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RPAの導入によって変わりゆく「会計」の形――未来の会計はどうなる?
2017/3/3
コラム
RPAの導入によって変わりゆく「会計」の形――未来の会計はどうなる?

「会計士の仕事は、AIやロボットに奪われる」。オックスフォード大学の研究者オズボーン氏が2015年に論文『雇用の未来』を発表してから、頻繁にこのことが話題になっています。『雇用の未来』では、「10年後以降の推測」として書かれていますが、現在の会計士を取り巻く状況はどのようになっているのでしょうか?

RPAとは?

みなさんはRPAという言葉をご存知ですか?
これはロボティック・プロセス・オートメーションの略語で、「仮想知的労働者」と呼ばれることもあります。簡単にいえば、知的労働を人間の代わりAIやロボットにやらせる取り組みのことを指します。工場の生産ラインなどの肉体労働はすでに多くがロボットにより自動化されていますが、今は知的労働を自動化する取り組み、RPAが盛んになっているのです。

たとえば、これまでは人間が多くの時間を使って、たくさんのミスをしながら行っていた「データ入力」。RPAを利用すれば、短時間で、ミスなく行うことが可能になります。RPAの導入は「仕事が奪われる」というマイナス面だけでなく、人口減少が続く日本にとって“貴重な労働力”になると、期待の声も多数あります。このRPA、会計業界とも無縁のものではありません。

四大監査法人(BIG4)の一角を担う新日本有限責任監査法人は、RPAやAIを監査に活用する研究やデジタル時代のプロフェッショナル人材を育成する機関「アシュアランス・イノベーション・ラボ」を昨年11月に設置しました。
会計士やコンピュータサイエンティストを中心に80人で活動をスタートし、今後はさらに増員、研究を本格化していくそうです。新日本は「監査品質の向上につながる」とコメントを発表していることから、大きな期待を寄せていることがわかります。

AIで経営者支援を図るfreee

最近の国内会計事情を語るうえで、外すことのできない存在になりつつある「freee」。クラウド会計ソフト「freee」が発売された2013年当初は、ソフトを利用した事業所数が数万程度でしたが、2016年2月には50万を突破し、クラウド会計ソフトシェアNo.1の座を獲得しています。その販売元であるfreee株式会社もAIの活用を視野に入れています。
昨年12月には複数のファンドから総額33.5億円という巨額資金を調達し、3つの分野、
①AIを活用したサービスの開発・強化
②中規模法人向けサービスの強化
③税理士・会計事務所向け機能およびサポート体制の強化
に投資すると発表しました。これによりfreeeは、AIが「経営分析・未来予測」をする機能と、経理業務の「作業モレ・ダブリ・ミス」を自動で検知する機能を実現し、2018年末までに新サービスとして発売するとしています。

さらに、同じく昨年12月に横浜銀行との協業により、「AI会計」を導入した新型融資の開始を発表したことも話題になりました。これは企業の財務諸表を瞬時にAIが作成するfreeeのソフトを利用することで、融資までの時間を短縮する狙いがあります。

会計業界の中で勢力の拡大を続けるfreeeは、税理士・会計事務所向けのサポート体制強化のために地方支社の増設と人員増強をするそうです。今後もAIを使った新たなサービスを打ち出してくることは間違いないでしょう。

写真に撮るだけで会計情報を取り込めるアプリも

「自動化」と聞くと、AIやら、RPAやら、何だか難しい言葉が出てきて、自分とは遠い世界で起きていることのように感じますよね。でも、身近なところにも「会計の自動化」の波はやってきています。

たとえば、弥生会計が昨年末にリリースした「弥生 レシート取込」は、スマートフォンでレシートを撮影すると、そのデータをソフト「弥生会計」シリーズに自動取り込みができるというもの。これにはOCRという技術が使われています。OCRはOptical character recognition(光学文字認識)の略語で、スキャンすることで「形」として読み込んだ文字を「テキストデータ」に変換するシステムのことです。ちなみに、この技術は出版業界で古い書物を復元する際などに昔から使われています。
取り込んだデータは自動で取引データの生成、仕訳の入力までしてくれるのだとか。これならば忘れることなくデータ化することができ、入力漏れも防ぐことができますね。現時点ですでに、撮影するだけで領収書やレシートがテキストデータになり、会計ソフトに取り込むことができているということは、今後、さらに技術が進化して、AIが自動的に完璧に会計・監査をできるようになったら……。考えると怖い世界ですが、もしかしたら実現する日はそう遠くないのかもしれません。

会計士と会計士の卵は、「AI、RPAが当たり前の時代に自分が果たすべき役割」を考えておきたいところですね。
AIやRPAによる「自動化」の波は、労働者の意志とは無関係に今後も進化を続けます。知的労働もロボットに代替されると、将来、監査法人や会計事務所にいる人間はどんな役割の人なのでしょうか?

そんな時代に備えて、情報収集をきっちりやっておきたいですね。このコラムでは会計関連の最新情報も随時お伝えしていくので、お見逃しなく!

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