令和3年(2021年)公認会計士短答式試験は1回のみ実施。日程に注意!

新型コロナウィルスの感染拡大を受けて、日程が大幅延期となった2020年公認会計士試験。2021年は、短答式試験の日程延期に加えて、回数がこれまでの2回から1回に変更されることとなりました。しかし、論文式試験の受験者数を例年並に確保する観点から、短答式試験の合格基準をより弾力的に運用するなどの配慮も取られています。2021年公認会計士試験「短答式試験」について、詳しく解説します。

監修
マイナビ会計士編集部
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2021年の短答式試験。スケジュールはどう変わる?
例年2回実施されていた短答式試験が、2021年は1回のみ実施
令和2年(2020年)公認会計士試験は、新型コロナウィルスの感染拡大を受けて、第Ⅱ回短答式試験と論文式試験で大きな変更がありました。第Ⅱ回短答式試験、論文式試験ともに、それぞれ3か月後ろ倒しになりました。
特に論文式試験は、試験日数もこれまでの3日から2日に短縮。これにより、1日の受験科目が2科目から3科目に変更され、受験者の負担が重くなることが懸念されていました。
そして、令和2年(2020年)公認会計士試験のスケジュールを大幅に延期したことに伴って、令和3年(2021年)の公認会計士試験は、日程に加えて回数も変更することが決まりました。これまでのように第Ⅰ回・第Ⅱ回と2回に分けて行っていた短答式試験が、1回のみに変更されたのです。
これは、2021年に受験する方にとって、短答式試験のチャンスから2回から1回に減ってしまうということを意味します。そのため、2回受験を前提とした勉強のスケジュールを組んできた方は、1回受験を踏まえたスケジュールに変更する必要があります。
スケジュールの詳細は、以下の通りです。
受験願書 配付期間 | 受験願書 受付期間 | 試験期日 | 合格者発表 (予定) |
---|---|---|---|
令和3年1月12日(火)~令和3年2月25日(木) | 令和3年2月5日(金)~令和3年2月25日(木) | 令和3年5月23日(日) | 令和3年6月18日(金) |
合格基準は、論文式試験の受験者数確保のため「より弾力的に運用」
では、2021年の短答式試験について、詳しく見ていきましょう。
■願書受付
2021年の短答式試験は、昨年と同様に「書面出願」と「インターネット出願」の2つの方法で出願を受け付けています。書面出願の場合は、2月25日の消印まで有効、インターネット出願の場合は2月25日の23:59まで受け付けています。なお、インターネット出願は、2月12日18:00~2月15日10:00までシステムメンテナンスのため出願ができないので注意しましょう。
試験時間 | 試験科目 | 問題数 | 配点 |
---|---|---|---|
9 :30 〜 10:30(60 分) | 企業法 | 20 問以内 | 100 点 |
11:30 〜 12:30(60 分) | 管理会計論 | 20 問以内 | 100 点 |
14:00 〜 15:00(60 分) | 監査論 | 20 問以内 | 100 点 |
16:00 〜 18:00(120 分) | 財務会計論 | 40 問以内 | 200 点 |
■合格基準
短答式試験は総点数の70%を基準として、審査会が相当と認めた得点比率を「合格基準」としています。2021年は短答式試験が1回のみ実施に変更されたため、論文式試験の受験者数を例年並に確保する観点から、短答式試験の合格基準をより弾力的に運用するとしています。
なお、公認会計士試験に関する情報は、公認会計士・監査審査会のホームページに掲載されています。随時更新されているので、受験を予定している方はこまめにチェックしましょう。
2021年の短答式試験。勉強方法やスケジュールも変更の必要あり?
短答式試験は長期戦。不得意科目を克服して、合格基準の総点数70%以上を狙う
公認会計士合格までに要する時間は、短答式試験で2.3年、論文式試験で0.9年、併せて平均3.2年となっています(金融庁が2010年に実施した「合格者アンケート調査結果)より)。一般的に、公認会計士の総勉強時間は3,000~4,000時間、1日あたりの勉強時間は平均5時間ほどといわれています。
つまり、公認会計士試験は長期戦。モチベーションを維持しながらコツコツと勉強を続けていくことが何よりも重要です。
また、短答式試験は「論文式試験を受験するために必要な知識を体系的に理解しているか」を客観的に判定する試験と、定義づけられています。そのため、テキストに書かれている内容を丸暗記するような勉強法では解答できないような応用問題も多数出題されています。
さらに、短答式試験は科目ごとに合否を判定するのではなく、4科目の総点数で合否が決まります。前述のとおり、合格基準は総点数の70%となっており、得意科目を伸ばすだけでなく、不得意科目を克服することも大切です。
試験日変更に伴ってスケジュールも立て直す。有給は早めに申請を
短答式試験の日程が変更されたことで、モチベーションが下がってしまった方もいらっしゃるかもしれません。しかし、2021年はチャンスが一度きりしかないのですから、より慎重に対応していく必要があるでしょう。短答式試験は試験範囲が広いので、1日当たりの勉強時間を増やして勉強量を確保するなど、改めてスケジュールの立て直しを行いましょう。
なお、働きながら公認会計士試験の勉強をされている方の中には、直前期に有休を取得することを考えている方もいらっしゃると思います。2021年の短答式試験は5月23日に変更されたので、望む時期に有休を取得できるよう、早めに上司に相談しておきましょう。
合格までの最短ルートは、今まで通り勉強を積み重ねること
2021年公認会計士試験は、2020年の第Ⅱ回短答式試験及び論文式試験の日程延期に伴い、短答式試験も大幅な変更がありました。しかも、従来の2回から1回へと回数も削減。受験者にとっては受験のチャンスが減る事態となってしまいました。
しかし、「合格基準をより弾力的に運用する」とするなど、受験者の配慮もされています。受験を予定している方は、これまで通りコツコツと勉強を続け、短答式試験突破を目指しましょう。
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