公認会計士なんだから、監査でしょ!
公認会計士のキャリアの多様化がとまらない。かつては「大手監査法人でパートナーを目指すか、10年くらい務めたら独立して会計事務所を開く」ことがキャリアの王道とされてきたが、必ずしもその道にこだわらない会計士が年々増加しているように思われる。そんな中で、田畑さんは一貫して「自分はずっと監査法人をやめるつもりはない」と主張している。公認会計士の本来的な業務ともいえる監査への想いを、熱く語っていただいた。
プロフィール
田畑慎太郎(仮名)30代男性 公認会計士
2006年に公認会計士試験に合格して以来、大手監査法人で国内監査業務に従事。これからもひたすらその道を歩む覚悟を持っている。
大手監査法人一筋のキャリア観
眞山:田畑さんと初めてお会いしてお話を聞いてから、これはもうぜひインタビューしたい!と思っていたのです。試験合格後に就職した大手監査法人の生え抜きとして、着実にキャリアを積み上げていらっしゃいますよね。
田畑:そうですね(笑)。今日は何でも聞いてほしいと思います。
眞山:あえて遠慮なく色々なことを聞いてしまおうと思うのですが、他の仕事…例えばCFOのようなポストには興味があまりわかないのですか?
田畑:いや、興味自体はあります。ただ、自分はやっぱり監査が好きなんですよね。1年間を通して、多い人だと10社近くのクライアントの監査をするわけです。一歩引いたスタンスでたくさんの企業を見ることができることって、それ自体が魅力的じゃないですか?
眞山:はい、わかります。
田畑:最近多くなってきている組織内会計士を目指す方って、監査業務を「転職先を探す」ような目線で見ていることが多い気がします。もちろん仕事としてはきっちりこなすんだけど、その向こう側に自分自身のキャリアを重ねたりしている。
眞山:そうかもしれません。
田畑:でも、私自身はそういった俯瞰する立場での仕事自体が性に合っているんですよね。CFOになったり監査役になったりというキャリアを歩む人も、社会全体で見たら必要ですし、僕ももう中堅からベテランになりつつあるので、自分の下で働いてくれた人が転職してステップアップをしているのを見ると、すごく頼もしいし嬉しい。そういうのを見守る位置が凄く好きなんですよ。
眞山:面白いですね…。
田畑:監査法人って、監査業務という社会インフラ的な業務を提供する組織であると同時に、近年はそういった人材輩出の起点になっている面もあります。僕はあえてそこに身を置き続けたいと思っているんです。
変わらないために、変わり続ける
眞山:なんか…僕が一つ訊くとたくさん話してくれるのでインタビュアーとしてはすごく楽です(笑)。
田畑:自分の話をちゃんと聞いてもらえる機会があまりないので、楽しいですよ(笑)。
眞山:ついでにぶしつけなことをもう一つ訊くのですが、監査ばかりやっていると「つまらない」って思うことはないですか?
田畑:思わないですね。一般的には監査の仕事って経理の後追い的な業務だし、社会全体から見たら縁の下の力持ち的なもので華やかさも特にない。毎年同じ時期に同じような作業をしているだけ…というイメージが定着していますが、実は監査の仕事って、日々変化しているんですよね。
眞山:わかります。
田畑:例えば、僕らが若手スタッフだったころは、いわゆる監査マニュアルにいかに沿って監査をするか?ということが重視されていましたが、それではクライアントの信頼を得ることは難しかった。だから、マニュアルはマニュアルとしてしっかり準拠しつつも、前提としてクライアントのビジネスをしっかり理解することが重要だ、という方向性に監査の在り方が変わってきた時期があります。
眞山:クライアントから相談されるような頼れる会計士であれ、と言われる時期は確かにありましたね。
田畑:そう。そういう「会計士像」も変化していくし、ビジネスを取り巻くデジタル的な環境にも劇的な変化があるし、いっぽうで会計基準も、監査のルールもどんどんアップデートされていく。そんな中で自分自身も公私ともにステージが変わっていくわけです。だから僕には、監査は同じ仕事を地味に続けるという面よりも、そういった変化に迅速にキャッチアップし続けないといけない仕事だという面のほうが強いんですよ。
眞山:私の尊敬する経営者の言葉で「変わらないために、変わり続ける」というものがあります。
田畑:いい言葉ですね。監査という業務の本質は何も変わりはしないのだけど、その周囲はあらゆる点で変化を続けているので、私たちは変化を続けながら「監査」というものを守り続けているのだと思います。
キャリアの正解が増えたのだから、あわてずに
眞山:最後に1つお訊きしますが、「監査一筋」というキャリア観は、監査法人に入所した時からずっと持っていたものだったのですか?
田畑:いや、それは違いますね。会計士の活躍のフィールドが広いということは分かっていたし、そのキャリアのスタート地点として監査法人は有力な選択肢ではあるものの、一生骨をうずめるという気持ちまでは、当初は持っていなかったです。
監査法人にいると、転職したり独立したりで、同期の仲間がどんどん減っていくじゃないですか?でも、僕は自分のことを育ててくれている先輩たちや上司たちが、人柄的にもプロとしても素直に尊敬できるような人に出会えたこともあり、ずっとここに腰を落ち着けるのも悪くないな…と思うようになったのです。
眞山:いい話ですね。
田畑:もちろん、同じ上司の下で働いた人たちの中にも独立・転職した人はたくさんいるわけです。僕もキャリアを重ねるにつけ、そういう人たちを「送り出す側」でいること、そして監査という仕事にずっと愛着をもって取り組んでいく覚悟をますます固めています。
キャリアがどんどん多様になっている今日ではありますが、やっぱり公認会計士なんだから、監査でしょ!とは思うし、そのキャリアが魅力的であるということを、少しでも良いから多くの人に知ってほしいと思っています。
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