公認会計士を辞めたい理由は?激務すぎる?よくある転職先は?
公認会計士は高い専門性と社会的信頼を持つ職業ですが、「残業が多い」「激務すぎる」「もう辞めたい」という声をよく耳にします。
実際に、監査法人では3月決算の企業が多いことから4〜5月の繁忙期に業務が集中し、深夜まで働くといった具合に、ワークライフバランスを重視する方にとっての悩みは尽きません。とはいえ、近年は働き方改革によって残業削減の取り組みが進んでいますし、事業会社や税理士法人など、比較的残業の少ない転職先も増えています。
今回は、公認会計士の残業の実態や理由、残業を減らすための方法、そして残業の少ない転職先について詳しく解説します。長時間労働に疲れた公認会計士の方や、これから公認会計士を目指す方にとって、キャリア選択の参考になれば幸いです。
このようなお悩みはありませんか?
- 資格取得が遅かったため40代で監査法人に勤めているが、激務のため転職したいと考えている
- 監査法人でのキャリアアップに限界を感じているため、コンサルや投資銀行へ転職して年収を上げたい
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マイナビ会計士編集部
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目次
公認会計士の労働時間における残業はどれくらい?
監査法人での残業は時期によりますが、公認会計士の残業時間は平均で月約35時間と言われています。近年は働き方改革の影響で、監査法人も残業削減に積極的に取り組んでいます。そのため、繁忙期の残業時間も一昔前に比べれば緩和されてきているという話もありますが、人不足の問題は拭えません。
では、「繁忙期」と「閑散期」ではどうなるのでしょうか。一般的な公認会計士のキャリアパスとなる監査法人を例に挙げつつ見ていきます。
繁忙期
監査法人に勤務する公認会計士の場合、3月決算企業の監査が集中する4〜5月の繁忙期には、月80〜100時間の残業も珍しくありません。これが、「残業が多い」というイメージが独り歩きしている主な要因です。なお、US-GAAPの監査クライアントであれば12月決算になるので、1~2月は同様に忙しくなるはずです。
クライアント企業の決算書類を短期間で精査し、監査報告書を作成するため、深夜までの残業や徹夜、休日出勤が日常的に発生します。そのほか、繁忙期のピークとなるゴールデンウィークでは、以下の状況が恒常的に生じます。
- 上場企業の監査における厳格な期限に間に合わせるために労働時間が伸びる
- 複数のクライアントの締切りが重なって残業が増加する
- 金融機関の監査でクライアントの監査先にある監査室に1日中こもる
職位や担当するクライアント数によっても異なりますが、一般的な監査法人勤務の会計士の残業事情は上記のようなものと推察されます。そのため、家庭やプライベートとの両立が難しいと考える人は、これが長く続くと疲弊して辞めることも考えられるのです。
閑散期
一方で、監査法人勤務の公認会計士の閑散期における残業時間は、月20〜40時間程度と比較的少なくなります。
7〜9月は、3月決算企業の監査が一段落し、定時退社できる日も増えてワークライフバランスを取りやすくなります。8月になれば監査法人で夏季休暇の取得が推奨され、1〜2週間のまとまった休暇を取る公認会計士も少なくありません。うまく利用して海外旅行や資格取得のための勉強など、プライベートの充実を図る方も多いです。
閑散期と繁忙期のメリハリがはっきりしていることは、公認会計士という職業の特徴の1つです。このメリハリのある働き方を好む公認会計士も多く、繁忙期の忙しさを閑散期の余裕でバランスを取っているという見方もできます。
残業代は月収・年収の大きな部分を占める
「閑散期があっても繁忙期の残業が酷く、自分には合わない」という印象を持った方も多いのではないでしょうか。しかし、公認会計士の残業は、決して悪いことばかりではありません。繁忙期には残業代だけで月給が10万円ほど上がるケースも珍しくなく、若手の公認会計士にとっては収入アップに直結するタイミングだからです。
通常、法定時間外労働(1日8時間または週40時間を超える労働)に対しては、25%以上の割増賃金が支払われます。さらに、月60時間を超える残業に対しては、50%以上の割増賃金を支払うことになっています。この制度は2023年4月から中小企業にも適用するようになりました。
加えて、深夜残業(22時〜5時)の場合は、通常の残業代に加えて25%の割増を上乗せします。つまり、深夜の時間外労働では、合計で基本給の75%(時間外25%+深夜25%+月60時間超25%)の割増賃金を受け取れることになります。なお、管理職(マネージャー以上)になると残業代を支給しなくなるケースがあることには留意してください。
公認会計士の1年間のスケジュール
では、実際に公認会計士の残業が時期ごとにどう変化していくのか、1年間のスケジュールで確認しましょう。一般的な3月決算企業を担当する場合、年間の業務サイクルは以下のようになります。
- 7〜9月:四半期レビューと夏季休暇
- 10〜12月:出張シーズンと年末
- 1〜3月:内部統制監査と期末準備
- 4〜6月:繁忙期とゴールデンウィーク
7〜9月:四半期レビューと夏季休暇
公認会計士にとって7〜9月は、第1四半期レビューが中心となる落ち着いた時期です。「充電期間」と位置づけられ、残業がない・または少ないことでプライベートの予定も立てやすい時期といえます。
7月は、3月決算企業の第1四半期(4〜6月)の財務情報をレビューする業務が発生しますが、年度監査と比べると業務量は少なく残業も限定的です。通常、四半期レビューは2〜3週間程度で完了します。
8月は年間を通してもっとも閑散期となる月で、夏季休暇の取得が推奨され、1〜2週間のまとまった休暇を取得できることが多いです。9月になると、内部統制監査の準備がはじまりますが、まだ余裕があり、定時退社できる日も多いです。
10〜12月:出張シーズンと年末
10〜12月は、年度監査に向けた準備期間であり、地方クライアントへの出張が増える時期です。出張手当によって収入面ではプラスになりますが、一部では残業が発生しはじめる時期でもあります。
10月は、3月決算企業の第2四半期(7〜9月)の財務情報をレビューする業務が発生し、半期報告書の作成支援なども行います。11〜12月は内部統制の評価テストや期中監査手続きを行うために、クライアント企業の本社や工場、支店などを訪問します。
12月29日〜1月3日ごろまでは休業期間となり、まとまった休暇を取ることができます。ただし、12月決算企業を担当している場合は、年末年始も忙しくなるのはいうまでもありません。
1〜3月:内部統制監査と期末準備
公認会計士にとって1〜3月は、年度末に向けて徐々に忙しくなる時期です。3月末に近づくにつれて業務量が増加して残業も増え、本格的な繁忙期である4月の激務に備える準備期間となります。
1月は、3月決算企業の第3四半期(10〜12月)の財務情報をレビューする業務が発生します。その後、2〜3月は内部統制監査と期末監査の準備が本格化し、評価結果をまとめて、不備があれば改善状況の確認も必要です。
年度末が近づくにつれて、クライアント企業も決算対策をはじめる時期であり、相談事項も増える傾向にあるでしょう。決算日(3月31日)に合わせて、実地棚卸の立会や現金実査などがあれば月末は深夜まで残業することもあります。
4〜6月:繁忙期とゴールデンウィーク
4〜6月は、公認会計士にとって年間でもっとも忙しい時期です。3月決算企業の財務諸表を精査し、監査意見を形成するための証拠を集める作業が集中することで残業も徐々に増えていきます。
クライアント企業の決算発表までの期限が厳しく、短期間で膨大な量の監査手続きを完了するケースでは、月80〜100時間の残業も珍しくありません。たとえゴールデンウィークであっても、監査報告書の提出期限に間に合わせるために休日出勤がほとんどです。
5月も引き続き忙しい時期ですが、株主総会に向けた有価証券報告書の作成支援や、監査報告書の最終化などの業務が中心となります。6月になると有価証券報告書の最終チェックや、表示の確認などが主な業務となり、ようやく繁忙期から閑散期に入りはじめてサイクルが回っていくのです。
公認会計士の残業が多い5つの理由
公認会計士の残業が多い理由には、主に以下の5つが挙げられます。単体だけではなく、複合的に作用することで、繁忙期における長時間労働を生み出します。
- 決算期に業務が集中して負担が増えるから
- 監査業務は膨大なデータ処理と精度が求められるから
- 人材不足で1人当たりの負担が増えるから
- クライアントの要望への対応が必要だから
- 複数の監査先を掛け持ちして業務が重複するから
決算期に業務が集中して負担が増えるから
公認会計士の残業が多い理由は、上場国内会社の約6〜7割が3月決算を採用していることで、4〜5月に監査業務が集中するからです。上場企業の場合、決算発表の期限が法律で定められており、その期限内に監査を完了しなければなりません。
短期間で膨大な量の監査を完了する必要がありますし(後述)、A社の監査報告書の提出期限が5月10日、B社が5月15日といった具合に締切りが近接していると、連日の深夜残業や休日出勤が避けられなくなります。業界全体で決算期の分散化が進まない限り、この問題の根本的な解決は難しいと言えるでしょう。
参照:監査業界の概観|金融庁
監査業務は膨大なデータ処理と精度が求められるから
公認会計士の監査業務は、膨大なデータを精査し、高い精度で判断を下すその性質から必然的に時間がかかります。
- 企業の財務諸表を細部まで精査する
- 取引の裏付けとなる証憑を確認する
- 会計処理の妥当性を検証する
- 不正や誤りがないかを慎重に確認する
- 監査調書を作成し、判断の根拠を文書化する など
1つの誤りや見落としが市場に影響を与えるほか、監査の過程で発見した問題点の修正・クライアントとのスケジュール調整にも相当の時間がかかります。AIやデータ分析ツールの活用により効率化が進んでいるとは、人間の判断が必要な部分は依然として多く、完全な自動化は難しい状況です。
人材不足で1人当たりの負担が増えるから
公認会計士業界の慢性的な人材不足も、残業を増やしてしまう要因です。公認会計士の数は2013年3月末の約25,000人から2023年3月末には約34,000人へと増えました(約38%増)。しかし、監査法人で働く会計士は同じ期間で約13,000人から約14,000人へとわずか9%しか増えていません。
このような人材不足の状況下では、一人当たりの業務負担が増加し、必然的に残業時間も増えることになります。繁忙期の激務や厳しい労働環境に耐えられず、退職する公認会計士も少なくはないでしょう。監査法人では採用強化や業務効率化に取り組んでいますが、人材不足の解消には時間がかかる見込みです。
クライアントの要望への対応が必要だから
公認会計士の残業が多い理由の1つに、クライアント企業からの要望や問い合わせへの対応もあります。クライアント側も決算発表や有価証券報告書の提出などの厳しい期限に追われ、夜間や休日でも連絡が入ることも少なくありません。
また、資料の提出遅延や修正依頼を含めて要望に応える必要があり、結果として残業が増えることになります。これに加えて、クライアント企業の本社や工場、支店などへの出張も多く、移動時間も含めると長時間の拘束となります。
複数の監査先を掛け持ちして業務が重複するから
公認会計士、特に監査法人に勤務する会計士は、通常3〜5社程度のクライアントを担当します。各クライアントの監査スケジュールが重なるほか、繁忙期には複数の現場の掛け持ちもあります。
A社の監査が終わった後すぐにB社の監査に取りかかるといったスケジュールも珍しくありません。これに乗じて、監査法人内でも人材の取り合いを引き起こすこともあります。専門性の高い分野(IT監査や税務など)の専門家は、引く手あまたです。
公認会計士が残業を減らすためにできること
ここまで読めば、「公認会計士の残業は多く、働きにくい」と感じた方は多いでしょう。もちろん、環境だけが主因であれば働き手が何をしても変わるはずはなく、転職という選択肢が過ぎるはずです。しかし、公認会計士が残業を減らすためには、自分自身でできる以下の取り組みもあります。
- 効率化で作業時間を短縮する
- チームでの情報共有・役割分担を行う
- リモートワークを活用して通勤時間を削減する
- 自己管理能力を高めて業務効率を上げる
- 定時退社できる・残業の少ない所へ転職する
効率化で作業時間を短縮する
公認会計士が残業を減らすために考えたい方法の1つが、監査ツールやソフトウェアを活用した業務の効率化です。一見すると難しく感じるかもしれませんが、手軽に実施できる手法もあります。
- エクセルのマクロやショートカットキーを活用して、データ入力や分析の時間を短縮する
- 監査ソフトウェアの機能を最大限に活用し、手作業を減らす
- データ分析ツールを使って、大量のデータから異常値を効率よく抽出する
- テンプレートや過去の監査調書を活用して、文書作成の時間を削減する
- クラウドストレージを活用して、チーム内での資料共有をスムーズに行う
「なぜこの作業をしているのか」「本当に必要な作業なのか」を常に問いかけ、不要な作業や重複している作業を排除するのは効率化の基本です。重要度と緊急度にもとづいてタスクを整理するといった取り組みも、個人レベルでも実践可能です。
チームでの情報共有・役割分担を行う
チームで行う監査業務だからこそ、チームメンバーとのコミュニケーションと役割分担も残業削減に有効です。個人プレーではなくチームプレーを意識し、以下のように全体の効率化も図りましょう。
- 定期的なチームミーティング・チャットで進捗状況や課題を共有する
- 各メンバーの強みや専門性を活かした役割分担を行う
- 担当範囲を明確にして作業の重複を避ける
- 困ったことがあればすぐに相談できる雰囲気を作る
「こうすると効率よく作業できた」「この方法でエラーを防げた」といった情報は積極的に共有します。問題が大きくなる前に早めにインチャージへ相談できれば、あとから大量の修正作業が発生するリスクも減らせます。
リモートワークを活用して通勤時間を削減する
近年、監査法人でリモートワークを導入し、公認会計士の働き方にも変化が生じています。PwC Japanは、オフィスワークとリモートワークを組み合わせている代表例です。リモートワークを上手に活用できれば、通勤時間を減らした分だけ業務効率の向上が期待できます。
なかでも、監査調書の作成や分析作業など、個人で集中して行う業務はリモートワークとの相性が良いです。ただし、セキュリティ対策を徹底し、機密情報の取り扱いに注意してください。また、チームでの情報共有・役割分担が難しくなることを想定し、こまめな連絡も必要です。
自己管理能力を高めて業務効率を上げる
公認会計士自身が、自己管理能力を高めて業務効率を向上するのも残業を減らす方法として挙げられます。自分自身の働き方を見直し、より業務効率を高めるための工夫を取り入れましょう。
- 1日のスケジュールを立て、タスクごとに時間を見積もる
- 「ポモドーロ・テクニック」など、集中力を維持するための手法を取り入れる
- 集中力が高い時間帯(朝型か夜型か)に作業を行う
- 適切な休憩を取り入れて、疲労を溜めない
- 「2分ルール」(2分以内でできることはすぐに行う)などの時間管理術を活用する
自らの業務の進め方を定期的に振り返り、改善点を見つけることは先に触れた業務の効率化にもつながります。短期的には時間がかかるかもしれませんが、日々の小さな改善の積み重ねが、最終的には残業時間の削減という結果を生むのです。
定時退社できる・残業の少ない所へ転職する
ここまでお伝えした方法をとっても、焼け石に水という状況であれば、残業の少ない職場への転職も選択肢の1つです。公認会計士の資格を持っていれば、監査法人以外にもさまざまな転職先があります(後述)。
キャリア志向の会計士は早々に監査法人を辞め、財務コンサルティングファームや戦略コンサルティングファーム、投資銀行などを狙って外に出ていこうとする傾向があります。監査法人に入って資格登録要件を満たせれば、早い段階から辞めることが選択肢として挙がってくるのです。
「もう限界だけど、公認会計士の資格を無駄にしたくない」「転職によって今までの経験やキャリアが無駄になってしまうのではないか」と考えたことはないでしょうか。少しでも興味があれば、ぜひマイナビ会計士のキャリアアドバイザーへご相談ください。
公認会計士が選べる残業が少ない転職先
公認会計士が残業を減らしたいと考えた場合、以下のような転職先が選択肢として考えられます。
- 働き方改革に取り組む監査法人
- 事業会社の経理・財務部門
- 税理士法人・会計事務所
- 非常勤・フリーランス
- 上場企業の内部監査部門
働き方改革に取り組む監査法人
近年、監査法人が働き方改革に積極的に取り組んでおり、残業時間の削減や柔軟な働き方の導入が進んでいます。中小監査法人では、大手と比較して残業も少ない傾向にあります。リモートワークの導入や、フレックスタイム制の採用など、柔軟な働き方を推進している監査法人も増えてきました。
ただ、監査法人によって働き方や文化は異なるため、事前に情報を収集しましょう。残業をできるだけ減らすなら、企業文化や働き方、クライアントの特性などの内部情報を収集して実際の労働環境を確認することをおすすめします。
事業会社の経理・財務部門
公認会計士が残業を減らしたい場合、事業会社の経理・財務部門への転職も有力な選択肢です。非上場企業や、働き方改革に積極的な上場企業では、監査法人と比較して残業を減らせる可能性があります。
例えば、非上場企業では四半期決算やJ-SOX(内部統制報告制度)がなく業務負担は軽いですし、2024年から第1・第3四半期の開示も任意化しました。学校法人や公益法人の経理部門では、ほぼ残業ゼロというケースも見つかるでしょう。
税理士法人・会計事務所
税理士法人や会計事務所は、監査法人と比較して、業務の繁閑の差が小さく、比較的安定した働き方が可能です。税務申告や税務相談が中心で、クライアントとの長期的な関係構築を重視するため、急な対応が少ない傾向にあるからです。中小企業の経営支援といった幅広い業務に携わることもできます。
ただし、やはり確定申告期(1〜3月)には一定の繁忙期があることから、残業がゼロにならない可能性もあります。とはいえ、監査法人での経験を活かしつつワークライフバランスを重視したい方には特におすすめです。詳しくは、下記ページもご覧ください。
非常勤・フリーランス
公認会計士として残業をなくしたい場合、非常勤やフリーランスとして働く選択肢もあります。主に自らの希望する時間や日数で働くことができ、時給も4,000~10,000円程度と収入面でも魅力的です。より稼ぎたいということであれば、複数の仕事を組み合わせるといった働き方も可能です。
非常勤・フリーランスの働き方は、ある程度の経験とスキル、そして人脈を持っている公認会計士に適しています。家計の主な収入源ではなく、副収入として位置づける場合や、ライフステージの変化に合わせた一時的な働き方として選ぶのも良いでしょう。
上場企業の内部監査部門
上場企業の内部監査部門は、公認会計士の専門性を活かしながら、残業の少ない環境で働ける転職先の1つです。内部監査は企業のガバナンス強化に不可欠な機能であり、公認会計士の知識と経験が高く評価されます。
監査法人と比較して残業時間が少なくワークライフバランスを取りやすいですし、有給休暇や産休育休などの制度が整っている環境も少なくありません。企業内での異動や昇進の機会があることで安定した雇用環境で長期的なキャリア形成が可能です。
そのほか、選べるキャリアの選択肢については、下記ページもぜひご覧ください。
残業の少ない職場への転職を成功させるポイント
公認会計士が残業の少ない職場への転職を成功させるためには、以下のようなポイントを押さえることが重要です。
- 転職前に自らの希望を明確にする
- 面接で働き方の希望を上手に伝える
- 転職先の企業文化や労働環境を事前にリサーチする
- 会計士専門の転職エージェントを活用する
転職前に自分の希望を明確にする
残業の少ない職場への転職を成功させるためには、まず自分自身の希望や優先順位を明確にすることが重要です。「残業を減らしたい」という漠然とした希望だけでなく、より具体的な条件を整理しましょう。
- 残業を減らしたい理由は何か(家族との時間を増やしたい、健康上の理由、趣味や副業の時間を確保したいなど)
- どの程度の残業なら許容できるか(月20時間以内、週1回程度なら可能など)
- 繁忙期の残業は許容できるか、それとも年間を通じて残業なしを希望するか
- 残業が減ることで年収が下がる可能性があるが、どの程度なら許容できるか
- 残業以外に重視する条件は何か(通勤時間、職場の雰囲気、キャリアアップの可能性など)
例えば、「小さな子どもがいるため、18時には帰宅したい。繁忙期の残業は月20時間程度なら許容できるが、それ以外の時期は基本的に定時退社を希望する。年収は現在より10%程度の減少なら許容できる」といった具体的な条件を整理しておくと、転職活動がスムーズに進みます。
面接で働き方の希望を上手に伝える
転職では、「残業したくない」「現職では残業が多くて辛い」と直接的に伝えると、意欲や熱意が不足しているという印象を与えかねません。「ワークライフバランスを重視しながら長期的にキャリアを築きたい」といった前向きな表現で伝えましょう。入社前に意思を明確に伝えておくことで、双方でのギャップを防げます。
また、Webサイトや転職エージェントからの知識だけに限らず、自らの状況に合わせた具体的な疑問を解消するには、面接で直接質問するほかありません。業務内容や、社内の雰囲気、働き方改革についてなど、長期的に活躍するためにも積極的に質問を投げかけることをおすすめします。
転職先の企業文化や労働環境を事前にリサーチする
残業の少ない職場を見つけたい公認会計士の方は、事前に転職先の企業文化や労働環境のリサーチにも力を入れてください。実際の働き方や残業の実態を把握できれば、入社後のミスマッチを防ぐことができます。
ただ、企業の公式サイトやIR情報で、働き方改革への取り組みや労働環境に関する情報を確認する方法だけでは限界があります。口コミや実際に勤めていた方から情報を得るのも難しいかもしれません。そうしたときこそ、転職エージェントを通じて、非公開情報や内部事情を可能な限り聞き出すことが大切です。
会計士専門の転職エージェントを活用する
繰り返しとはなりますが、残業の少ない職場への転職で失敗したくない方は、公認会計士専門の転職エージェントの活用をおすすめします。業界に精通しているからこそ表面的な情報だけでなく、リアルな情報(残業の実態、職場の雰囲気など)についても詳しいためです。
残業の少ない求人は人気で、すぐ埋まりやすい性質があります。気軽な相談からでも非公開求人にアクセスでき流状況を作り、希望する求人を見つけられる可能性を高めてください。条件交渉の際にも、希望(定時退社できる環境など)を代弁するといった力強い味方になるはずです。
公認会計士の残業に関するよくある質問(FAQ)
最後に、公認会計士の残業に関して、よくある質問へ回答します。転職を検討する際の参考にしてください。
公認会計士の仕事は激務すぎる?
公認会計士の仕事、特に監査法人での業務は繁忙期には確かに激務になります。3月決算企業が多い日本では、4〜5月の繁忙期に月80〜100時間の残業が発生することも珍しくありません。
ただし、すべての公認会計士が常に激務というわけではありません。ワークライフバランスを重視したい場合は、残業の少ない職場を選ぶことで、キャリアを続けながらもプライベートの時間を確保することは十分に可能です。
公認会計士の職場にホワイト企業はある?
公認会計士の職場であっても、ホワイト企業と呼べる職場はあります。近年は働き方改革の影響で、監査法人を筆頭に労働環境の改善が進んでいるためです。
ただし、「ホワイト」の定義は人によって異なります。残業の少なさだけでなく、年収や仕事内容、キャリアパス、職場の雰囲気なども含めて総合的に判断することが大切です。詳しくは、下記ページもご覧ください。
公認会計士が暇な時期はいつですか?
公認会計士、監査法人に勤務する会計士にとって、もっとも暇になるのは、決算企業の監査が一段落して業務量も減少する7〜9月(特に8月)の閑散期です。閑散期には、定時退社できる日が増え、プライベートの時間を確保しやすくなります。
ただし、担当するクライアントの決算期や業務内容によって、閑散期の時期は異なります。例えば、12月決算の企業を担当している場合は、1〜2月が繁忙期となり、夏が閑散期になるといった具合です。
公認会計士の離職率はどのくらいですか?
離職率について厳密に数値として述べることは難しいですが、公認会計士試験合格後に入所した新人会計士は、約3年を目安に半数弱ほどが新しい道を模索して退職する傾向にあると考えられます。
若手スタッフやシニアは、早めにリスクを取って年収アップのために転職するケースも少なくありません。ただし、監査法人である程度の待遇と安定度で働きたい人、またはマネージャー以上であればすぐ辞めずに一定の年数は残る人が多いと思われます。
公認会計士はやめとけ・後悔するって本当?
「公認会計士はやめとけ」「後悔する」という意見は、一面的な見方に過ぎず、必ずしもそうなるとは限りません。専門性を活かして高収入を得たい、さまざまな企業の経営に触れたいという方には向いている職業です。
近年は働き方改革の影響で、監査法人を筆頭に労働環境の改善が進んでいます。残業の少ない職場を選んだり、フリーランスとして働いたりするなどの選択肢も広がっています。
公認会計士としてしんどい・辛いことは何ですか?
公認会計士として働くうえで、しんどい・辛いと感じやすいのは以下のような環境・状況のときです。
- 繁忙期の長時間労働や深夜残業が増える環境
- ゴールデンウィークなどの連休が取りづらい状況
- クライアントからのプレッシャーや厳しい要求
- 細かいチェック作業や膨大な文書化作業
- 短期間で大量の業務をこなす業務量
ただし、これらは成長過程の一部でもあります。経験を積むにつれて業務の効率化や時間管理のスキルが向上し、徐々に負担は軽減します。監査法人以外の職場を選ぶことで、この負担を軽減するといったことも可能です。
まとめ
公認会計士の残業時間は月に35時間、3月決算企業の監査が集中する4〜5月の繁忙期では80〜100時間が1つの目安です。決算期の業務集中、膨大なデータ処理と高い精度の要求、人材不足、クライアント対応、複数の監査先の掛け持ちなどが理由として挙げられます。
残業を減らすために努力を続けても改善が難しい場合は、残業の少ない職場への転職も選択肢のうちの1つです。公認会計士という資格は、さまざまな働き方の可能性を秘めています。
自らの価値観やライフスタイルに合った働き方を選ぶことで、専門性を活かしながらも、ワークライフバランスを重視したキャリアを築くことは十分に可能です。残業の少ない職場への転職をお考えの方は、ぜひマイナビ会計士へお気軽にご相談ください。
マイナビ会計士を利用して
転職された方の声
-
進路について適切なアドバイスをしてもらえました!自分の進路について明確な答えが出せていなかったものの、どの業種に進んだら良いかなど適切にアドバイスをしてもらえました。どういったキャリアを積んでいけばより市場価値を高められるのか、候補の会社がどう違うのかを具体的に説明していただけました。(30代/会計士) -
求人の提案力と面接のフィードバックが良かった!タイムリーな求人の紹介とフィードバックの提供が良かったです。面接前の情報提供では、自分のアピールしたい強みが、面接先企業のどこに符号しており、今後の展開をどう捉えているかの思考の整理をする際に役立ち、安心して面接を迎えることが出来ました。(30代/会計士)
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