冬の賞与後の転職市場について
多くの企業で12月に支給される「冬のボーナス」。この時期になると、毎年、「例年と比べてボーナスは多いか、少ないか」ということがニュースになりますよね。誰もが気になる話題ですが、今年はどうなのでしょうか?
じつは転職を考えている会計士とその卵にとっても、この話題は無関係ではありません。なぜなら、冬のボーナス額が転職市場の景気を暗に示していると言われているからです。それは一体、どういうことなのでしょうか?
マイナビ会計士編集部
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冬の賞与(ボーナス)額から見る、現在の経済状況
日本経済団体連合会(経団連)が11月にボーナス調査を発表しました。この調査は、東証一部上場で500人以上の従業員がいる企業が対象になっていて、今年は11業種/71社が回答しています。その結果を見てみると、大手企業の今年の冬のボーナスは平均約92万円で、昨年の冬と比べると0.84%アップとなっています。
ただ、これだけを見ると、「ボーナスがアップしているのは、大手企業だけでしょ?」と思いますよね。そこで、他の調査結果もチェックしてみましょう。三菱UFJリサーチ&コンサルティングによる「2016年冬のボーナス見通し」調査は、規模5人以上の民間企業が対象になっています。
それによると、冬のボーナスの平均見込み支給額は約37万円で、昨年の冬よりも0.4%アップしています。伸び率は小さいものの、ボーナス増額はじつに2年ぶりとのこと。このように見てみると、平均値ではあるものの、中小企業も大企業も今年の冬のボーナス額がアップしていることがわかりますね。冬のボーナスは前年の業績で額が決定することが多いものですが、「基本給が前年比でアップしているため、冬のボーナスも増額している」との見方もあるため、全体的に現在も景気は上向きの状態と考えてよいでしょう。
継続する「売り手市場」
景気が上向きになると、求人数・採用数が増え、就職・転職市場は活性化します。それは会計士の世界にも如実に表れています。
数年前までは会計士試験に合格しても監査法人に就職できない、いわゆる“会計士浪人”と呼ばれる人達が増加していることがニュースになっていました。ところが近年は監査法人や会計事務所が“採用数を増やしている”ため、会計士浪人の数が減り、「会計士試験に合格すれば就職できる」という自然な流れができています。その影響で、2016年の公認会計士試験は受験者数・合格者数ともに増加しました。詳しいデータを見てみましょう。
今年の受験者数は1万256人で前年比0.7%アップ、合格者数は1,108人で5.4%アップしています。合格者が増加したのは、なんと2007年以来、9年ぶりとのこと。合格者の平均年齢は26.2歳で、若年層を中心に受験者が増えたと見られています。実際に、転職市場を見てみても、監査法人は現在も“慢性的な人材不足”の状況で人材採用に力を入れていることがわかります。
つまり、会計士にとっては“売り手市場”の状態が続いているということです。転職を考えている会計士の方は、この売り手市場のビッグウェーブにうまく乗り、理想の転職を掴みとってください。そのために必要なことを最後に紹介しておきます
早めの情報収集がポイント
まずは会計士の転職市場がどのような状況なのか、冷静に分析してみましょう。全体的に“売り手市場”と言われている現在でも、「特に採用数が増加している分野」があります。それは主に下記の分野です。
・インバウンドの外資系企業の会計顧問
・IPO(新規株式上場)を考えているベンチャー企業の会計顧問
・IFRS(国際会計基準)を導入するグローバル企業の会計職
・(相続税の納税者の増加により)資産税専門の会計事務所の会計士
ただ、こういった流動的な情報は刻々と変化するものなので、ネットや新聞、専門誌などでこまめにチェックすることをお勧めします。
また、採用が増加している分野を見てみると、「会計士の就職先は監査法人や会計事務所だけではない」ということが分かります。コンサルティング会社のアドバイザリー事業部に転職してIPOやM&Aに関わる、一般企業の財務部や経営企画室に転職してマネージャー職になるなど、会計士にはさまざまな転職の道があることも、頭にいれておきましょう。「どの道が自分にとってベストか」「どの道が転職しやすいか」を知るためには、“売り手市場”だからと言って悠長に構えず、早め早めに情報収集しましょう。それが転職を成功させるためのひとつのポイントです。
また、来年は景気が急に下向きになり、一気に“買い手市場”になるという可能性もゼロではありません。“売り手市場”の今だからこそ、良いタイミングで、良いチャンスを掴むために、日々の転職活動に注力したいものですね。
今回は「冬の賞与後の転職市場」について、まとめてみました。みなさんにとって有益な情報はありましたか?
最後にもう1つだけ、「転職後に年収を下げたくない」という方は、“高収入が期待できる業界”についても調べてみることをお勧めします。情報収集でライバルに差をつけましょう!
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転職された方の声
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