公認会計士の仕事すべてがAIに台頭される」というのは間違い。なぜなら、公認会計士の仕事には次の3点の特徴があるからです。

・クライアントと直接コミュニケーションをとる機会はなくならない
・コンサルサービス・アドバイザリーサービスなど、AI化では対応できない「監査業務」以外のニーズが高まっている
・漏洩リスクの高いクライアント企業の情報すべてをデジタルツールに乗せるのはリスクが高い

ですから、「AIの台頭によって公認会計士の仕事がなくなる」という可能性は限りなくゼロに近いと考えられます。むしろ、これから公認会計士試験に挑戦するという人は、デジタル化の恩恵を受けながら「AI技術が使える公認会計士」としてキャリアを積むチャンスが与えられているとポジティブに捉えましょう。

公認会計士になってよかったと感じる人は多い

「公認会計士はやめとけ」という噂がある一方で、「公認会計士になってよかった」という声も少なくありません。

たとえば、実際に公認会計士として働いている人の意見は次の通りです。

・男女の区別なく働ける
・独立して仕事ができる
・社会的信用度が高い
・自分の裁量で働くスケジュールを作れる(独立しているケース)
・活躍できるキャリア幅が広い
・クライアントのために働くことでやりがいを感じられる
・厳しい激務をこなすと自信につながる
・20代で管理職を経験できるなど、実力通りの仕事にチャレンジできる

一般的な企業で働く場面とは異なり、公認会計士は資格取得者が専門職としてサービスを提供するものです。確かに、「監査法人に雇用されている」という側面だけを捉えれば一般企業に就職するのと相違ないようにも思えますが、実態は「言われたことを処理する」という受け身な働き方ではなく、「各自が主体的に自分のスキルを発揮する」というイメージに近いです。

ですから、年功序列や男尊女卑などの「悪しき日本社会」の側面を感じる機会は少なく、年齢・性別問わず実力通りに仕事をし、希望するキャリアを選択しやすいという魅力があります。

公認会計士は、「自分の力を試してみたい」「自分なりの働き方・生き方を見つけたい」という人にぴったりの資格なので、興味があるなら是非挑戦してください。

公認会計士の後悔は転職で解決できる

ここまで紹介したように、公認会計士業界全体は悲観するべき状況ではありませんが、就職・転職はどうしてもタイミングなどの運の要素が左右するのも事実です。なかには、公認会計士試験に合格したのに満足できる職場に出会えていないという人もいるでしょう。

ただ、繁忙期の激務・人間関係・収入などの不満は、転職によって簡単に解決できます。仕事量・給与条件・人間関係はファームごとに多種多様ですし、公認会計士のようなハイクラスの資格取得者であれば、転職先は引く手あまたの状況のはず。自分に合った条件の転職先を見つけるのは決して難しくありません。

特に、公認会計士業界の場合には、転職を重ねていること自体が採用段階でネガティブポイントに捉えられる可能性は低いです。なぜなら、公認会計士業界では色々な案件をこなした経験こそが転職時の評価につながるからです。

ですから、現在の就労条件や働き方に不満がある人は、公認会計士をターゲットにした募集案件のチェックをおすすめします。公認会計士の働き方は1つではないので、色々な業界・ジャンルに積極的にチャレンジしていきましょう。

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まとめ

「公認会計士はやめとけ」という評判は適切なものではありません。

もちろん、人によって向き・不向きがあるのは間違いではありませんが、公認会計士業界自体は今後の成長可能性が大きいため、「自分の力でキャリアを築いていきたい」という人にはおすすめの仕事だと考えられます。

「公認会計士ほどの難関資格を取得した」という実績があれば、監査法人だけではなく一般事業会社・コンサルティングファームなど、色々な働き方に挑戦できるはずです。

ネット上の悪い評判だけに囚われると、チャンスを棒に振ることになりかねません。公認会計士試験を突破すれば想像以上のキャリアアップを期待できるので、ぜひご興味のある方は、覚悟を決めて試験突破に向けて学習をスタートしてください。

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