監査法人の転職時期の狙い目は?3〜5年目が有利になりやすい理由
監査法人からの転職は、「何年目で動くか」と「何月に動くか」で選考の進め方が変わります。3〜5年目は、主査補佐や科目リード、クライアント対応などを語りやすく、監査経験を次の職場に接続しやすい時期です。退職月は、3月決算会社の監査スケジュールを踏まえると、6月下旬〜9月がひとつの目安になります。
ただし、担当案件、登録状況、転職先、賞与、有給残日数によって適した時期は変わります。この記事では、年次別の見られ方、月別の転職スケジュール、転職先ごとの時期の違い、忙しい監査法人勤務でも選考を止めない工夫を整理します。

三宅 啓之
公認会計士、税理士
1997年公認会計士2次試験合格。2002年公認会計士登録。2012年税理士登録。
監査法人やコンサル会社での経験を経て、2012年に独立。起業家の成否を間近で見てきた経験から、現在はITや飲食など幅広い業種の経理サポートを行っています。
特に「役員報酬の決定」「効果的な投資」「税務調査対策」の3点に注力し、起業3〜5年目の経営者を支援。公私の資金分離など経理の基礎を伝えることで、事業の成長を加速させています。経理が苦手な起業家の心強い「伴走者」として、日々活動中です。
目次
何年目で転職するのが有利?年次別に見るタイミング
監査法人からの転職は、年次によって評価されるポイントが変わります。経験が浅い時期は志向の一貫性が見られ、3〜5年目になると監査経験を次の職場でどう活かせるかが問われます。
年次ごとの見られ方を押さえると、自分がいま動くのか、もう少し経験を積むのかを判断しやすくなります。
1〜2年目:早すぎる転職に見えやすいが、目的が明確ならあり
1〜2年目での転職は、採用側から「監査経験が浅い」「また早期離職するのでは」と見られやすい時期です。担当できる範囲も限られやすいため、経験量だけで即戦力を示すのは難しくなります。
この年次で動くなら、現職への不満を前面に出すより、早い段階で専門領域を決めたい理由を伝えるほうが納得されやすいでしょう。たとえば、会計領域の経験を土台にしながら、事業会社の経理や内部統制、アドバイザリー領域へ早めに軸を移したいという説明であれば、次のキャリアとのつながりを示せます。
求人としては、育成前提のポジションや第二新卒寄りの採用、ポテンシャルを見込む求人が中心になります。短期離職に見えやすい年次だからこそ、なぜいま動くのか、転職後にどの経験を積みたいのかを一貫して話せるかが見られます。
3〜5年目:監査法人からの転職なら最も選択肢が広がりやすい
3〜5年目になると、一通りの監査手続を経験し、主査補佐や科目リード、後輩レビュー、クライアント対応まで語りやすくなります。採用側から見ても、監査の流れを理解したうえで、次の職場で活かせる経験を持つ人材として評価しやすい時期です。
この年次の強みは、監査経験を別の言葉に置き換えやすい点にあります。決算、開示、内部統制、分析、論点整理、資料作成、関係者との調整など、監査法人での経験を次の職場の業務に接続しやすくなります。
また、公認会計士登録前後の区切りと重なりやすく、今後のキャリアを考え始める方も増える時期です。監査法人で一定の経験を積んだうえで、次にどの専門性を伸ばすかを考えるには、選択肢が広がりやすいタイミングといえます。
5〜10年目:即戦力として見られる一方、求められる水準も上がる
5〜10年目になると、採用側は単なる監査経験ではなく、任されていた役割の大きさを見ます。インチャージ経験、チーム管理、レビュー範囲、担当業種、クライアントとの折衝範囲まで含めて評価されます。

三宅 啓之
公認会計士、税理士
監査実務経験を一通り終える年次で、次のステップを考えるとよいでしょう。自分のキャリア志向と合わせて、考えやすいタイミングだと思います。
一方で、年収維持、職位維持、未経験領域への転職を同時に狙うと、選択肢は狭くなります。経験年数が上がるほど、採用側は「どの領域で即戦力になるのか」を具体的に見極めるためです。
この時期の転職では、遅すぎると考えるより、条件の優先順位を整理するほうが現実的です。年収を重視するのか、職位を重視するのか、未経験領域に挑戦するのかによって、選ぶ求人は変わります。すべてを同時に満たそうとすると、転職活動の軸がぶれやすくなります。
10年目以降:職位にこだわるほど、選択肢は狭くなる
10年目以降で監査法人外へ移る場合、監査法人内の職位がそのまま転職先の職位に反映されるとは限りません。マネージャー以上の経験があっても、事業会社や別領域では、求められる役割や評価軸が変わります。

三宅 啓之
公認会計士、税理士
専門性や実務能力が、大きく問われ、即戦力での転職になるかと思います。
求人を見る際は、職位名だけでなく、実際に任される役割で比較しましょう。経理管理職、内部監査責任者、IPO責任者、会計アドバイザリーなど、どの立場で経験を活かせるのかを見ます。
この年次では、年収、職位、業務範囲のすべてを維持しようとすると、候補が限られやすくなります。監査法人での経験を活かしながら何を優先するのかを決めておくと、現実的な選択肢を見つけやすくなります。
何月に動く?監査法人の繁忙期から逆算する転職スケジュール
監査法人から転職する場合、選考の山場と期末監査が重なると動きが止まりがちです。繁忙期前に準備を終え、期末監査前に選考を進め、4〜6月上旬は活動量を絞る。月ごとに役割を分けておくと、現職を崩さずに転職活動を進められます。
9〜12月:繁忙期に入る前に、転職の方向性を固める
9〜12月は、応募前の準備期間です。希望職種・希望年収・残業の許容度・入社希望月を整理し、1月以降にスムーズに応募へ移れる状態を整えておきます。
応募前には、「事業会社の経理・財務を目指す」「FASやコンサルに進む」「監査法人内で環境を変える」など、進みたい方向を2〜3つに絞っておきましょう。方向性が決まると、職務経歴書や面接で話す内容も整理しやすくなります。
担当業務の棚卸しも、この時期に済ませておきたい作業です。担当業種・監査手続・科目リード・後輩レビュー・クライアント対応などを振り返り、次の職場でアピールできる経験として言語化しておきます。
退職交渉や有給消化にまで気を取られると、肝心の準備がおろそかになります。この時期に固めるのは、どこへ移りたいのか、どの経験を評価してもらうのか、という転職活動の軸です。
1〜3月:期末監査前に、応募と面接を前へ進める
1〜3月は、応募と面接を進める時期です。期末監査に入ると日程調整が難しくなるため、応募先の絞り込みと初回面接は前倒しで進めます。
応募時には、入社可能時期も伝えておくと話が進みやすくなります。3月決算の監査業務を担当している場合は、「6月下旬以降に入社する」「9月入社を目安にする」など、現職の山場と次職の受け入れ時期を踏まえた候補を示します。
内定が出たら、条件通知書、入社日、承諾期限を確認します。入社日の調整幅を早めに見ておけば、繁忙期中に急な判断を迫られにくくなるでしょう。
この時期は、退職を切り出す段階ではありません。期末監査前に、どこまで選考を進められるかに集中します。
4〜6月上旬:新規応募を増やさず、進行中の選考だけに絞る
4〜6月上旬は、期末監査や有報チェックが重なる時期です。新規応募を増やすと、業務と選考の両方に負荷がかかります。すでに進んでいる選考への対応に絞るほうが現実的です。
面接を入れる場合は、担当案件の山場と重ならない日に限定します。候補日を広げすぎると、直前変更や対応漏れが起こりやすくなります。確実に対応できる日を少数出すほうが、企業側との調整も進むでしょう。
内定先とのやりとりは、条件確認、入社日相談、必要書類の確認に絞ります。新しい求人を追い続けるより、進行中の選考を止めないことを優先します。
繁忙期中に必要なのは、活動量を増やすことではありません。応募数を広げる時期ではなく、選考を維持する時期と考えます。
6月下旬〜9月:現職の区切りと次職の入社時期を合わせる
6月下旬以降は、3月決算会社の期末監査や有報チェックが落ち着き、現職側の区切りをつけやすい時期です。この時期に行うのは、内定先との入社日の確定、現職のアサイン状況の確認、退職までの大まかな段取りの整理です。
すでに内定がある場合は、入社日を先に固めます。入社日が決まると、最終出社日や引き継ぎ期間も逆算しやすくなります。現職の担当案件が残っている場合は、どこまで対応してから離れるのかを整理し、次職の開始時期とぶつからないように調整します。
6月下旬〜9月は、退職しやすい候補月ではあります。ただし、すべての人に同じ月が合うわけではありません。早く次の環境へ移るのか、現職の区切りを整えてから移るのかで、選ぶ退職月は変わります。

三宅 啓之
公認会計士、税理士
7月から8月の転職がキリがよく、監査法人からの退職も円満に進められると思います。
転職先によってベストな時期はどう変わる?
転職先ごとに見るべきなのは、面接が進む時期だけではありません。監査法人から移ったあと、入社直後にどの業務へ入るのかまで考えると、動く時期の見え方が変わります。
事業会社の経理・財務:決算期を読んで動く
事業会社の経理・財務へ移る場合、監査法人側の繁忙期が終わるタイミングだけで判断すると、入社直後に転職先の四半期決算や開示対応へ入ることがあります。
監査法人では、会社が作った資料を確認する立場でした。事業会社では、元データの収集、関係部署への確認、会計処理の検討、開示資料の作成、監査法人からの質問対応まで、自分たちで前に進める側に回ります。同じ決算でも、求められる動き方はかなり変わります。
3月決算企業の場合、7月入社なら第1四半期決算に近く、9月入社なら第2四半期決算の準備に入りやすくなります。決算や開示の経験を早く積める一方で、入社直後から業務理解と実務対応が同時に走ります。
面接では、入社後すぐに決算・開示へ入るのか、まず月次決算や監査対応から任されるのかを確認しましょう。監査法人出身者は会計論点の理解を評価されやすい一方、社内調整や資料を作る側の経験は別物として見られます。
FAS・コンサル:求人が出たときのスピード勝負になりやすい
FASやコンサルは、採用時期そのものより「なぜいま採用しているのか」を見るほうが重要です。欠員補充なのか、案件増加なのか、新しいチームの立ち上げなのかによって、企業側が求める入社時期は変わります。
プロジェクト都合で採用している場合、入社が数か月遅れると、想定していた案件に入れないことがあります。求人が残っていても、採用の温度感が変わったり、配属される案件が変わったりする点は見落とせません。
監査法人出身者の場合、財務DD、バリュエーション、PMI、会計アドバイザリーなど、どの業務へ入るかで準備も変わります。監査経験をどう活かすかより先に、入社後の最初の案件が何かを確認したほうが、転職時期を判断しやすくなります。
初回面談では、選考回数やケース面接の有無だけでなく、「何月から稼働する案件を想定しているのか」「入社時期が遅れた場合に配属は変わるのか」まで聞きましょう。FAS・コンサルでは、求人を見つけた時期より、稼働開始の時期に合わせて動くことが大切です。
監査法人間の転職:新しいアサインに乗れる時期を狙う
監査法人間で転職する場合は、退職しやすい月よりも、移籍先で希望するアサインに入れる月を確認します。新年度のチーム編成が固まったあとに入社すると、希望する業種や案件に入る余地が限られることがあります。
たとえば、IPO、金融、IFRS、グローバル案件、地方事務所などを希望している場合、入社月によって配属の可能性が変わります。希望する領域のチームに空きがある時期と、自分が現職を離れられる時期をすり合わせる必要があります。
同業転職では、入社後すぐに主査やインチャージ補佐として入るのか、まず既存チームのサポートに入るのかでも経験の積み方が変わります。職位名だけでなく、初年度にどの役割を任されるのかまで確認します。
6月下旬〜9月は現職を離れやすい候補になりますが、移籍先のアサイン枠が埋まっていれば、希望する経験には届きにくくなります。監査法人間の転職では、「辞めやすい月」と「希望アサインに乗れる月」を分けて考える必要があります。
会計事務所・税理士法人:税務の繁忙期を外せる人ほど動きやすい
会計事務所や税理士法人へ移る場合は、税務の繁忙期を避けるだけでは不十分です。入社後に、どの顧問先を担当し、どの税目や専門領域に入るのかまで見ておきます。
監査法人出身者は、会計監査や内部統制の経験を持っています。一方で、税務顧問では、月次訪問、試算表の説明、節税提案、申告前の着地確認、資料回収の進め方など、顧問先との関わり方が変わります。会計知識があっても、税務顧問の運び方は別の経験として積むことになります。
確定申告、3月決算法人の申告、年末調整が重なる時期に入社すると、既存メンバーは実務対応に追われます。業務説明を受ける余裕が少ないまま、申告や資料回収に入る可能性があります。
面接では、入社直後に法人税務へ入るのか、相続や資産税に関われるのか、事業承継や医業などの専門領域に触れられるのかに加え、既存メンバーに余裕がある時期に入れるかどうかも確認しておきましょう。監査法人から税務領域へ移るなら、税務の繁忙期を外すだけでなく、顧問先対応の流れを学べる時期を選ぶことが大切です。
忙しい監査法人勤務でも、転職活動を止めないためにできること
監査法人で働きながら転職活動を進める場合、忙しさそのものよりも「返信できない」「面接候補日を出せない」「選考状況を管理できない」ことで活動が止まりがちです。繁忙期に入る前から、選考に使える時間と連絡の流れを決めておくと、現職に引きずられすぎずに動けます。
面接日は「空いたら入れる」ではなく先にまとめて確保する
面接日は、予定が空いたところへ都度入れるのではなく、往査・レビュー・クライアント報告日を避けて、候補日をいくつか用意しておくと調整しやすくなります。企業によっては業務時間後の面接に対応してくれる場合もあるため、平日夜に対応できる日と、半休・有給を使える日を分けて整理しておくとよいでしょう。
半休や有給を使う場合は、複数社の面接を同じ日にまとめる方法もあります。1社ごとに別日で調整すると、現職側の予定変更に巻き込まれやすくなり、面接のたびに業務の調整が必要になります。
オンライン面接でも、時間だけを押さえれば足りるわけではありません。会議室、通信環境、事前資料の確認時間、面接後のメモ作成まで含めて時間を確保しておきます。直前まで監査調書を見ていて、そのまま面接に入る流れでは、志望理由や転職理由の整理が甘くなりがちです。
監査法人勤務では、急な資料依頼やレビュー対応で予定が動くことがあります。だからこそ、面接可能日を散らすより、選考対応に使う日をまとめて確保するほうが、活動を止めずに進められます。
日程調整や企業連絡を一人で抱え込まない
監査法人勤務では、企業との連絡が後回しになりがちです。往査、レビュー、クライアント対応、突発的な資料依頼が重なると、面接候補日の返信や選考状況の確認が夜遅くまで残ります。
返信が遅れると、志望度が低いと受け取られたり、面接枠が埋まったりすることがあります。特に複数社の選考が同時に進むと、どの企業に何を返したのか、どの入社時期を伝えたのかも混ざりやすくなります。
転職エージェントを使う場合は、面接候補日の提示、企業への連絡、選考状況の整理、入社可能時期の伝達を一部任せられます。非公開求人の紹介や年収交渉よりも、まずは連絡と日程調整の負担を減らす手段として活用するほうが、忙しい時期には効果的です。
相談時には、年次、担当業務、繁忙期、希望職種、入社希望月、面接に使える曜日や時間帯を伝えておきましょう。最初に条件を共有しておくと、企業側との調整が現実的な範囲に収まり、選考を止めずに進めやすくなります。
体調不良やハラスメントがあるなら自分の都合を優先する
転職時期を考えるうえで、繁忙期や退職月の区切りは重要です。ただし、体調不良やハラスメントがある場合まで、一般的な転職スケジュールに合わせる必要はありません。
眠れない状態が続く、休日も回復しない、出社前に強い不調が出るといった場合は、転職活動の効率よりも健康を優先してください。産業医、主治医、社内外の相談窓口、労働局、こころの耳など、状況に応じた相談先を頼る選択肢もあります。
この場合、いきなり退職だけで判断しなくても構いません。休職、配置転換、労務相談、転職活動を分けて考えることで、いま自分に必要なことが整理されます。
監査法人の転職時期でよくある迷い
年次や月別の目安が分かっても、実際には個別事情で迷いが残ります。繁忙期後の開始、退職月、登録前後、賞与の4点は、転職時期を決める前に整理しておきたい論点です。
繁忙期が終わってから動くのでは遅い?
繁忙期後から動いても、転職できないわけではありません。ただし、準備をすべて後回しにしている場合は、応募先を比較する時間が短くなります。
出遅れた場合は、まず応募する職種を広げすぎないことが重要です。事業会社、FAS、監査法人間の転職を同時に追うと、求人比較も面接準備も散らかります。最初は優先順位の高い職種に絞り、短期間で応募できる状態を作ります。
また、繁忙期後は疲労が残っている時期でもあります。無理に応募数を増やすより、希望条件に合う求人を絞り、面接日程をまとめて確保するほうが現実的です。
6月退職と9月退職、どちらを選べばよい?
6月退職は、内定先が早期入社を求めている場合や、次の環境へ早く移りたい場合に合いやすい選択です。選考が早く進み、現職の繁忙期後にすぐ移れる状態なら、転職活動の勢いを落とさずに次職へ進めます。
9月退職は、退職までに余白を持ちたい場合に選びやすい時期です。有給消化、引き継ぎ、引っ越し、家族予定などを整理してから移れるため、現職と次職の切り替えに時間を取りたい人に向いています。
判断に迷う場合は、まず内定先がいつまで入社を待てるかを確認します。そのうえで、現職のアサインから外れる時期、消化したい有給、賞与の扱いを重ねて見ます。早く移る利益が大きいなら6月寄り、整えてから移る利益が大きいなら9月寄りで考えると整理しやすくなります。
公認会計士登録前に転職すると不利になる?
登録前の転職が不利になるかは、応募先と職種によって変わります。登録済みを前提にした求人もあれば、公認会計士試験合格者や実務補習中の方を対象にする求人もあるためです。
まず分けたいのは、「登録済みであること」が条件なのか、「監査法人での経験」が評価対象なのかです。登録前でも、監査手続、クライアント対応、レビュー経験、内部統制の理解が評価される求人はあります。
公認会計士登録には、3年以上の実務経験などの要件があります。実務経験は試験合格の前後を問わないとされているため、転職前に自分の実務経験、実務補習、修了考査、登録申請の進捗を整理しておくと、応募先にも状況を伝えやすくなります。
登録前に動く場合は、転職先で残りの実務経験を満たせるかも見ておきましょう。
賞与をもらってから辞めるのはあり?
賞与を受け取ってから退職する選択はあります。ただし、賞与の支給日に在籍していることを条件にする規定がある会社もあるため、就業規則や支給条件の確認が先です。支給日在籍要件は、裁判例でも合理的な定めとして扱われるケースが多いとされています。
賞与を優先した結果、入社時期が後ろ倒しになる場合は注意が必要です。内定先が早期入社を希望しているときは、賞与を待つことで採用側の希望とずれるおそれもあります。
退職時期は、入社日、現職のアサイン、有給残日数、生活資金と合わせて見定めると、手元に残る金額と次のキャリアの機会を冷静に見やすくなります。
まとめ
監査法人からの転職時期は、「何年目で動くか」と「何月に退職するか」を分けて考えると整理しやすくなります。3〜5年目は監査経験を次の職場に接続しやすく、6月下旬〜9月は3月決算会社の監査スケジュール上、退職月の候補になりやすい時期です。
ただし、最適な時期は担当案件、登録状況、転職先の受け入れ時期、賞与、有給残日数によって変わります。目安に合わせるだけでなく、次の職場でどの経験を積みたいかまで見て、転職時期を決めることが大切です。
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三宅 啓之
公認会計士、税理士
修了考査が終わり、公認会計士登録を機に、監査→コンサル、事業会社、税務事務所、大手監査法人→中小監査法人を考えることがあります。その場合、監査実務経験は、基礎的なもので、次の専門性を磨くためのベースとなる位置づけです。