自分らしいパラレルキャリアを描く
最近、特に30代までの公認会計士の方と話していて感じるのが、公認会計士という資格をいい意味で「オマケ」として捉えている傾向である。難関試験を突破したのだから、公認会計士という看板を前面に掲げればいいのでは?と思ってしまいがちだが、多くの若手会計士は、その資格にこだわらず一人の人間として自分らしい生き方を描こうとしている。会計士としての仕事をこなしながらゴルフレッスンのビジネスを展開している「いちごる先生」に話を伺った。
目次
監査法人で副業申請をしてゴルフレッスンを開始
眞山:いちごる先生は大手監査法人で働きながら、ゴルフを上達させたい人に向けたレッスンを有償で行っていますが、どういった経緯でレッスンを始めたのでしょうか?
いちごる:ゴルフの経験がある人は身に覚えがあると思うのですが、自分自身が練習場などで上達の糸口をつかんだと思っても、そのままゴルフコースに行ってもうまくいくことって滅多にないんですよね。自分自身は、学生時代にゴルフ部だった人ともラウンドしたことがあったりしたのですが、一般的なアマチュアゴルファーとは全然レベルが違う。そのレベルの違いを知ったうえで僕自身がつかんだコツなら、再現性があると思ったのです。
眞山:なるほど。
いちごる: ただ、これも身に覚えある人が多いんじゃないかと思うんですが、たまたま一緒にラウンドしただけの人からあれこれアドバイスするのって、ただのおせっかいじゃないですか。だったら、二束三文の報酬でも良いからお金をもらうことにして、僕のノウハウを求めてくれる人にだけ教えるようにしよう、と思い、兼業申請をしました。
眞山:じゃあ、最初のうちは収入源が欲しかったというよりは、単にノウハウを発信したいという思いで始めた副業なのですね。
いちごる:そうですね。それが、ある時お客さんから「これだけ価値のあるノウハウなのであれば、売り方をしっかりと考えたほうが良いんじゃないか」と言われまして。それで売り方の仕組みなどを勉強して、地に足のついた形で広げようという思いを新たにして、しっかりとした値付けをするようになりました。今の値段はかなり高くて凄味がある価格帯なのですが、それでもゴルフを趣味にしている人であればペイできるような値段に設定しています。
直接的なシナジーはないかもしれないが...
眞山:副業を通じて、ご自身の公認会計士としての仕事との相乗効果を感じることってありますか?
いちごる:副業がうまくいっていることが、何らかの形で本業に貢献できるんじゃないかと思ってはいるのですが、正直今はまだ模索している最中です。方向性としては、ゴルフに限らず、人材育成やウェルビーイングの観点で今やっていることを活かせないかと思っています。
眞山:ふむ...もう少し詳しくお聞かせいただけますか。
いちごる:ゴルフを教えるのって難しいです。そういうこともあってか、ゴルフ上達のための情報も僕に言わせれば「間違いだらけ」なんですよね。人を育てる立場の人、ゴルフの場合はレッスンプロの方がたくさんいらっしゃるわけですが、彼らの多くは、スキルをどう身に付けさせるかという点を考えていないことが多いです。おそらくゴルフ以外のスポーツやビジネスの世界でも同様のことが言えると思います。
眞山:名プレイヤーが名指導者とは限らない、ということですね。
いちごる:そういったスキルの伝え方を掘り下げていくことで、本業の人材育成にもつなげられるかな...という思いがあります。もう一つのウェルビーイングについてなのですが、そもそもゴルフ人口の一部は「楽しくないけど人付き合いでゴルフをやっている」とか「ゴルフに誘われたら迷惑をかけずに済むように最低限練習している」といった、あまりポジティブでない理由でゴルフに触れている...という事実を目の当たりにしたんですよね。
眞山:わかります。
いちごる:そういう人たちが「ゴルフって楽しい」と思ってもらって、心ゆくまでゴルフを楽しんでもらえるように導くことが、ゴルフレッスンにおける自分の使命だと思っているんですが、その考え方もきっと本業にも持ち込めると思っています。
眞山:確かに、会計士の多くは監査を楽しくないと感じているという話も聞きますものね。
そもそも趣味を持とう
眞山:これまで、監査法人は副業を厳格に制限していたように思いますが、いちごる先生のように自分の趣味と実益を兼ねた形で副業をしてみたいという方も、今後増えてくるのかもしれませんね。先輩として何かメッセージをお送りいただきたいのですが。
いちごる:監査法人も働き方改革が進んでいる中で、今後、余暇の時間を過度に制限することはますますなくなってくるんだろうな、と思います。そんな中で、好きなことがあり、時間があるのであれば、そこにエネルギーを割いていくのって、素直に素晴らしいことだと僕は思うんですよね。
その前提として、まずは趣味を持つということを目指してほしいと思います。もちろん既に趣味をお持ちの方はそれでいいのですが、ストレスの発散であったり、仕事へのヒントをつかむきっかけであったり、そういうものを趣味は与えてくれるわけです。僕のように収入に直結することももしかしたらあるかもしれない。
眞山:そうですね。仕事以外の時間の使い方が、まわりまわって仕事にも影響するし、人生全体を変えるかもしれない、と。
いちごる:はい。それに、新たな出会いのきっかけにもなりますからね。だからこそ、眞山さんにも会えたと思っています。
プロフィール
いちごる先生(愛称)公認会計士
2010年に公認会計士第2次試験合格後、監査法人に入社。
監査業務に従事する傍ら、趣味であるゴルフで「苦手」を克服したことをきっかけに、2017年11月から副業でゴルフコーチをスタートし、公認会計士×ゴルフコーチの二刀流に。効果的なメソッド不在によりストレスだらけの一般アマチュアゴルファーの世界を、「ストレスフリーのゴルフ術」を提案することで心豊かな世界に変革していくことに情熱を注いでいる。
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