何が起こるか分からない時代にこそ「会計士」は強い

リーマンショック、震災、そして新型コロナウイルス。どんなに堅実に暮らしていても容赦なく襲い掛かる理不尽な試練が、私たちの身の回りには多い。そういう時代だからこそ会計士の資格を持っていることが強みになるのではないかと北野さんは語る。
プロフィール
北野 良子(仮名)30代女性 公認会計士
岐阜県出身。大手監査法人で3年間勤務したのち、米国にMBA留学。その後外資系アパレル企業で経営企画、さらに外資系専門商社にて内部監査の仕事に従事。現在は退職してフリーランスとして育児と経理代行の仕事を両立している。育児と仕事というパラレルキャリア
眞山:現在育児で休業中ということですが、産休は取得しなかったのですか?
北野(敬称略):しなかったというより、今もできる範囲で経理代行の仕事をやったりしているので、収入は少ないながらも得ているんですよ。本当の意味で育児に専念すると、やっぱりキャリアにブランクができてしまって、いくら制度が整っていても仕事の勘みたいなものを取り戻すのって難しいと思うので、こうやって少しでも仕事を続けられるスタイルを望んでいたのもあります。
眞山:仕事の勘、というと例えばどういうことですか?
北野:例えば何らかのミスがあって未払金や未払費用の金額がかみ合わなくなってしまっている時に、帳簿を見る前に「おそらくこういうミスがあったんじゃないか」という想像ができるのって、日ごろの仕事で何をどうミスしやすいかを肌で感じていないと厳しいじゃないですか。
眞山:完全に仕事をオフにしなかった、ということですね。
北野:そうなりますね。経理の仕事はある程度テレワークや時短勤務、週2日勤務といったオプションが得られやすい職種ではあるのですが、プロである以上、週2日しか働かない場合でもそれなりのパフォーマンスを出し続けていないといけない。そういう意味でスイッチを切りたくなかったのはあります。公認会計士という資格があるから、それでしっかり収入もあるし。
眞山:内部監査の仕事をしていた経験は活きていますか?
北野:うーん、それほどでもないかも。むしろそういった集中力はMBA留学しているころに身に付いたような気がします。
リストラをきっかけに、MBA留学を決意
眞山:そうそう、キャリアの途中で留学を決断するのもすごいことだなと思っていました。
北野:ずっとMBAには興味があったんですけど、資格を取って仕事を始めてしまったからなかなかチャンスが巡ってこなかったんですよね。でもリーマンショックや震災の時期に大手の監査法人が軒並みリストラを発表して、退職金も積み増してくれるというので「今しかない!」と思いました(笑)
独立していくとしてもうまくいくとは限らないし、かといってそのまま勤め続けたからと言って管理職やパートナーを目指したいわけでもないし、思い切って自己投資のための2年間を選んでみようと。
眞山:面白いですね~。留学してみて得た物は何ですか?
北野:今の仕事に関連付けるなら、やはり仕事への集中力です。米国の大学は勉強量が膨大なので、ポイントを押さえて効率的に学ばないといけない。会計士試験の準備って、毎日時間をしっかりとって、根気良く学んでいくという意味でマラソンみたいなイメージがあったんですけど、MBAはインプットしてからディスカッションの準備をするサイクルの繰り返しで、まるでダッシュを繰り返しているようなイメージでした。
そうなると、「ここぞ」というタイミングで集中力を高めないといけなくて。それが今すごく役に立ってます。子どもが寝ているうちに仕事を一気に片付けたりとか。
眞山:MBAの後の就職先は、どうやって選んだのですか?
北野:海外でそのまま働いてみたいという気持ちもあったのですが、両親に説得されて結局日本で働くことになって、それなら英語を使う仕事をしようと思って選んだものです。
経営企画の仕事は楽しかったです。アパレル系の企業だと管理会計がずさんだったりすることも多いと聞いていたのですが、私がいたところは驚くほど理路整然としていて、すごく勉強になりました。社長がいわゆるプロ経営者で、経営学のことにすごく明るい人だったことが大きかったですね。彼と同じ土俵で話ができたのは大きな自信になっています。
結局その会社に3年ほど勤めてから、酒類専門の輸入会社に転職しました。これも語学を活かしたかった…というのと、単にお酒が好きだということもありました(笑)
出産を機に退職、そしてテレワークへ
眞山:外資系で内部監査というと、メインの業務はいわゆるJ-Soxに関連したものですか?
北野:そうですね。…気づいているかもしれませんが、完全に日本語の仕事でした(笑)まぁ、「J」ってついてますからね(笑)。なので結局、活かしたのはお酒好きのほうだけで、英語力はあまり使うことは無かったです。それこそインボイスをチェックしたり、その程度でした。
ただ、この会社に入ったおかげで残業がすごく少なくなったのが私にとって幸運でした。結果、今の主人と出会うこともでき、子どもにも恵まれました。出産後は産休・育休をとっていいんだよ、って上司は言ってくれたのですが、それを辞退して退職させてもらったのは冒頭で申し上げた通りです。
眞山:そして今は経理代行の仕事をされている、ということですね。ここにきてテレワークと言うキーワードが急激に日本社会に普及していますが、北野さんは少しそれを先取りした形になりましたね。
北野:結果的にはそうですね。でも、もともと公認会計士ってそういうことがやりやすい仕事なんだと思いました。不況とか災害とか、女性にとっては結婚や出産もそれなりに仕事にインパクトを与えるわけですけど、資格を持っているからこそ生き延びることができたり、逆にモラトリアムを得て留学をするという思い切った判断もできたり…会計士になってよかったと本当に思います。
※記事内容などは取材時のものになります。
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