EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社

「国内産業の強靭性向上に貢献すること。これが私の使命であると考えています」

シニアマネージャー 千代島様

PROFILEプロフィール

シニアマネージャー千代島様

「国内産業の強靭性向上に貢献すること。これが私の使命であると考えています」

EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社で事業再生を担当している千代島様は、理系大学院で遺伝子工学を専攻し、大学院修了後は外資系商社で経験を積んでこられました。
そんな千代島様が事業再生に興味を抱いたのは、当時手にした書籍がきっかけだと言います。

前職も含めて13年のキャリアを積んでこられた千代島様に、米国公認会計士の資格を取得した経緯や、事業再生に携わる醍醐味などをお聞かせいただきました。


理系大学院を修了後、外資系商社で経験を積んできた私が、会計の道に進んだ理由

M&Aのインパクトを目の当たりにしたことを契機にキャリアチェンジを志す

事業再生に関わるコンサルティングを担うようになって、13年になります。その間、担当した案件は約30件。常に「自身の目指す姿」を思い描いて前に進んできた私は、「ようやく6合目までたどり着いた」と感じています。

そもそも、私が会計の道に進もうと決意したのは、大学院を修了後、外資系商社で経験を積んでいたころのことです。私は欧州メーカー代理店の営業担当として、国内外の顧客に対して先進医療機器システムの提案を行っていました。当時の業界は、GEやシーメンスといったグローバルメーカーを中心としたM&A、合従連衡が隆盛を極めており、M&Aディールに端を発して、入札案件をひっくり返されることも珍しくありませんでした。

当時、『ハゲタカ』などのドラマが流行していたことや、たまたま手に取った書籍『事業再生』(田作朋雄著)が出版されていた時代背景もあり、次第に私はM&Aや事業再生に興味を抱くようになりました。
しかし当時、理系出身の私には武器となるスキルはなく、キャリアチェンジを実現するために、米国公認会計士の資格を取得しようと決意しました。

会社での仕事が多忙を極める中ではありましたが、週20時間×50週(約1年間)、計1000時間で合格する目標を自分に課し、何があっても一切の後れを取ることなく、計画的にカリキュラムを進めました。海外出張時には、辞書のように分厚い問題集を機内に持ち込むこともありました。

そのかいもあって、学習開始から約10カ月後に全科目合格することができました。その後、大手コンサルティングファームに転職し、事業再生チームに配属。この時、私は30歳でした。

尊敬する先輩を追って、EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社に転職

転職先のコンサルティングファームには丸10年在籍しましたが、その間にある先輩と出会いました。彼は一言で言うと「逃げない人」でした。事業再生の現場においては、クライアントの会社が破綻間近という状況に置かれることが少なくありません。

しかし、そのような絶望的な苦境にあっても、決して諦めることなく、真正面から立ち向かっていく。そんな力強さを持っている人でした。クライアントの経営者や従業員、金融機関、ファンドなどのあらゆるステークホルダーからも絶大な信頼があり、私も厳しく指導していただきました。

そんな先輩がEYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社(以下、EYSC)に転職すると聞き、私も彼を追ってEYSCに転職しました。当時、先輩が話していたことを、今もよく覚えています。「EYSCは誠実でまじめなメンバーがそろっている」と。事業再生において、クライアントと誠実に向き合う姿勢は非常に大切であり、その姿勢を上司は高く評価してEYSCに転職したのでしょう。

私自身、EYSCに転職して、上司が話していた言葉の意味を何度も実感するようになりました。上司を追いかけるカタチでの転職でしたが、「この転職は間違いではなかった」と断言することができます。

尊敬する先輩を追って、EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社に転職

新型コロナウイルス感染症の拡大、ロックダウン、円安急進。次々と襲い掛かる危機に、会計士として何ができるか

新型コロナウイルス感染症のショックによってクライアントが経営危機に

EYSCに転職したのは2019年後半で、現在に至るまで、グローバルに事業を展開するクライアントの事業再生を担当しています。あるクライアントは元々、業況や財務が極度に悪化していた中、事業の建て直しを図っていました。

しかしながら、予期せず、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の急速な拡大に見舞われることとなり、会社を取り巻く状況が一変。海外拠点がロックダウンとなり、事業活動を停止せざるを得なくなってしまったのです。

突如として発生した新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、経営破綻まで待ったなしの状況となりました。クライアントの事業は世界的に知名度の高い商品の製造を支える社会的な役割が歴然として存在しており、また、国内外に多くの雇用を抱えていたことから、「絶対にこの会社をつぶすわけにはいかない」と、当時、プレッシャーというか、ある種の使命感といったような不思議な感覚に駆られていました。考え得るあらゆるステークホルダーへ、自身が策定した再生計画を携えて赴き、資金調達に奔走する日々が続きました。

さまざまな幸運、ご縁などもあり、最終的には、国外のスポンサー、政府系金融機関からの資金調達に成功、当面の破綻危機を乗り越えることができました。並行して、再生計画に基づく事業構造改革を着々と推進し、それまで慢性的な赤字体質であったところ、コロナ禍の最中にもかかわらず、数年ぶりの黒字転換を達成することができました。

その後も、別の海外拠点でのロックダウン、さらには米国政策金利の引き上げを背景とした円安急進など、これまで経験したことのない未曾有の環境変化に対峙しながら、引き続き、経営の再建を図っている途上にあります。

事業再生における会計士の役割

では、このように厳しい経営状況に陥った企業に対して、会計士の専門性はどのように価値を発揮するのでしょうか。

答えは企業の財務状況をPL/BS/CFのあらゆる側面から立体的に把握し、適切な方向性を見いだすことにあります。これは、クライアント、金融機関、株主(株式市場)、監査法人、取引先をはじめとするあらゆるステークホルダーからの要求を満たすだけでなく、同時に、事業上の実現可能性をも厳しく問われる極めて高度な専門性を持つ作業です。

実務においては、財務・会計に関する知識のみならず、事業に対する深い理解や洞察、企業法務といった複数の専門性との組み合わせが不可欠となります。時には、弁護士、税理士、戦略コンサルタント、不動産鑑定士といった複数の専門家をリードする役割を求められる場合もあるほどです。

なお、再生局面において、数値の見誤りは文字通り命取りとなりますから、鋭敏な計数感覚、データ処理能力が高いレベルで求められることは言うまでもありません。当然、最初から全てをこなせるわけではありませんが、私にとって、会計士の専門性や素養において重要な土台があったことは間違いないと言えるでしょう。

これから入社する皆さんと共に、事業再生に携わる日を楽しみにしている

社会的影響の大きな事業再生に携われることを、心から誇りに思う

事業再生は法的整理と私的整理に大別できますが、私たちコンサルティングファームが関わるのは私的整理となるケースがほとんどです。私的整理とは、裁判所の関与によらず、主に金融機関との話し合いの中で、事業と財務の再建を図ろうとするものです。法的な手続きではないので、情報開示の程度が限定され、信用不安や風評被害を最小化できるメリットがあります。

一方、何らの法的な保護が用意されているわけではなく、また、全ての取引金融機関からの同意を得ないと成立しないとされているので、その分、難易度が高い側面があることも事実です。

私たちアドバイザーは、クライアントが苦境に陥っている中、金融機関をはじめとするステークホルダーとの交渉と共に、事業の再建を同時並行で進める多正面作戦を強いられることになります。逼迫した状況下、経営悪化に苦しんでいるクライアントや、(往々にして)態度が硬化したステークホルダーに対し、私は常に、現実を直視して向き合うことを大原則として取り組んできました。

クライアントの経営状況を客観的に分析して再建に向けた方向性を見いだし、ステークホルダーを納得させて、着実に実行する。「言うはやすし」ですが、人員削減や事業撤退といった抜本的な構造改革のように、時には見たくないこと、聞きたくないことも関係者間で共有し、力を合わせて立ち向かわなければなりません。現実から逃げずに、やるべきことをやり切ることにしか、活路はないのです。

また、再生に向けた道筋というものは、一定の定石があるとはいえ、あらかじめ用意された正解というものはありません。判断の階層が高まるほど、自身の価値観がおのずと色濃く反映されざるを得なくなるのですが、自身のアドバイスが、例えば上場企業を舞台として、次々と現実化されていくことになるわけです。

そこに失敗は許されない。大きな責任の伴う仕事ですが、だからこそ、事業再生に携われることを、私は心から誇りに感じています。

社会的影響の大きな事業再生に携われることを、心から誇りに思う

今後も誠実にクライアントと向き合い、事業再生に向けてリードする

冒頭でお話ししたとおり、EYSCは誠実でまじめなメンバーがとても多いですね。人の足を引っ張るような人は皆無で、むしろ、困っている人がいたら自然と手を差し伸べる。そんな風土が根付いているように思います。尊敬する上司を追ってEYSCに転職しましたが、EYSCならではの誠実でフェアな風土が自分に合っているように思います。

事業再生という領域は、2000年初頭にバブル経済の崩壊を機に興隆しましたが、その後の20年でリーマンショック、東日本大震災、そして新型コロナウイルス感染症ショックと、さまざまな危機が発生しました。今後も時代に応じてテーマを変えながら、当分野への社会的な要請は続いていき、途絶えることはないでしょう。日本を取り巻く今後の情勢を考えると、まず立ちはだかるのが以下の問題です。

①新型コロナウイルス感染症関連の金融緩和政策を背景に膨張した債務の調整
②地政学的背景に起因するサプライチェーンの再編成
③経営者層の高齢化、事業承継問題
④労働人口、国内消費者人口の減少

これらの他にも、「確実に到来する未来」だけでも、試練が山積みなのです。今後、どのタイミングでどのような事象が発生するのか予測は難しいですが、事業再生の分野に従事することで、国内産業の強靭性に貢献する。これが、当業務における私の使命であると考えています。
可能であれば、鍛え抜かれた少数精鋭のチームを組成し、世の中にインパクトのある案件をリードできたらいいですね。

私がこの分野に携わって13年。従事させていただいたクライアントや金融機関、ご指導いただいた諸先輩方、苦楽を共にした同僚にはかなり恵まれた方だと思います。私は、ファームにおいて、後進育成の役割も任されていますが、これまでの得られた経験やノウハウ、そして諸先輩方より伝授されたスピリットを、次世代につなげていきたいと考えています。

事業再生は決して簡単な仕事ではありませんが、「社会に貢献している」という揺るぎないやりがいを得られる素晴らしい仕事です。「事業の再建に携わり、社会に貢献したい」と願う皆さんと共に働ける日が来ることを楽しみにしています。

※役職、記事内容などは取材時のものになります。

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