バイトをしながら公認会計士は目指せる?やめる場合の判断基準やおすすめの職場
公認会計士を目指す大学生は忙しく、試験勉強以外に時間を取れないというイメージを持っている人も多いでしょう。この記事では、アルバイトとの両立の仕方について、おすすめのバイトやスケジューリングのポイントなどを交えて解説します。

大原 剛
公認会計士・税理士
2007年、有限責任監査法人トーマツ入所。上場企業および大企業を中心とした会計監査業務に従事。
その後、プライム市場上場企業およびグループ子会社において、経理・税務・会計システム・予算管理など、コーポレート部門全般の実務を経験。
これらの経験を踏まえ、ハルサク会計を設立。現在は、税務申告業務に加え、上場企業水準の開示・内部管理を見据えたバックオフィス業務の仕組み化や、IT企業・スタートアップを中心とした会計・税務・管理体制の構築支援を行っている。
また、日本公認会計士協会東京会において、経営委員会委員およびテクノロジー委員会委員を歴任。
実務と制度の両面から、企業の成長フェーズに応じた実践的な会計・税務支援を強みとしている。
目次
バイトをしながら公認会計士は目指せる?
アルバイトをしながら並行して公認会計士を目指すことは可能です。令和7年の公認会計士試験の合格者のうち、約14.7%は働きながら試験に合格しています。バイトにかかわらず、働きながらも合格している人は一定数いるため、バイトと試験勉強を両立することは可能であるといえます。
しかし、両立のためにはハードなスケジュールが避けられないでしょう。睡眠不足や疲労の蓄積を防ぐために、睡眠時間や自分の時間を確保しつつ、優先順位を付けて効率的に学習していくことが重要です。
また、体調を崩したり、試験勉強以外がおろそかになったりといった事態を防ぐために、無理のない範囲で最大限の努力をする意識が必要になるでしょう。
合格に必要な学習時間と平均バイト時間

公認会計士試験の合格者の平均的な学習時間は、少なくとも3,000時間以上は必要といわれています。最終合格率が例年7%~10%であり、非常に難関の試験であることが分かります。
アルバイトをしながらこの時間を確保することは困難なため、2年~4年など長期的な視点で合格を目指すとよいでしょう。たとえば、3年間かけて3,000時間勉強する場合、1日約3時間の勉強を週に6日行う計算になります。公認会計士試験は試験科目が多く、試験範囲も広いため、膨大な勉強時間が必要です。
次に、大学生がバイトに費やす時間は、1日4時間~5時間を週に3日が平均的なパターンです。1日約3時間の勉強を週に6日のペースで行い、1日4時間~5時間のバイトを週に3日行いながら大学にも通うと考えると、多忙なスケジュールをこなす必要があります。
そのため、バイトの時間は平均よりも抑えつつ、大学の講義や自学自習の時間との両立を図るのがおすすめです。具体的には、1日4時間~5時間のバイトを週に2日程度であれば勉強と休息の時間を確保しながら、両立できるでしょう。
【一覧表】公認会計士志望者におすすめのバイト3選
公認会計士を目指す人は、生活リズムを保ちながら勉強時間を確保できるかを基準に選ぶのがおすすめです。また、公認会計士のキャリアにつながるようなバイトを選ぶのもよいでしょう。これらを踏まえると以下のバイトがおすすめです。
| おすすめのバイト | 理由 |
|---|---|
| 会計事務所のアシスタント | 簿記の知識の定着や実務で使える経験など、自身のキャリアへの貢献が大きい |
| カフェ | モーニングサービス等で朝から営業しているカフェは、早朝に短時間のシフトに入れば、帰宅後に勉強の時間が多く取れる |
| スーパー | 短時間からでも働けて、品出しなど適度に体を動かせるため、勉強のリフレッシュにもなる |
会計事務所のアシスタント
会計事務所のアシスタントは、自分のキャリアにつながるような経験を積みながらバイトもできる点でおすすめです。勉強スペースの貸し出しや、試験前の休暇など公認会計士を目指す学生にとってうれしい補助が受けられる場合もあるため、どのような支援制度があるかを選ぶ軸とするのもよいでしょう。
カフェ
モーニングサービス等で朝早くから営業しているカフェなら、早起きをして朝のバイトが可能です。午後は大学に行ったり自宅で勉強したりと、生活リズムを保ちながら勉強の時間が取りやすいのでおすすめです。
スーパー
スーパーは短時間から働けることが多く、シフトの融通も利きやすい職場です。そのため、大学や勉強時間とのバランスを取りながら自分のライフスタイルに応じて働きやすい傾向があります。また、品出しなど適度に体を動かせるのも、勉強で机に向かい凝り固まった体をほぐしリフレッシュできるよい機会にもなるでしょう。
大学生がバイトしながら公認会計士を目指すポイント

大学に通いながら公認会計士を目指す場合は、勉強時間を優先するために一定の時間的制約が生じることを前提に考える必要があります。さらにアルバイトの時間を確保するとなると、自分のための休暇や娯楽の時間を十分に取ることが難しい大学生活を覚悟する必要があります。そのような生活のなかで、どのように試験勉強とそれ以外のバランスを取っていくべきかを以下の3点に絞って解説します。
- スケジュールの工夫
- 時間の使い方
- 適度なリフレッシュ
スケジュールの工夫
公認会計士を目指す大学生は大学の講義やサークル、バイト、予備校のスケジュール管理を工夫し、バランスを取ることが必要です。コツとしては、7時に起床し23時に就寝するといったように生活リズムの基本となる時間を、毎日同じ時刻に設定するとよいでしょう。平日と休日に関係なく生活リズムを整えれば毎日の勉強の開始がスムーズになり、1日の終わりも決まっているため、集中力を保ったまま勉強ができます。
生活リズムの固定化のために、バイトのシフトは固定するとよいでしょう。大学の講義とサークル、予備校の時間は決まった曜日と時間にあるため、バイトもそれに合わせて空いている時間に固定して入れることで、勉強の計画を立てやすくなります。
時間の使い方
細かな空き時間を有効活用するのも、バイトをしながら公認会計士を目指すポイントの1つです。自宅から大学への移動時間や、大学からバイト、予備校への移動時間、大学の空きコマなどの細かな空き時間も無駄にせず、勉強時間として確保して効率化につなげましょう。
適度なリフレッシュ
大学とバイト、試験勉強をこなす忙しい大学生にとって適度なリフレッシュは非常に重要です。学習内容を先に進めるために長時間勉強をし続けると、心身の疲労が蓄積され学習効率が下がり、かえって逆効果になる恐れがあります。そのため、適度にリフレッシュする時間を取り、頭をリセットすることが必要です。
1日オフの日を設けるのもよいでしょう。1日自由に使える日を設ければ、趣味や娯楽に没頭でき心身ともにリラックスできます。オフの日があることで、オフの日を目標に頑張ろうというモチベーションの維持にもつながります。
サークルに参加するのも、人によってはよいリフレッシュになります。サークルは必須のものでもなく、試験勉強の時間が取られると考える人も多いかもしれませんが、勉強とのバランスを考えながら参加することでよい気分転換になり、学習効率の向上につながるでしょう。
バイトしながらできる公認会計士試験の効果的な勉強法
公認会計士試験に合格するための効果的な勉強法は、自分に合った学習法を集中できる環境下で繰り返し行うことです。アプリによる進捗状況管理や、自分が集中できる時間帯など自分に合った学習方法で進めていくと効果的に学習できます。また、問題集を解いたりノートに書き出したりなどのアウトプットを中心に繰り返すことで、知識の定着が見込めるでしょう。効率的な学習法と集中力の維持や具体的な取り組み方は、以下の記事で解説しています。
【判断基準】公認会計士になるためにバイトをやめるか続けるか
公認会計士を目指すうえで、アルバイトをやめるか続けるか迷った場合は、以下のポイントを振り返るのがおすすめです。当てはまるものが多ければ、バイトをやめることを検討しましょう。
- バイトが息抜きや勉強のメリハリではなく、娯楽・誘惑的な楽しさになっている
- バイトにかけるリソースが増えてスケジュール通りに試験勉強ができていない
- 会計士試験へのモチベーションが下がっている
- バイトでの悩み事が増えた
- 生活リズムがくずれている
つまり、公認会計士試験に合格するのがひとまずのゴールと考えたときに、今のバイトがポジティブに影響しているか、ネガティブに影響しているかを判断基準にして検討しましょう。
よくある質問
ここでは、よくある質問として大学生活のなかの娯楽的な面と試験勉強の両立について回答します。勉強をしながらサークルや遊びを楽しめるかどうかのリアルを解説するため、ぜひ参考にしてみてください。
公認会計士試験の勉強とサークルは両立できる?
公認会計士試験の勉強とサークルは、活動頻度が多くなければ両立でき、人によってはよい気分転換になります。しかし、限られた時間を割いて活動に参加しているため、自分の時間や勉強の時間、休息の時間などを削ることになる点には注意しましょう。大学・アルバイト・予備校に加えてサークルの時間を取ると、かなり多忙な生活になる覚悟を持って参加しましょう。試験前の参加は控えられ、主軸は勉強に据えられるような、活動の自由度が高いサークルだと安心です。
公認会計士を目指す大学生は遊べない?
「公認会計士を目指す大学生は遊べないことはないが、勉強時間の確保が優先となるため、遊べる時間は限られる傾向がある」が結論です。公認会計士試験に合格するには少なくとも3,000時間の勉強を行わなければならないことが一般的で、つまり1日3時間週6日を3年間続ける必要があります。これは最低限の目安であり、「合格をより確実なものにしたい」「就活に合わせてより最短で合格したい」といった事情を考慮すると1日の勉強時間をさらに増やす必要があります。
しかし、リフレッシュの時間がないと精神的につらくなるかもしれません。最初は遊びの時間を確保しながら勉強し、後半にラストスパートをかけて勉強に集中するのもよいでしょう。あるいは大学1年生~3年生は集中して勉強し、合格後の4年生の1年間を楽しむという選択肢もあります。いずれにしても、大学4年間のどこかでキャンパスライフを楽しむことはできるでしょう。自分に合ったスケジューリングや効率的な勉強により、試験勉強とやりたいことのバランスを取っていくことがポイントです。
まとめ
早期に取り組みスケジューリングを徹底することで、アルバイトやキャンパスライフなど自分のやりたいことの両立を図ることは十分可能といえます。勉強しなければいけないと自身を追い込み過ぎずに適度にそのほかの時間を取り、モチベーションを保つことが重要です。
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