【前編】同期の公認会計士を誘い2人で協力し達成したIPO

公認会計士の世界は狭い、とよく言われる。たとえ初対面であっても、出身の監査法人、会計を学んでいた専門学校や実務補修所など、会計士同士であれば何かしらのつながりがあることがとても多いからだ。今回はいつもと趣向を変えて、かつて監査法人で同期であった鷲谷さんと業天さんが、それぞれのキャリアを経て同じ会社に転職し、IPOを達成させるまでのお話を、1人ずつ伺ってみた。ライバルのような、戦友のような2人は、お互いをどう見ているのか。まずは鷲谷さんの話を聞いてみたい。
業天邦明さんインタビュー
プロフィール
鷲谷 将樹(わしや まさき)公認会計士
2005年公認会計士第2次試験合格後、(現・有限責任)監査法人トーマツに入所。国内監査部門や地方事務所の勤務を経て、2014年に退職。事業会社の管理部長を歴任したのち、全研本社株式会社に入社。現在、同社取締役管理本部長。2021年6月には東証マザーズ上場を達成。
監査法人を経て事業会社へ

眞山:まず、鷲谷さんのこれまでの経歴を簡単に聞いていきたいと思います。最初は監査法人のトーマツにいらっしゃったんですよね?
鷲谷:はい。2005年に公認会計士の第2次試験に合格して、トーマツに入所しました。トーマツでは東京事務所の国内監査部門にいて、比較的大きな会社の監査を担当していたのですが、途中、地方の事務所に移った時期がありました。小さい事務所だったのでベンチャーの支援など、いろいろな仕事にも携わることができ、貴重な経験ができたと思っています。その後、また東京に戻ってきたときに、IPO案件を任されたりしたのですが、思うところあって2014年の年末に退職しました。
眞山:その後は事業会社を渡り歩いて、ここに至る、と?
鷲谷:そうですね。退職して最初の会社は不動産関係のビジネスをしているところで、管理部門を任せてもらっていました。2年くらいそこで働いた後、業界内の方からこの会社を紹介していただいて、まずは経営企画部長という立場で転職しました。それこそ子会社の整理や売却といった難しい仕事もやらせてもらったのですが、最終的には取締役管理本部長という立場を拝命して、主にIPOのプロジェクトを推進していくことになり、先日ようやく上場を達成した、というところです。
共通の上司を通じて、評判を聞く

眞山:鷲谷さんと業天さんは、もともと同じ監査法人の、同じ部署の、しかも同期だったんですよね。
鷲谷:そうですね。同じトーマツで、しかも部門も一緒でした。もちろん同期なので、当時からそれなりに交流もありました。というよりも、一緒にグアムに行ってダイビングのライセンスを取ったりとかもしたし(笑)、もともと仲は良かったほうですね。
眞山:監査法人の同期って、不思議な関係ですよね。ライバルではあるものの、お互いの仕事ぶりってそんなにわからないものじゃないですか。
鷲谷:おっしゃる通り、よほどのビッグクライアントでもない限り、同期が同じチームに配属されることはめったにないですからね。飲み会ではしゃいでいるところとか、結婚式ではしゃいでいるところしか知らない(笑)。
要するに、業天さんの仕事ぶりを直接見たことはないわけなんですが、じゃあ、どういうときにお互いのことを知るかというと、共通の上司なんですよ。僕がアサインされているA社と、業天さんが配員されているB社の主任が同じ人、というパターンです。眞山:ああ、なるほど。ちなみに、当時、業天さんは上司の方からどういう評判だったんですか?
鷲谷:気持ち的にすごく安定感のある人だということは良く聞いていました。僕なんかは忙しくなるとすぐに余裕がなくなっていたんですが、彼にはそういうことがないんだそうです。同期ながら、それはすごいな、と思っていました。
一緒にやろうと声をかける

眞山:そんな業天さんとは今は同じ会社で仕事をする間柄というわけですが、鷲谷さんのほうからお声をかけたそうですね?
鷲谷:そうですね。先ほどチラッと話した、子会社の整理や売却といった仕事が非常に忙しくなっていたこともあり、一人では仕事を全うできるか、ちょっとわからなくなっていて。そんなときに業天さんが退職するという話を聞き及んで、飲みながら話を聞くと、「やりたいことは特に決まってない」というので、それなら一緒にやらない?という風に声を掛けました。
眞山:非常に面白い縁ですね。業天さんが会社に加わってからは、仕事も楽になりましたか?
鷲谷:そりゃもう。仕事が…というよりも、気持ちが凄く楽になりました。大きな会社でもない限り、1つの事業会社にはせいぜい1人しか会計士がいないわけで、企業内会計士って、ひとりぼっちじゃないですか。だから1人だとすぐカリカリしてしまうこともある。でも業天さんが来てくれてからは、たとえば業天さんが怒っているときは、自分のほうは冷静になろうと思えるし、心のゆとりが凄く持てるようになりました。やはり当時の上司の言った通り、彼の精神的な安定感は頼りになるな、と今も思っています。
眞山:それが、企業内会計士が2人いることのメリットの1つなんでしょうね。しかもそれが、ほかならぬ同期の業天さんだということも大きいですか?
鷲谷:間違いないですね。長い付き合いだから、コミュニケーションがとにかくしやすい。以心伝心と感じることもたまにあります。彼に声をかけて本当に良かったと思っています。
眞山:なるほど…最後にお聞きしたいのですが、鷲谷さんにとって業天さんはどんな存在ですか?
鷲谷:彼に来てもらってなかったらうちの会社のIPOは実現していなかったんじゃないか、と思っています。そういう意味で本当に頼れる存在だし、尊敬もしていますね。これからも切磋琢磨できる関係でいたいと思います。
年収UPを叶えた転職成功事例
マイナビ会計士でご成約いただいた方の
約90%が
担当のキャリアアドバイザーが
「親身だった」「信頼できた」
と回答しています。
-
年収をアップさせたい
350万円 450万円 に年収UP!
求人の質が全体的に高く、レベルが適切で、非常に多く紹介して頂いた
-
年収をアップさせたい
550万円 600万円 に年収UP!
マイナビ会計士を上手く活用して、現行業務に支障がない範囲で転職活動を進められた
-
年収をアップさせたい
640万円 760万円 に年収UP!
高い競争倍率の中から見事、日本を代表する大手放送局へご入社
お任せください無料キャリアアドバイザーに相談する

年収条件の求人情報
マイナビ会計士を利用して
転職された方の声
-
進路について適切なアドバイスをしてもらえました!自分の進路について明確な答えが出せていなかったものの、どの業種に進んだら良いかなど適切にアドバイスをしてもらえました。どういったキャリアを積んでいけばより市場価値を高められるのか、候補の会社がどう違うのかを具体的に説明していただけました。(30代/会計士)
-
求人の提案力と面接のフィードバックが良かった!タイムリーな求人の紹介とフィードバックの提供が良かったです。面接前の情報提供では、自分のアピールしたい強みが、面接先企業のどこに符号しており、今後の展開をどう捉えているかの思考の整理をする際に役立ち、安心して面接を迎えることが出来ました。(30代/会計士)
マイナビ会計士とは?
マイナビ会計士は会計士として働く「あなたの可能性」を広げるサポートをいたします。

特集コンテンツ
カテゴリから記事を探す
会計士業界専門転職エージェント
担当のキャリアアドバイザーが
相談~内定後までご支援いたします。
特集コンテンツ
カテゴリから記事を探す
会計士業界専門転職エージェント
担当のキャリアアドバイザーが
相談~内定後までご支援いたします。