会計士も転職できる?経営企画ってどんな仕事?

公認会計士の魅力に「幅広いキャリアパスを描くことができる」という点があります。
そこで今回は、そのキャリアの選択肢の1つである事業会社の「経営企画」に着目してみます。経営企画とはどのような仕事をする職種で、会計士はどうしたら経営企画職に転職することができるのでしょうか? 早速見ていきましょう!

監修
マイナビ会計士編集部
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事業会社の経営企画とはどんな仕事?
経営企画職の社内における役割を一言で表すと「舵取り役」です。会社という船がどのタイミングで、どこへ進んでいくのかを決める重要な役割を担っています。
規模の小さい会社の場合は、社長自身が舵取り役になって進んでいくことが多いものですが、規模が大きくなってくると“社長個人”ではなく、社長と共に舵取りを担うパートナーとして、また“組織”として会社の舵取りをすることが求められるようになります。
では、具体的に会社の舵取りとは何をするのでしょうか? たとえば、会社は短期目標、中期目標、長期目標といった、それぞれのスパンでの「目標」を掲げることが一般的です。この目標はある程度の規模の会社になると、単に社長の一存、思いで決めるのではなく、市場における会社のポジショニング、市場の状況、将来の展望などを鑑みて、設定されます。
会社が掲げる中長期の目標として「売り上げ〇億円、〇〇分野でシェア1位を獲得する」というものを見たことがあると思います。これは現実不可能な数字を希望的観測だけで並べているのではなく、事前に経営企画部門がマーケティングや調査を行ったうえで、実現可能性がある目標として掲げています。
会社の各事業部は、この目標を達成するためには今期は何をすべきか、来期に向けてどういった種をまいておくべきか、ということを考えながら仕事を進めます。逆にいえば、この目標が明確に定まっていなければ、各事業部は共通の認識をもたずに仕事をしてしまい、進む方向がバラバラになってしまう可能性もあります。
まさに経営企画は会社の舵取り役という重要なポジションを担っているのです。
<ココまでのまとめ>
・経営企画は会社の舵取り役。進むべき方向を見定める。
・各事業部は経営企画が定めた目標を実現すべく、逆算して仕事を進める。
経営企画に向いている人
それでは経営企画職に向いている人は、どのような人なのでしょうか?
まずは冒頭で書いたとおり、会社の現在のポジショニングや市場の動向などを分析するためのマーケティング力、リサーチ力が求められます。個人の思いではなく、冷静に、かつ正確に分析して会社の現状を浮き彫りにすることができなければ、実現可能な未来を描くことは不可能だからです。
さらに、経営企画に求められる能力はこれだけではありません。状況分析やマーケティングを行うだけであれば、社内に経営企画の部署を設ける必要はなく、外部の専門会社に依頼すればそれで事が足りるはずです。社内の経営企画に求められるのは、データと会社の文化やポリシーを組み合わせて最適なビジョンを立案することです。
そのうえで、そのビジョンを社内で浸透させるためには各事業部との調整も必要です。たとえば、今期のビジョンはA事業部の希望どおりでも、B事業部にとってはネガティブな可能性もあります。それでも会社が一丸となってビジョンを実現するためには、すべての事業部が同じ方向へと歩みを揃えるための調整力が不可欠です。
また、無味無臭のデータ、文字列であるビジョンに色をもたせ、魅力的なものに見せるためにはプレゼンテーション力も必要です。なぜ、それをいま実行する必要があるのか、それを実現すると会社がどう変わるのかなど、社員をワクワクさせるプレゼンテーションができると、さらに経営企画職としてはプラスの武器になります。
<ココまでのまとめ>
・不可欠なのは現状と展望を冷静に分析するマーケティング力、リサーチ力。
・さらに、社内調整力やプレゼンテーション力も求められる。
公認会計士が経営企画に転職するには?
公認会計士が事業会社の経営企画部門に転職する場合、監査法人から転職するケースが多いようです。監査法人時代に培った財務・会計のスキルが役に立つため、そこが認められて転職成功……というわけですね。
ただし、経営企画は社長と共に会社の経営の舵取りをする重要なポジションで、年収2千万円以上も当たり前の高給取りのため、公認会計士の資格をもっているからといって簡単に転職できる職種ではありません。
会計士が経営企画職に転職して失敗するケースとしてよく聞くのは、「分析力はすごいけど、その先を描く力がない」というものです。超難関の公認会計士試験を突破し、監査法人で大企業相手に仕事をしてきた会計士は地頭がよく、分析に優れていますが、経営企画に求められる“ビジョンを描くこと”ができるかどうかはまた別の話です。
分析はビジョンを描くための“入り口”にすぎず、そこだけで終わってしまうと転職に成功したとしても、日々の仕事では苦しい思いをする可能性があります。そのため、経営企画への転職を希望している会計士の方は、経営戦略の立案スキルを独自に身に付着けたいところです。
日々の仕事でそれを培うことが難しければ、ビジネススクールに通う、本を読み独学で勉強するなど、さまざまな方法があります。
実際に転職活動をはじめる際は、経営企画のポジションは一般的な求人には記載されないケースも多いので、転職エージェントを使うことをおすすめします。
<ココまでのまとめ>
・分析力が優れていても、その先のビジョンを描く力がなければ通用しない。
・経営戦略の立案力を独自に身に付着ける必要がある。
マイナビ会計士を利用して
転職された方の声
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進路について適切なアドバイスをしてもらえました!自分の進路について明確な答えが出せていなかったものの、どの業種に進んだら良いかなど適切にアドバイスをしてもらえました。どういったキャリアを積んでいけばより市場価値を高められるのか、候補の会社がどう違うのかを具体的に説明していただけました。(30代/会計士)
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求人の提案力と面接のフィードバックが良かった!タイムリーな求人の紹介とフィードバックの提供が良かったです。面接前の情報提供では、自分のアピールしたい強みが、面接先企業のどこに符号しており、今後の展開をどう捉えているかの思考の整理をする際に役立ち、安心して面接を迎えることが出来ました。(30代/会計士)
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