公認会計士は大学生のうちに目指すべき?メリット・学年別ロードマップ・キャリアパスを解説
「公認会計士に興味はあるけれど、大学生のうちから目指すべきか迷っている」という方に向けて、この記事では大学生が公認会計士を目指すメリットや学年別の学習ロードマップ、大学生活との両立のポイント、資格取得後に広がるキャリアパスまでをまとめて解説します。
目次
大学生のうちに公認会計士を目指す3つのメリット
公認会計士の資格取得は、大学生のうちに目指した方がいいと言われることがあります。では、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、代表的な3つのメリットを紹介します。
卒業と同時に専門知識を身に付けた状態でキャリアをスタートできる
大学在学中に論文式試験に合格できれば、卒業と同時に監査法人などへ入社し、専門知識を身に付けた状態でキャリアをスタートできます。一般的な新卒入社と同じタイミングでありながら、専門資格を保有した状態でキャリアをスタートできるため、実務経験を積み始める時点から専門性を活かしやすい点が魅力です。
幅広い業界・職種への就職の選択肢が広がる
公認会計士資格を保有していると、監査法人だけでなく税理士法人やコンサルティングファーム、金融機関、事業会社の財務・経理部門など、活躍できるフィールドが大きく広がります。学生のうちに資格を取得しておくことで、その後の就職活動やキャリア選択の幅を大きく広げられる点は、大きなメリットと言えるでしょう。
時間的余裕がある学生のうちだからこそ学習に集中しやすい
公認会計士試験は、短答式・論文式合わせて数千時間規模の学習が必要とされる難関試験です。社会人になると仕事と勉強の両立が必要になりますが、大学生のうちであれば比較的まとまった時間を学習に充てやすく、集中して勉強に取り組める環境をつくりやすいこともメリットの一つです。アルバイトやサークル活動などと両立させながら、無理のないペースで学習計画を立てやすいのも大学生ならではの強みといえるでしょう。
受験者・合格者に占める大学生の割合
公認会計士試験は、実は大学生の受験者・合格者が多いことでも知られています。公認会計士・監査審査会が公表しているデータをもとに、大学生の割合を見ていきましょう。
大学生の受験者数はここ数年増加傾向
公認会計士・監査審査会の発表によると、令和7年(2025年)公認会計士試験の願書提出者数は22,056名と、過去11年で最多を記録しました。受験者数全体が増加する中、大学(および短大)在学中の受験者数も、ここ数年増加傾向が続いています。
合格者に占める大学生の割合は高い傾向にある
論文式試験合格者に占める大学(および短大)在学中の割合は、令和4年(2022年)44.1%、令和5年(2023年)42.2%、令和6年(2024年)37.7%、令和7年(2025年)39.9%と推移しており、合格者のおよそ4割前後を大学生が占めています。受験者全体に占める大学生の割合よりも、合格者に占める割合の方が高い傾向にあり、時間に余裕がある大学生が試験で強みを発揮していることがうかがえます。
大学生が試験で有利とされる背景
大学生が多く合格している背景には時間的な余裕を学習に充てやすいことに加え、大学受験など机に向かう学習習慣がある中で、その延長線として勉強を継続できることなどが挙げられます。将来の進路を見据えて早い段階から本気で勉強に取り組める点も、大学生が試験で有利とされる理由の一つです。また、周囲に同じ目標を持つ仲間ができやすく、モチベーションを維持しやすい環境が整っていることも後押しとなっています。
学年別・公認会計士を目指すロードマップ
公認会計士を目指すタイミングは、大学の学年によって学習計画やその後の進路が変わってきます。ここでは、学年別に代表的なロードマップの例を紹介します。
大学1年生から始める場合のスケジュール例
大学1年生から学習を始める場合、もっとも時間的な余裕を確保しやすく、一般的な2年コースであれば大学3年生での論文式試験合格を狙うことができます。合格した年度に就職活動を行えば大学3年生のうちに内定を得られるため、大学4年生は自由な時間を大学生活や監査法人でのアルバイトなどに充てることも可能です。
大学2年生から始める場合のスケジュール例
大学2年生から学習を始める場合も、2年コースを利用すれば大学4年生での論文式試験合格を狙うことができ、在学中に内定を確定させられる点は変わりません。一般的な就職活動と並行して進めるかどうか、早めに方向性を決めておくことがポイントです。
大学3・4年生から始める場合のスケジュール例
大学3・4年生から学習を始める場合は、卒業後の合格を見据えて計画するケースが一般的です。1年間などの短期集中コースを活用すれば、在学中の合格を目指すことも不可能ではありません。学業や就職活動との兼ね合いを踏まえ、自分に合ったペースで学習計画を立てることが大切です。就職活動の時期と学習スケジュールが重なる場合は、優先順位をあらかじめ整理しておくとスムーズに進められます。
公認会計士資格取得後に広がるキャリアパス
公認会計士資格を取得した後は、どのようなキャリアを歩めるのでしょうか。代表的な進路を紹介します。
監査法人でのキャリア(多くの合格者が選ぶファーストキャリア)
公認会計士試験合格者の多くが、最初のキャリアとして監査法人を選びます。監査業務を中心に、内部統制の評価やM&A支援など幅広い業務を経験でき、大手監査法人であればより専門性の高いチームで働くチャンスも豊富です。経験を積みキャリアアップしていくことで、より高い報酬水準を目指せる可能性もあります。
事業会社・金融機関・コンサルティングファームでのキャリア
監査法人での経験を経て、事業会社の財務・経理部門や経営企画部門、金融機関、コンサルティングファームへとキャリアを広げる道もあります。財務戦略の立案やリスク管理、M&A支援など、公認会計士としての専門知識を幅広い場面で活かすことができます。会計・財務の専門知識を軸に、経営層に近い立場で意思決定に関わる機会が増えていくのも大きな魅力です。
独立開業やグローバルなキャリアの可能性
経験を積んだ後は、独立開業して税務相談や経営コンサルティングを手がける道や、IFRS(国際財務報告基準)関連業務や海外の監査法人などでグローバルに活躍する道も選択肢になります。将来のキャリアを描く上で、選択肢の広さも公認会計士資格の大きな魅力です。
大学生から公認会計士を目指す際の注意点
多くのメリットがある一方で、大学生のうちから公認会計士を目指す際には、気をつけておきたいポイントもあります。
学費・経済的負担への備え方
公認会計士試験の合格を目指すにあたり、資格スクールを利用する人も多く、受講料や教材費などの費用が発生する場合があります。分割払いや教育ローンの活用、学生向けの割引制度やキャンペーンの利用などで、経済的な負担を軽減できる場合もあるため、事前によく確認しておきましょう。
大学生活(サークル・アルバイト等)とのバランス
公認会計士試験は長期間の学習が必要なため、勉強に集中しすぎると、サークル活動やアルバイトなど大学生活の他の側面がおろそかになりがちです。反対に、大学生活を優先しすぎると学習が計画通りに進まないこともあるため、優先順位を意識しながらバランスよく取り組むことが大切です。
卒業単位の計画的な取得
試験勉強に力を入れるあまり、卒業に必要な単位の取得がおろそかになると、留年してしまうリスクもあります。会計学や経営学など関連する学部であれば、試験勉強と相乗効果のある科目を選びやすいでしょう。これらを中心に履修するなど、卒業単位を計画的に取得しながら試験対策を進めてください。
まとめ
大学生のうちに公認会計士を目指すと、卒業と同時に専門知識を身に付けた状態でキャリアをスタートでき、学習にまとまった時間を充てやすいというメリットがあります。学年別のロードマップを踏まえ、大学生活とのバランスを取りながら、自分のペースで学習を進めましょう。資格取得後の進路は監査法人だけでなく多岐にわたります。将来のキャリアに迷ったら、会計士専門のキャリアアドバイザーが在籍するマイナビ転職 会計士にご相談ください。
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