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東芝が担当監査法人を変更へ
2017/05/02

東芝は会計監査を担当するPwCあらた監査法人を変更する方針を打ち出した。両者は米源発子会社の会計処理を巡る意見の対立が解消できず、同監査法人は2016年4~12月期決算については、財務諸表の適正性が判断できないことを示す「監査意見不表明」としていた。

PwCあらたの要求に応じる形で東芝は、監査委員会の第三者への依頼による約3カ月に及ぶ調査を行い、「過年度決算の訂正を必要とする事象はない」と結論づけたが、PwCあらたは「巨額損失についてはさらなる調査が必要」と主張。2017年3月期決算に関しても、東芝は溝が埋まらないと判断して、準大手の監査法人を中心に後任者選びを行っているという。

現在、後任の有力候補とされているのが準大手の「太陽有限責任監査法人」だ。監査法人の引き継ぎには時間がかかり、新日本からPwCあらたに引き継いだ際も数カ月を要したため、決算発表が2017年7~8月になるという意見も出ている。

編集部からの一言

東芝が準大手を有力候補に挙げているのは理由がある。Big4と呼ばれる大手はPwCあらた、新日本、トーマツ、あずさだが、PwCは現在の担当、新日本は前任、さらにトーマツとあずさは過去に東芝と取引があるため、利益相反の観点から担当は難しいとされている。つまり、「Big4では担当できないから準大手へ」というわけだ。ただ、大手と準大手ではスケールが異なるため、どのように補足していくかが今後の課題になる。

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