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日本公認会計士協会が実施する「CPE制度」。どんな制度なの?
2018/04/20
コラム
日本公認会計士協会が実施する「CPE制度」。どんな制度なの?

日本公認会計士協会は「CPE制度」と呼ばれるプログラムを実施しています。

この制度、どのようなものかご存じでしょうか?

今回はCPE制度について詳しく解説します!

CPE制度とは?

CPEとは、Continuing Professional Educationの略。

日本語に訳すと「継続的専門研修」という意味になります。日本公認会計士協会は公認会計士としての資質の維持・向上および公認会計士の監査環境などの変化への適応を支援するため、会員に対して研修制度を義務付けています。

CPEがスタートしたのは平成10年4月のこと。会員が行う自己研鑽を協会が支援する「任意参加形式」でスタートしました。その後、平成14年からは協会の自主規制として会員に対して「義務化」され、平成16年4月からは公認会計士法第28条において「法定義務化」されています。

さらに平成18年度からは、すべての会員に「職業倫理に関する研修」を、法定監査業務に従事する会員には「監査の品質管理に関する研修」(平成25年度からは「監査の品質及び不正リスク対応に関する研修」に研修科目名称変更)がそれぞれ必須化されています。また、平成26年度からはすべての会員に「税務に関する研修」も必須の研修になりました。

CPE制度は単位制です。

単位は、協会が開催する集合研修会への参加や自己学習、著書などの執筆、研修会などの講師を行うことによって取得することができます。そして、当該事業年度を含む直前3事業年度で合計120単位以上のCPE単位を履修することとしています。

ちなみに、CPE義務不履行者に対しては、氏名などの公示、会員権の停止および金融庁長官への行政処分請求などの懲戒、監査業務の辞退勧告などの措置を行うことがあるので要注意です。

<ココまでのまとめ>

・日本公認会計士協会はCPE(継続的専門研修)制度を実施している。
・CPEは単位制で必修。不履行の場合、ペナルティを受けることがある。

制度の概要

CPE制度の概要でチェックしておきたいポイントを下記にピックアップします。

<CPEの義務>
事業年度(4月~翌3月)に「必要な単位数」以上を履修するとともに、本会(日本公認会計士協会。以下同じ)に報告しなければなりません。
履修方法は、研修会への参加だけでなく、自己学習なども認められます。
(会則第116条第3項)

<対象者>
CPEの事業年度開始日(4月1日)において会員である方が対象です(監査法人を除く)。ただし、会員が本会を退会した場合は、その事業年度の履修結果の申告は要しません。
(CPE規則第5条第3項)

<必要な単位数>
必要な単位数は、毎事業年度、次の①から③のいずれをも満たす単位数をいいます。
(CPE規則第6条)
①当該事業年度を含む直前3事業年度の必要単位数の合計数120単位
②当該事業年度に最低20単位
  ※ただし、必要単位数が軽減された場合において、軽減された後の必要単位数が20単位未満のときは、その単位数とする。
③当該事業年度の必須単位数
  ※当該事業年度に必須研修科目「職業倫理」2単位、加えて法定監査業務従事者においては、「監査の品質」6単位

<申告方法>
申告方法には次の2とおりの方法があります。ただし、①と②は、併用できません。
いずれも研修が終了したつど行う随時申告となります。
①電子申告…CPE協議会が定めるインターネット経由のオンライン申告
②FAX申告…CPE協議会が定める所定の用紙により申告
ただし、①②の申告方法以外に、本会または会員事務所などが主催する集合研修において、会員が研修カードを提示して記録された出席記録も、会員から申告された履修結果とみなされます。 (CPE細則第24条第1項、第2項)

<必須単位数>
・全会員(免除の承認を受けた会員を除く)…「職業倫理」2単位 (CPE細則第21条)
加えて
・法定監査業務に従事する会員…「監査の品質」6単位 (CPE細則第22条)

<義務不履行者への措置・処分>
義務不履行者となった会員は、会則第117条(義務不履行者に対する措置)に基づき懲戒処分などの検討対象になり、取得した単位数の程度により次の措置を受けることとなります。
・履修勧告(CPE規則第14条第四号)
・辞退勧告など(CPE規則第14条第一号~第三号)
・氏名など公表(会則第51条)
・会員権停止1年および行政処分請求(会則第50条第6項第1号)
・退会勧告および行政処分請求(会則第50条第2項第4号、第5号)

<ココまでのまとめ>

・CPE制度は細かく条件、項目が規定されている。
・「必要な単位数」以上を履修するとともに、本会(日本公認会計士協会)に報告しなければならない。

カリキュラムと研修

最後に、CPE制度のより具体的な「内容」をお伝えします。

公表されている「CPEカリキュラム平成29年度版」を見ると、財務会計は「会計に関する規則と開示」「勘定科目別実務」「国際財務報告基準(IFRS)」「国別会計基準」「特殊会計」、監査は「監査制度」「監査の目的および基本原則」「国際監査基準」「国別監査基準」などがあります。

下記に詳しく載っているので、気になる方はチェックしてみてください。
https://secure.cpe.jicpa.or.jp/doc/curriculum/h29_pdf/cg11.pdf

カリキュラムと同様に、集合研修を受けても単位を得ることができます。

どのような研修が行われているか見てみると、3月は、「3/12[組織内会計士研修会] 「事例で考える不正調査」ディスカッション」「3/23組織内会計士協議会」「3/23[女性会計士活躍促進協議会] 企業とLGBT ~ダイバーシティ社会の実現に向けて~」「3/26[税務業務部会研修会] 第16回 開業するなら知っておきたい税務実務研修会 東京」「3/26DVD研修会」「3/29[税務業務部会研修会] 第53回税務業務部会研修会」「3/30DVD研修会」があります。

ちなみに、「3/12[組織内会計士研修会] 「事例で考える不正調査」ディスカッション」の内容(事前案内 )は以下のとおりです。

【内   容】
前半:セミナー「不正調査における実務上の留意点」
後半:グループディスカッション形式の事例演習

セミナーの前半では、「不正の実態調査の留意点」を講義し、後半では、事例をもとに不正の調査と対応方法について、不正調査のプロフェッショナルである講師とともに考えていただきます。「とある会社で内部通報により不正が発覚。どのように実態調査を進めるのか、防止策はあったのか……」、参加者の皆さまどうし、ディスカッションしながら検討します。研修会でディスカッションを行った後は、懇親会も予定しています。

【講   師】
田谷 直樹 氏
新日本有限責任監査法人 FIDS(不正対策・係争サポート)事業部 パートナー

CPE制度はさまざまな内容の研修を実施しているので、対象者の方はどのような研修があるのか、ぜひ一度ホームページをのぞいてみてください。

<ココまでのまとめ>

・カリキュラム、集合研修の内容は多岐にわたる。
・研修は、「事例で考える不正調査 ディスカッション」「企業とLGBT」など。

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