会計士試験合格のための勉強モチベーション維持方法
超難関資格である会計士試験は、一朝一夕で合格できるものではありません。多くの人にとっては、試験勉強はつらく、苦しいものです。残念ながら、試験勉強を続けることができずに、会計士の道を断念してしまう人もいらっしゃいます。
会計士試験に合格するために必要な、試験勉強へのモチベーションの維持方法についてまとめました。
マイナビ会計士編集部
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会計士試験のモチベーションはなぜ下がる?
目標や計画があいまい
2010年に金融庁が実施したアンケート調査によると、公認会計士試験合格までに要した期間は、短答式合格は2.3年、論文式合格は0.9年、合計すると平均3.2年という結果でした。つまり、3年くらいは試験勉強を続ける覚悟で臨まなければいけないといえます。
漫然と過ごしていると3年間はあっという間かもしれませんが、目標や計画が曖昧な状態で勉強を続けるには長い時間で、先が見えない苦しさを感じるようになるでしょう。具体的な計画によって勉強の進捗状況を実感したり、模試の結果や科目合格で達成感を感じたりできると、モチベーションの維持につながります。
成果が出ない
具体的な目標や計画があったとしても、成果が出ない状況が続くとモチベーションは下がりやすくなります。あまりにも達成できない状況が続くようなら、目標設定や計画を見直すことをおすすめいたします。
目標や計画を立てるときは、自分の実力よりも少し上の目標を設定し、物理的に無理のない計画であることが大切です。合格へのマイルストーンとなる成果をコンスタントに積み重ねていけると、モチベーションが下がりづらくなります。目標や計画は、進捗状況をみながら見直していくとよいでしょう。
モチベーションに依存している
そもそも、モチベーションとは人が行動を起こす原因となる感情や思考、つまり“動機”を意味します。そこから、行動への“意欲”と言った意味合いでも使われるようになっています。
モチベーションの原動力である感情や思考であり、もともと揺らぎやすいものなのです。だからこそ、モチベーションに依存しすぎると、思うように進められなくなるリスクも生じます。
モチベーションが体調や些細な出来事によっても変動することを理解し、モチベーションに依存しすぎないことが重要です。
<ココまでのまとめ>
・明確な目標設定や計画がないとモチベーションを維持しづらい。
・目標や計画を達成できない状態が続くとモチベーションが下がりやすくなる。
・モチベーションは体調や些細な出来事でも変動するので、依存しすぎない。
会計士試験のモチベーションを長期的に維持する方法
勉強の習慣化
習慣化とは、意志の力に頼らず、無意識に繰り返し行動している状態をさします。試験勉強を習慣化できると、モチベーションに左右されず、勉強を続けることができるようになります。歯磨きや入浴と同じように「やらないと気持ち悪い」と感じられるようになると、試験勉強に対する心理的な負担が軽減していきます。
人間の脳には安定を保とうとする「ホメオスタシス(生体恒常性)」という性質があり、新しい変化に抵抗する機能があります。新しい習慣を脳が「いつも通り」と認識すると、容易に行動できるようになります。逆に新しい習慣が三日坊主になってしまうのも、脳が「いつも通り」を維持しようとするためです。個人差はありますが、人間の脳が勉強などの行動を習慣として認識するには1ヵ月程度かかるといわれています。
習慣化を成功させるコツは、「小さすぎる目標」から始めることです。最初は「1日に1問ずつ問題を解く」などのごく小さな目標をクリアして、徐々にボリュームや難易度を上げながら継続していくとよいでしょう。単調になりすぎないことも継続のコツです。
ルーティンをつくる
勉強の習慣化に有効なのが“ルーティン”をつくることです。一日の生活パターンの中で、毎日必ずやることや勉強する順番を決めることで、継続するリズムをつくりやすくなります。
習慣化するために、いつ・どこで・何をするかを具体的に決め、スケジュールとして書き出しておくとよいです。また、食事や洗面など、もともと身についている生活習慣に連動させると、より定着しやすくなります。
人間は最初に行動を起こすとき(初動)にもっとも気が重くなり、行動を始めて4分が経過する頃から、モチベーションが向上していくといわれています。最初に楽にできることからスタートするよう、ルーティンを工夫するとよいでしょう。
勉強の習慣化のための環境づくり
自室などの主に勉強する場所の環境を整えることも効果的です。
勉強に集中しやすい環境はできるだけシンプルに、余計なものを置かないことが鉄則です。脳は目に入った情報をすべて処理してしまうため、勉強とは関係ないものが多いとそれだけ気が散りやすくなります。
室温や換気にも配慮し、カーテンなどは集中力を高める効果があるブルー系を使うとよいです。勉強の進捗状況を記録したり、気分転換に勉強する場所を変えたりするなど、環境への工夫によっても、モチベーションを維持しやすくなります。
<ココまでのまとめ>
・習慣化することで試験勉強に対する心理的な負担が軽減し、容易になる。
・ルーティンは楽にできることから、いつ、どこで、何をするかを具体的に。
・勉強する環境を整えることでモチベーションを維持しやすくなる。
会計士試験のモチベーションが下がったときの特効薬
仲間から刺激を受ける
モチベーションが下がってしまったときには、同じ目標に向かって頑張っている仲間との交流は良い刺激になるでしょう。
SNSを活用すれば、時間や場所を選ばず、コミュニケーションがとれますし、誰かが発信した情報を見るだけで刺激を受けることもあります。
ただし、仲間が頑張っている様子を見て焦りを感じたり、落ちこんでしまったりする可能性もありますので、注意が必要です。SNS疲れという言葉があるほど、SNSの閲覧が精神的な負担になる人もいます。ポジティブな気分のときは問題なさそうですが、疲れているときや暗い気分のときにはSNSの使い方に気をつけましょう。
偉人の名言を読む
苦境を乗り越え、偉大な功績をのこした先人の言葉には深い蘊蓄があり、それを知ることで、モチベーションを活性化できる場合があります。
自分なりの解釈ができるので、メンタル面の支えになります。比較の対象が偉人なので、焦りや落ち込みにつながりづらく、ネガティブな気分の時でもプラスに受けとめやすい傾向があります。
偉人だけでなく、映画や小説、マンガなどでもよいので、自分がシンパシーを感じられる名言を見つけることができると、モチベーションが下がったときに振り返ることができます。
いったん休んでみる
本当に疲れてしまったなど、どうしてもやる気が出ないときは、スッパリ諦めて休んでみるのもひとつの方法です。もちろん、ダラダラするのは論外で、リフレッシュするための計画的な休養であることが前提です。
ただし、休むことを気に病むくらいなら休まないほうがよい場合もあります。しっかり睡眠をとったり、運動したりするなど、勉強から頭を切り離して休みましょう。趣味や遊びに時間を使うのもよいですが、生活のリズムは乱すことがあってはいけません。
<ココまでのまとめ>
・同じ目標をもつ仲間の情報は良い刺激になるが、焦りや落ち込みにつながることもある。
・偉人の名言はネガティブな気分の時でもプラスになりやすい。
・ダラダラ休むのは論外。リフレッシュのために計画的に休む。
まとめ
公認会計士試験に合格するまでの勉強時間は、3,000~4,000時間と言われています。実際に合格した方の声では、その2倍、3倍かかったというものも珍しくありません。大変な長丁場であり、粘り強さや強い意志がないとやり通せないでしょう。
やる気が出なくても何か少しでも行動して、今日という1日を充実させることも大切です。モチベーションの維持には、会計士としての自分をイメージしやすい環境で働くという方法もあります。マイナビ会計士では会計士試験をめざす方に適した転職をお手伝いいたします。
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