株式会社KPMG FAS

部門間の連携を発揮しながら、財務デューデリジェンスを中心に、M&Aの幅広いスキルを磨く

トランザクションサービス部門 ディレクター/公認会計士 浅川様 × シニアアソシエイト/公認会計士 小海様

PROFILEプロフィール

トランザクションサービス部門
ディレクター/シニアアソシエイト
浅川様 × 小海様

部門間の連携を発揮しながら、財務デューデリジェンスを中心に、M&Aの幅広いスキルを磨く

KPMG FASのトランザクションサービス部門は、M&Aの財務デューデリジェンスをコアサービスとしながらも、他部門との連携を発揮することで、M&A実施後の支援も含めて一気通貫でアドバイザリー・サービスを提供する体制を整えています。

特に財務デューデリジェンスは監査業務との親和性が高いため、同部門で経験を積みながら、財務デューデリジェンスを中心とした幅広いスキルを磨いている会計士も多いとのこと。そこで、同部門を代表してディレクターの浅川様とシニアアソシエイトの小海様に、業務内容やメンバー構成、KPMG FASだからこそ実現できるキャリア、そして求める人材など、さまざまなお話をお聞かせいただきました。

財務デューデリジェンスを中心に、M&A実行後の支援も担う

まずはトランザクションサービス部門のサービス内容についてお聞かせください。

浅川様KPMG FASは会計系のアドバイザリー・ファームとして、M&Aや事業再生に関するディールアドバイザリーを中心に、経営戦略の策定及び実行を支援するステラテジー、企業再生・事業再生に関わるすべてのステージを一気通貫でサポートするリストラクチャリング、企業の不正・不祥事に関する調査や不正防止に向けた各種サービスなどを担うフォレンジックなど、複数のサービスラインを有しています。

その中でもトランザクションサービス部門では、M&Aの財務デューデリジェンスをコアサービスとしており、バイサイド、セルサイド双方のニーズにお応えしています。クロスボーダー案件も多く、全体の3~4割を占めています。また、SPA(株式譲渡契約書)締結時のアドバイスやPMI(統合方針の策定や経営統合に関わる支援)など、財務デューデリジェンス後の「M&A実行支援」に関与するケースも少なくありません。

お二人はどのような経緯で現職に就かれたのですか。

浅川様私は大学卒業後、大手監査法人に就職。情報通信業や製造業、広告代理店などの監査経験を5年ほど担った後、KPMG FASに転職。以来、トランザクションサービス部門で経験を積んできました。

小海様私も浅川さんと同様に、大学卒業後、大手監査法人に就職しました。監査法人時代は、製造業をメインに小売業や独立行政法人の監査を担当する一方、IPO支援にも携わった経験があります。やりがいを持って働いていたのですが、よりクライアントに寄り添った業務に付きたいと思い、会計の専門性を活かせるアドバイザリーの分野に方向転換をしました。転職先としてKPMG FASを選んだのは、希望していた業務に携われることに加えて、働く環境の良さなどがあります。

浅川様小海君は非常に優秀で、転職して間もない頃から財務デューデリジェンスに付随した案件にもアサインされてきましたよね。

小海様ありがとうございます。KPMG FASに転職したのは2017年1月ですから、丸3年経ったことになります。その間、担当した案件は、バイサイドの財務デューデリジェンスを中心に、事業譲渡など企業の一部を切り離して取得する際に実施するカーブアウト財務諸表の作成支援、買収を検討している企業の事業計画(財務モデル)の作成支援などに携わってきました。

浅川様KPMG FASでは、主要業種ごとにインダストリー・グループ体制を構築しておりその中で、私自身は2年前からプライベートエクイティ(以下・PE)に特化したチームのコアメンバーとして活動しています。PEが企業の買収を検討する際のサポートとして、私たちのチームが財務デューデリジェンスを担っていますが、KPMG FASの他部門と連携することで、ディールのソーシングから買収後の投資先企業のバリューアップまで一気通貫して支援する体制を整えています。

メンバー構成に関してはいかがですか。お二人のように、監査経験を積んだ後に転職した方が多いのでしょうか?

浅川様トランザクションサービス部門は、公認会計士の有資格者が最も多く、次いでUSCPA、非会計士の順となっています。バックグラウンドとしては、監査法人出身者が多いですが、会計事務所や事業会社の経理部門、コンサルティングファームで経験を積んできたメンバーも在籍しています。

小海様私がKPMG FASに入社した頃は、メンバーのほとんどが公認会計士で占められていたように思います。ここ1~2年でメンバー構成にも変化が現れました。幅広いバックグラウンドを持つ人材を積極的に採用していますし、国籍も多様ですよね。

浅川様確かに、現在のトランザクションサービス部門は以前にもまして、ダイバーシティに富んでいますね。部内の公用語は日本語ですが、KPMGの海外ファームからの出向者も受け入れているので、さまざまな言語が飛び交っています。

メンバー構成に関してはいかがですか。お二人のように、監査経験を積んだ後に転職した方が多いのでしょうか?

M&Aの中でも、財務デューデリジェンスは監査との親和性が高い領域

監査経験を持つ会計士は、そのスキルをトランザクションサービス部門でどのように活かすことができますか?

浅川様たとえばバイサイドの財務デューデリジェンスでは、まずは買収対象となる企業に対して資料依頼リストを渡し、財務諸表や経営管理資料などを入手します。加えて、監査ほど頻度は多くありませんが、財務デューデリジェンスでも2時間ほどのインタビューを2~3回程度実施。こうして、収集した情報をもとに買収対象となる企業の財務を分析していきます。

小海様入手する資料やインタビューの内容など、財務デューデリジェンスは監査とかぶる部分が非常に多く、だからこそ、ストレスを感じることなく業務に取り掛かることができると思います。監査と財務デューデリジェンスを比較した際に大きく異なるのは、「成果物」の内容です。監査時にまとめるのが定型的な文章である「監査報告書」であるのに対して、財務デューデリジェンスでまとめるのは案件ごとに記載する内容が異なる「デューデリジェンス報告書」になります。

浅川様財務デューデリジェンスの結果をまとめた「デューデリジェンス報告書」は、クライアントがM&Aを実行して良いかどうかの判断材料となるものです。収益性の推移やバランスシートの各項目の分析に加えて、例えば「バランスシートには載っていない債務がある」「高リスクの訴訟を抱えている」など。これらディールキラー(M&Aを中止せざるを得ない要因)となるような情報を、開示された資料をベースにインタビューや取締役議事録などから見極め、デューデリジェンス報告書に盛り込んでいきます。

小海様財務デューデリジェンスは監査と親和性の高いものの、財務デューデリジェンス後のサービスを担うとなると、監査経験とは違ったスキルが求められます。

浅川様前述のように、トランザクションサービス部門では、財務デューデリジェンス後に実施するPMIなども、KPMG FASの他部門との連携により担うケースが多々あります。たとえばPEファンドで実施するバリューアップでは、投資先企業の売上成長やコスト削減に関する提案も行います。監査では馴染みのない業務かもしれませんが、M&Aを実行した監査先を担当した経験がある方なら、財務デューデリジェンス後の支援も比較的スムーズに担えると思います。もちろん、経験の無い方でも、会計士のバックグラウンドがあれば、十分に対応可能です。

監査経験を持つ会計士は、そのスキルをトランザクションサービス部門でどのように活かすことができますか?

トランザクションサービス部門では、小海様のように、配属当初から監査経験を活かしている会計士が多いのでしょうか。

浅川様小海君は、大手監査法人で6年監査経験を積んできただけあって、転職当初から、財務の分析力に関しては大きな信頼を寄せていました。実際、「小海君に任せておけば間違いない」との判断からアサインするディレクターも非常に多いですね。

小海様ありがとうございます。浅川さんは、クライアントから分析結果に関して詳細な質問を受けても、迅速かつ的確に助言をしています。プレゼンテーション能力やクライアントへの対応力が非常に高く、そこに浅川さんならではの「プロフェッショナリズム」を感じますし、毎回、勉強させていただいています。

働きやすさやワークライフバランスに関してはいかがですか。

小海様監査法人に勤務している会計士の皆さんの中には、FASと聞いて「ハードワーク」をイメージされる方もいらっしゃるかもしれません。実は、私自身もKPMG FASに転職する前は同じようにイメージを抱いていました。実際はその逆で、非常に働きやすい環境があると感じています。第一に、裁量労働なので、プライベートも含めたスケジュールの管理がしやすいこと。第二に、KPMG FASにはワークライフバランスを重視する風土が根付いていること。私自身、子の発熱など突発的な状況が起こった際に、家庭を優先させていただいた経験が何度もあります。

浅川様財務デューデリジェンスは早くて1か月、その後のフォローも含めても3か月ほどで終了するので、プロジェクトの合間に計画的に長期休暇を取得するメンバーもいますね。オンとオフのメリハリをつけやすい環境だと思います。

小海様私は第二子誕生後、2か月強の育休を取得しました。スタッフだけでなく、マネージャー以上でも1~2週間の休暇をとって、海外でリフレッシュしている方もいます。

働きやすさやワークライフバランスに関してはいかがですか。

好奇心旺盛に新しい知識を吸収し、自ら考え、行動できる人材を求む

今後の展望についてお聞かせください。

浅川様引き続き、KPMG FASの良さを活かしてクライアントのニーズに応えていきたいと考えています。KPMG FASの良さとは、部門を超えた「チーム力」のこと。KPMG FASならではのチーム力をこれまで以上に強化し、シナジー効果を発揮しながら一気通貫でクライアントをサポートしていくことにあります。

小海様以前、当社の代表取締役がKPMG FASの強みに関して、三ツ星レストランを例に挙げて説明してくれたことがあります。「調理をする『シェフ』と、お客様にサーブする『給仕』。双方が連携することではじめて、三ツ星レストランと呼ぶにふさわしい最高の料理を提供することができる。だから、私たちも三ツ星レストランを目指していこう」というものです。

浅川様規模を追うのではなく、部門を超えたチーム力により一気通貫で質の高いサービスを提供していく。これこそが、私たちKPMG FASの目指す目標です。そのため、採用でも求職者一人ひとりとじっくり向き合っていきますし、入社後も本人が望むキャリアを築けるようにていねいに教育を行っています。

小海様「望むキャリアを積む」という点に関しても、KPMG FASの部門を超えたチームワークを活かしています。特に素晴らしいのが、希望すれば他部門の案件にもアサインしてもらえることだと感じています。

浅川様トランザクションサービス部門に在籍し、財務デューデリジェンスの経験をメインに積みながら、他の部門の案件を担当することで、M&Aのアドバイザリーに関する幅広い知見を得る。これはKPMG FASで経験を積む魅力の一つかもしれません。

最後に、求める人材について教えていただけますか?

浅川様これまで申し上げたとおり、メンバー一人ひとりが最大限の力を発揮し、その力を集結させることでクライアントに質の高いサービスを提供することができます。だからこそ、私たちは優秀な人材を求めています。指示されたとおりに動くことはもちろん大切ですが、自分なりの意見をもって仕事に取り組む姿勢を持った方に、ぜひ転職を検討していただきたいですね。もう一つ、好奇心旺盛な人材も求めています。たとえばKPMG FASではデジタル化を推進していますが、こうした新しい取り組みに対して好奇心旺盛に学んでいく志を持った方にチャレンジしていただきたいですね。

小海様公認会計士やUSCPAの有資格者、事業会社やコンサルティング・ファーム出身者など、多様なバックグラウンドを持つメンバーが集まっているので、互いをリスペクトしながら一つのチームとなって、クライアントに貢献していく姿勢を持った方がいいですね。

浅川様優秀な人材との出会いは、常に刺激に満ちています。ディレクターの私が、KPMG FASに転職して間もない若手アソシエイトから学ぶこともたくさんありますし、私との関わりを通じて若手アソシエイトが何かを学び取ってくれたなら、これほど嬉しいことはありません。志高き皆さんとの出会いを、心からたのしみにしています。

最後に、求める人材について教えていただけますか?

※役職、記事内容などは取材時のものになります。

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