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会計士の転職するポイントを解説 ワークライフバランスを考えよう

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会計士の転職するポイントを解説 ワークライフバランスを考えよう

「ワークライフバランス」という言葉をご存じでしょうか。監査法人やコンサルティングファームで勤務している会計士の中には、現在の状況に疑問・不満を感じている人が存在します。そのとき、自分自身を見つめ直すことで、転職する選択肢を検討するきっかけとなるかもしれません。そこで、この「ワークライフバランス」を会計士に当てはめて紹介します。

そもそもワークライフバランスとは

公認会計士試験を突破するまでは、合格することで精一杯ではないでしょうか。その後、監査法人などでキャリアを積み重ねるうちに、

・今の職場で本当に満足しているか
・プライベートを犠牲にしているのではないか

などと迷うことは十分に考えられます。

これがきっかけとなり、仕事と生活を両立させるワークライフバランスを意識するようになりますが、その手段として転職が挙げられます。そこで、会計士がワークライフバランスを実現するための転職するポイントを紹介します。

ワークライフバランスを実現する第一歩、何を意識すべきか

内閣府では「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」を掲げています。仕事と生活の両立が上手にできず、豊かな生活をできないと感じている人が増加しているのが背景となっています。

たとえば、

・安定した仕事に就けない(経済的な不安)
・仕事量が膨大により、疲労が溜まる(健康に対しての不安)
・仕事と子育てや老親の介護との両立ができない(仕事と生活のバランス崩壊)

などが挙げられます。

以上から「本当は何を求めているのか」と自分自身に問いかけて、本音を意識することこそワークライフバランスを実現する第一歩です。

ワークライフバランスの意識から転職活動を実施するためのポイント

ワークライフバランスを実現するために、会計士は自分の本音に気づくことは大切ですが、それだけで転職できるわけではありません。本人と企業の思惑が一致しないと採用されないからです。そのため、転職活動のポイントは、「自分の本音をブラッシュアップする」「採用する側である企業のニーズを知る」の2点が挙げられます。

(1)自分の本音をブラッシュアップする

監査法人に勤務している会計士が、本当は仕事と生活のバランスを大切にしたいとします。この条件を満たすためなら、派遣会社に登録するなどして、自分が考えるバランスの範囲内で働くことで実現できますが、これで本当に満足できるとは限りません。たとえば、もともと上昇志向の強い会計士の場合、派遣社員では仕事の範囲が制限されるため「仕事を通じて成長できない」など不満を感じてしまうケースもあるかもしれません。

上記の不満は自分の本音をブラッシュアップできていないことが原因です。そこで、このケースにおける自分の本音を深く掘り下げると次の通りになります。

・残業時間が少ない(仕事と生活の両立)
・仕事を通じて自分が成長できる(成長欲求)

以上の条件を満たすためには、責任のあるポジションに就くため、正社員でそのような募集をしている職場に転職することが自身に考えるワークライフバランスを実現する近道といえます。

(2)採用する側である企業のニーズを知る

上記の監査法人に勤務している会計士が事業会社(一般企業)への就職を希望するとしましょう。企業のニーズを知るためには2つの点をチェックする必要があります。

●募集している職種を把握する

一般企業の希望職種が経理部でも、求めている仕事が「予算の作成など経営の資料作りなどのスペシャリスト」や「部下を管理するマネジメント」などによって、転職先の方向性が決まってきます。

●採用する企業は「将来性」または「即戦力」を求めているのか把握する

経理部でスタッフを募集する目的が「最高財務責任者(CFO)候補としての将来性」なのか「監査法人の経験値を持つ即戦力」なのかによって、会計士に求められる資質が異なります。企業が求職者の将来性を期待する場合、知識よりも新しい職場に適用する能力のほうが重要です。一方企業が即戦力を期待する場合、監査法人で培った知識・経験を重視する傾向にあります。

転職先の定番となる業種・職種

会計士がワークライフバランスを求めて転職する場合には、監査法人やコンサルティングファームから異業種を選ぶことが多いようです。そこで、転職先の定番となる業種・職種を紹介します。

(1)会計事務所・税理士法人

規模の大きい企業をクライアントとしている監査法人やコンサルティングファームに勤務する会計士が、「中小零細企業の事業発展に貢献したい」「将来は会計士として会計事務所を開業したい」など希望を持っている場合、実現のために会計事務所・税理士法人に転職することは有効です。

(2)金融機関

金融機関が企業へ融資する際、決算書など財務分析のスキルが求められます。会計監査を通じて企業の決算書をチェックしてきた会計士に向いている業種といえます。

(3)経理部

監査法人やコンサルティングファームでは複数のクライアントを担当します。そのため、事業会社の経理部と違い、予算の作成など一つの企業の業務に専念できません。そのような不満を解消するためには、事業会社の経理部に転職することがオススメです。

(4)経営企画

監査法人やコンサルティングファームではクライアントの経営をサポートできますが、企画を立案できる立場ではありません。そこで、社内で主体的に経営企画を立案したい場合には、事業会社へ転職する必要があります。実際、事業会社の経営企画の仕事に就くことを目標に、ステップアップとして経理部に転職した会計士は存在します。

転職に向けてのキャリアの在り方

採用する企業は、転職者に対して程度の差こそはあってもスキルや将来性を求めるのが一般的です。そこで、ワークライフバランスを実現するため、会計士はキャリア在り方を意識する必要があります。大きくは3つ挙げられます。

(1)在職中にスキルを身につける

転職活動で企業がスキルを求めることは十分に考えられます。また、経験不要の募集先でも、業務に必要なスキルを自分で勉強した・しないはやる気の有無の判断材料となります。たとえば、会計士が会計事務所への転職を希望するとします。会計事務所では中小企業の優遇税制の知識が求められるため、監査法人の仕事を通じてだけでは身につけられません。そこで、書籍などで知識を補うことが大切となってきます。

(2)希望残業時間を明確にする

過重労働でワークライフバランスを実現することは難しいでしょう。そこで「週40時間以内の残業ならできる」「残業は1日2時間以内」など、自分の目安となる残業時間を明確にする必要があります。

(3)実現したいワークライフバランスを具体化する

「仕事と生活を両立させたい」という漠然とした理由よりも、「仕事と子育てを両立したい」など生活の部分を明確にしないとワークライフバランスを実現するのは難しいです。生活の部分を明確化することで、子どもの成長により子育てが一段落した後は仕事に専念したい願望が湧くかもしれないからです。

今後トレンドとなるワークライフバランスを実現する業種・職種

国内外を問わず、経済環境は変化しています。それに合わせて、会計士に求められる仕事が変化することは容易に想像できます。そこで、いざ転職する際の参考にするため、今後のトレンドとなるワークライフバランスを実現する業種・職種を紹介します。

(1)在宅ワーク

情報技術(IT)が発展して、在宅でも会社の本社とやり取りできる環境になりました。特に子育て中の女性の会計士にとっては朗報ではないでしょうか。 たとえば、事業会社で予算を作成するとき、インターネットで本社の経理部と連絡を密にすることは可能です。

(2)富裕層の税金対策

会計事務所や税理士法人には、相続税や資産税など所有している財産に課税される税金対策に力を入れている所は存在します。実際に会計士が監査法人から税理士法人に転職したケースがあります。

(3)ダイバーシティの浸透している企業への転職

子育ての推進や障がい者の雇用などダイバーシティの浸透している企業は存在します。いろいろな価値観を認めているため、「仕事と子育てを両立したい」「在宅ワークにより生活の時間を確保する」などワークライフバランスを実現しやすい可能性があります。

まとめ

ワークライフバランスの実現は内閣府が推進しています。働き方の多様性を認めているため、会計士の転職する指針になり得ます。しかし、自分の本音をブラッシュアップしないと自分の望む企業へ転職することは難しいでしょう。その意味で、一人ひとりの価値観を明確にするよいタイミングではないでしょうか。

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