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公認会計士に学歴は関係ある?学歴分布や年収を解説

公認会計士に学歴は関係ある?学歴分布や年収を解説

「公認会計士のような難易度の高い国家資格を取得するには学歴がないと厳しいのではないか」と不安を感じてはいないでしょうか。

確かに、公認会計士試験は司法試験・医師国家試験と並ぶ三大国家試験に位置付けられるものです。「偏差値の高い大学出身者や海外留学経験者でなければ試験にチャレンジできない」「就職活動でも高い学歴が求められる」というイメージを抱くのも当然です。

実は、公認会計士試験には受験資格がないので学歴は問われません。2006年度から受験資格の制限がなくなり、高卒者や在学中の大学生であっても受験できます。それだけではなく、公認会計士業界は実績・スキル重視なので就職・転職時にも学歴が不利に働くケースは少ないのが実情です。

そこで今回は、公認会計士と学歴の関係性について詳しく解説します。あわせて、公認会計士の学歴分布・年収との相関関係などについても紹介するので、最後までご一読ください。

公認会計士の転職には学歴よりも実務経験やスキルが重要です。学歴に不安をお持ちの方は、ぜひ一度マイナビ会計士にご相談ください。

マイナビ会計士編集部

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目次

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公認会計士で働くときに学歴は関係ない

公認会計士試験の受験資格には一切制限がありません。学歴・年齢・性別・国籍を問わず、だれでも必要な出願の手続きをすると試験にチャレンジできます。

そして、公認会計士として働くために必要な条件は、「公認会計士試験への合格」「2年以上の実務研修期間を過ごすこと」の2点だけです。ですから、公認会計士として働くときに、学歴が問われる場面はまったく存在しないと考えられます。

参照:公認会計士試験受験案内

公認会計士なら学歴コンプレックスを解消できる

公認会計士試験は合格率約10%の難関国家試験ですが、狭き門を突破したすべての合格者に「公認会計士」という社会的地位が与えられます

公認会計士試験に挑戦しようとしている受験生のなかには、「高卒で働きはじめたが想定より収入が得られず生活が苦しい。せめて大学を卒業しておけばよかった」「さらに高いレベルの大学に入って年収の高い企業に就職すれば後悔せずに済んだ」というように、学歴コンプレックスが原因で今の生活に不満を感じている人も少なくないでしょう。

公認会計士試験に合格すれば、どのような経歴の人でも「公認会計士」です。中卒・高卒・大学偏差値などを負い目に感じることもなく、安定的な社会的地位と高収入を手にできます。学歴コンプレックスを解消して、自分の希望するキャリアに向けて全力でチャレンジしやすくなるでしょう。

公認会計士の学歴分布

それでは、公認会計士試験合格者の学歴分布について詳しく見ていきましょう。まず、令和6年公認会計士試験における合格者1,603人の学歴分布は次の通りです。参考に、令和3年のデータとも比較し、変化があるかもみてみます。

区分 令和3年(合格者数 / 割合) 令和6年(合格者数 / 割合)
大学院修了 51人 (3.7%) 60人 (3.7%)
会計専門職大学院修了 32人 (2.4%) 28人 (1.7%)
大学院在学 11人 (0.8%) 14人 (0.9%)
会計専門職大学院在籍 5人 (0.4%) 21人 (1.3%)
大学卒業(短大含む) 567人 (41.7%) 747人 (46.6%)
大学在学(短大含む) 604人 (44.4%) 605人 (37.7%)
高校卒業 75人 (5.5%)     102人 (6.4%)
その他 15人 (1.1%) 26人 (1.6%)
合計 1,360人 (100%) 1,603人 (100%)
参照:過去の試験結果等|金融庁

ここから分かるのは、高卒でも公認会計士試験に合格するのは可能だということと、「大学在学中」「大学卒業」の学歴を有する合格者が全体の約85%を占めるということです。以下で、高卒者と大卒者にわけて解説します。

高卒者の割合

残念ながら、高卒者においてはどの高校を出たかという内訳がありません。ただ、公認会計士試験に合格した高卒者は、全体の約6%(令和6年では102人)を占めます。令和3年から令和6年にかけて、高卒合格者は75人から102人へと増加し、構成比も5.5%から6.4%へと0.9ポイント上昇しています。

高卒の受験生にとって「合格者数の8割以上が大学生or大卒」という現実は厳しいようにも思えるかもしれません。とはいえ、受験生の大半が「大学生or大卒」という前提を踏まえると、「高卒だから公認会計士試験には合格できない」というのは適切な分析ではないでしょう。

むしろ、高卒者が一定数合格している、増えている事実を見ても、完全に学歴で閉ざされているとはいえません。公認会計士試験においては、「どこの学校を出たか」ではなく「何を知っているか」を問う試験であり、学歴は挑戦しない理由にはならないのです。

大卒者の内訳・割合

次に、大学卒業者(短大含む)は令和3年の567人(41.7%)から令和6年には747人(46.6%)へと大幅に増加している一方、大学在学者の割合は44.4%から37.7%へと減少しています。「大学在学中」「大学卒業」の合格者は全体の約85%を占めており、学歴の中心は大学にある状態です

また、公認会計士試験合格者の大半を占める「大卒者」の内訳についてさらに細かく見ていきましょう。

慶応義塾大学 187人
早稲田大学 109人
明治大学 86人
東京大学 57人
中央大学 54人
立命館大学 54人
神戸大学 50人
京都大学 47人
同志社大学 44人
一橋大学 38人

参照:公認会計士第2次試験及び公認会計士試験 大学・年度別合格者数一覧表|三田会

慶応義塾大学・早稲田大学出身者の公認会計士合格者数が多いのは、商学部・政治経済学部で公認会計士試験用のコースを用意して試験対策に力を入れていたり、そもそもの受験者数が多かったりするなどが理由として挙げられます。

つまり、「学歴が高いから公認会計士試験合格者数が多い」というわけではなく、「公認会計士試験に向けた学習に力を入れているから合格者排出数が多い」ということです。

これを見ても、高卒を含めて公認会計士試験は学歴がものを言う国家試験というよりも、試験合格に向けてどれだけ努力をしたかが問われる真の実力主義の国家資格だと考えられます。自分の学歴に自信がない人でも、気持ちを切り替えて真摯に受験生活に向き合えば合格を達成できるので、ぜひ積極的に挑戦してください。

公認会計士の学歴は高卒・大卒で違いはある?

公認会計士として働くうえで、高卒と大卒の間に明確な違いはありません。繰り返しとはなりますが、公認会計士試験に合格し、登録に要する2年の実務経験を積めば、学歴に関係なく同じ「公認会計士」として認められます

ただし、公認会計士試験の科目免除制度を利用できるかという点では、大卒者に軍配が上がります。会計専門職大学院を修了すると、短答式試験の一部科目の免除を受けられるからです。

そのほかにも免除の条件はありますが、利用できる人は全受験生のなかでもごく一部です。そのため、「高卒だから試験科目の免除を受けられない」という点はハンディキャップになり得ないでしょう。高卒での受験の詳細は、ぜひ下記ページもご覧ください。

公認会計士で低学歴が気になるタイミング

「公認会計士としてのキャリア形成と学歴は無関係だ」とはいっても、自分の学歴にコンプレックスがある人にとってはそう簡単に信じられないものです。そこで、低学歴であることが不利に働きそうな場面について、それぞれ具体的に検証しましょう。

公認会計士を目指す過程や働くなかで、自らの学歴が気になる代表的なタイミングは以下のとおりです。

  • 公認会計士試験
  • 入社・就職・転職
  • 昇進・出世・年収
  • 独立

公認会計士試験

公認会計士試験で問われるのは会計・財務などに関する専門知識で、学歴の直接的な影響はほとんどありません。大学受験までの経緯で求められる学習内容とはまったく異なるため、「学校の勉強が苦手だったから公認会計士試験の難易度も高くなる」という関係にはありません。

公認会計士試験の科目免除制度を利用できるのは限定的な場面だけなので、学歴の有無はさほど気にする必要もないでしょう。ですから、勉強を開始する前から「学歴がない自分には公認会計士試験のハードルが高い」と躊躇するのは適切ではありません。

自分のペースに合ったスケジュールで効率的に学習を進めると、かならず合格ラインに手が届くので、やるべきことを1つずつクリアしてキャリアチェンジを目指してください。

入社・就職・転職

公認会計士試験合格後に入社・就職・転職活動をする際には、監査法人に対して履歴書を提出しなければいけません。当然ながら、履歴書には学歴も記載しなければいけないので、選考内容に含まれるのは事実です。

ただ、公認会計士の就職・転職では、学歴が選考結果に大きな影響を与えることはありません。転職先や職種によって学歴の重要度は変わりますし、むしろ、今までの実務経験・公認会計士以外の業務経験・熱意・キャリア展望などを重視することもあります

ですから、自分が抱えている学歴コンプレックスが就職・転職の道を閉ざすことは考えにくいので、入所希望のファームに積極的にトライしましょう。学歴よりも入社後に「何ができるか」「どのような経験を持っているか」が重視すると考えてください。

昇進・出世・年収

「学歴がないと昇進・出世に響く」「学歴が低いと年収が上がりにくい」などの不安を抱える人も少なくはないでしょう。

公認会計士試験に合格して専門職として働く以上、給料は「公認会計士としての実績・キャリア」を前提に決められます。つまり、学歴がなくても公認会計士試験に合格すれば、ほかの高学歴公認会計士と同じような給与体系で収入を得られるということです

ただし、高学歴の人は資格以外の勉強もしてきていることで「幅広い知識や視点を持っている」と評価したり、「高卒と東大卒では、上司の見る目も違う」ことが影響を与えたりするかもしれません。平にいえば、学歴だけではなく「環境」も昇進・出世・年収に影響を与える環境です。

そう考えれば、実力主義となりやすい監査法人を選ぶといった具合に事前に対策できるので、挑戦しない理由にはならないでしょう。なお、公認会計士の年収が気になった方は、ぜひ下記ページをご覧ください。

独立

最後に、公認会計士が独立して会計事務所を開業する際には、学歴はほとんど影響しません。クライアントが重視するのは、専門知識や実務経験、問題解決能力であり、どの大学を卒業したかではないからです。独立後の成功は、これまでに築いてきた人脈や信頼関係、専門分野での実績に依存します。

特定の業界や税務分野に強いなど、自らの強みを明確に打ち出せるかが重要です。独立開業の際には、経営者としての視点やマネジメント能力も求められますが、学歴よりも実務経験を通じて積み上げる専門性が肝要です。つまり、独立においては実力や実績がもっとも重視され、学歴の影響は小さいといえるでしょう。

公認会計士の就職に学歴フィルターは関係ない

大卒者が大部分を占める公認会計士業界ですが、これは、公認会計士試験を目指す「大卒者・大学在学中」の受験生の母数が多いのが主な理由です。学歴フィルターは関係なく、受験資格もありません

下表のように大学に関する受験者数が多ければ合格者数もそれに比例して増えるのは当然でしょう。

区分 願書提出者数
大学院修了 1,071人
会計専門職大学院修了 745人
大学院在学 176人
会計専門職大学院在籍 207人
大学卒業(短大含む) 207人
大学在学(短大含む) 9,657人
高校卒業 2,255人
その他 561人

参照:令和6年公認会計士試験 合格者調

繰り返しになりますが、公認会計士合格者が就職活動をするときに重視されるのは、「過去の実務経験・これまでのキャリア」です。実際、マイナビ会計士で求人情報をリサーチしても、「一定以上の学歴」を求人条件に掲げている事務所・ファームは見当たりません

したがって、最終学歴が「高卒・偏差値の低い大学」であったとしても、試験に合格しさえすれば士業従事者として胸を張って自分が希望するキャリアを歩めると考えられます。履歴書でしか分からない形式的な経歴よりも、「自分が時間をかけて何をしてきたのか」「いかに具体性のある将来ビジョンを描いているのか」が重要です。

公認会計士の領域で学歴より重視される3つのスキル

では、公認会計士として活躍するためには、学歴よりも何を求められるのでしょうか。ここまで何度か触れてきましたが、改めてここで整理します。

公認会計士の領域で学歴より重視されるのは、主に以下の3つのスキルです。

  1. コミュニケーション力
  2. 専門知識と実務経験
  3. 語学力(英語)

コミュニケーション力

公認会計士の仕事は、クライアントや同僚とのコミュニケーションなしには成り立ちません。監査業務では、クライアント企業の担当者から情報を引き出したり、ときにはクライアントに厳しい指摘を伝えたりします。

そのような場面でも信頼関係を損なわないコミュニケーション能力は、公認会計士として長く活躍するために必須となるスキルです。学歴とは無関係に、日々の業務や人間関係のなかで磨けるスキルだからこそ、常に意識して過ごしましょう。

専門知識と実務経験

公認会計士として働くうえで法人側が評価するのは、学歴よりも専門知識と実務経験です。監査法人や会計事務所では、会計基準や税法に関する深い知識、監査手法の理解、業界特有の会計処理に関する知見などが求められます。

  • IFRS(国際財務報告基準)やUSGAAP(米国会計基準)などの国際的な会計基準
  • 特定の業界(金融、製造、IT、小売など)に特化した知識

上記も専門知識に含まれます。そして、実務経験では単に年数を重ねるだけでなく、どのような案件に携わってきたか、どのような役割を担ってきたかが重要です。主査やインチャージとしての経験、IPO支援やM&A関連の業務経験などにも積極的に挑戦すると良いでしょう。

語学力(特に英語)

グローバル化が進む現代のビジネス環境において、語学力、英語力も公認会計士にとっての武器となります。外資系企業・海外事務所を持つ日本企業でも、経営幹部として人材を迎えたり、英語を社内公用語にしたりするケースは少なくありません。そうしたクライアントを担当する会計士には、当然ながら一定レベルの英語力が求められます。

英語力では、TOEICで600〜700点以上、積極的なアピールを目指すなら、800点以上を目指すと良いでしょう。加えて、一部の上場企業に適用が義務付けられている国際財務報告基準(IFRS)に関するスキル・知識を学ぶのも有効です。双方を組み合わせれば、国際的な監査業務やクロスボーダーM&Aなどの対応も可能です。

よりキャリアの幅を広げ、将来性を高めていきたいと思った方は、ぜひ以下のページもご覧ください。

学歴に関係なく目指せる公認会計士のキャリア

公認会計士の資格を持っていれば、学歴に関係なくさまざまなキャリアパスを選択できます。主なキャリアの選択肢は、以下のとおりです。

  • 事業会社(組織内会計士)
  • コンサルティング(FAS)
  • 会計事務所(税理士法人)
  • IT・ベンチャー企業(CFO)
  • フリーランス・独立
  • その他(金融機関など)

いずれにせよ、自らの強みや興味、ワークライフバランスの希望などに合わせて、最適なキャリアを選ぶことが大切です。公認会計士は、キャリアの途中での転職も珍しくありません。以下のページも参考に、自らが目指すキャリアプランを見定めてみてはいかがでしょうか。

公認会計士の学歴に関するよくある質問(FAQ)

最後に公認会計士の学歴に関して、よく寄せられる質問にお答えします。

BIG4監査法人への就職・転職に学歴は関係ある?

BIG4監査法人(PwCあらた、EY新日本、デロイトトーマツ、KPMG)への就職・転職において、学歴が決定的な要因になることはほとんどないと考えられます。経験者採用の場合は、これまでの実務経験や専門性、人間性などが重視されます。

新卒採用においては、一定の学歴フィルターがかかる可能性を捨てきれませんが、公認会計士試験に合格していれば、学歴よりもその事実自体が高く評価されます。より詳しくは、以下のページをご覧ください。

会計大学院を卒業すると、転職・就職に有利?

会計大学院の卒業が直接的に転職・就職に有利に働くかは、ケースバイケースです。短期的な就職のみを考えると、費用と時間がかかる割に即効性のあるメリットは限られます。

会計大学院では、公認会計士試験の科目免除を受けられる以上に、会計学や経営学を体系的に学べる点に価値があります。転職・就職という即効性の価値よりも、長期的なキャリア形成における「差別化要素」と捉えるのが適切でしょう。

働きながら公認会計士を目指せますか?

働きながら公認会計士を目指すことは可能です。実際に、社会人が働きながら公認会計士試験に合格しており、令和6年では会社員が全体の構成比で6.8%でした

ただし、公認会計士試験は難易度が高く、合計4,000時間程度の勉強時間が目安です。フルタイムで働きながらこの時間を確保するのは容易ではありません。会計事務所や監査法人のアシスタントとして働く、または「監査トレーニー制度」を活用するなど、働きながら試験合格を目指せる環境を整えましょう。

まとめ

公認会計士試験は求められる専門知識の難易度が高い資格試験ですが、合格すれば全員が対等な立場でキャリアをスタートできる「平等性の高い資格」です。学歴コンプレックスを抱えて生きてきた人でも逆転のチャンスをつかめますし、逆に、どれだけ学歴を積んできたとしても努力を怠ると想像以上の挫折を経験するリスクがあります。

公認会計士は公正な監査業務等を提供するといった方法が、社会に大きな価値を提供する職業です。このような重責を担う仕事において重要なのは、「社会的価値を提供できるだけの素質を有する人材が集まっているかどうか」ということ。「学歴」だけでは人材の真価を問えません。

ですから、公認会計士としてのキャリアを目指すときには、目の前に与えられた課題に集中して取り組むことがもっとも大切だと考えられます。そもそも「学歴」は今さら努力しても変えようがないものなので、学歴のことは一切気にせずにやるべきことに力を注ぎましょう。

マイナビ会計士では、公認会計士のキャリアアップを全力でサポートいたします。業界に精通したキャリアアドバイザーが、あなたの経験と目標に最適な転職先を丁寧にコーディネートしますので、ぜひお声がけください。

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