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カルロス・ゴーン氏、有価証券報告書の虚偽記載の疑いで逮捕
2018/11/28

カルロス・ゴーン氏の逮捕、日産自動車の会長職解任は日本中に衝撃を与えた。

日産自動車前会長のカルロス・ゴーン氏、および同社前代表取締役のグレッグ・ケリー氏は共謀して、2011年3月期~15年3月期の5年分の役員報酬を約50億円過少に有価証券報告書に記載し、また16年3月期~18年3月期も計約30億円の報酬を過少に記載した疑いがあるとして、19日に金融商品取引法違反容疑で逮捕された。

ただ、ゴーン氏は東京地検特捜部の調べに対して「虚偽記載はしていない」として容疑を否認しているという。

ゴーン氏は26日午後に三菱自動車で開かれた取締役会で、同社の代表取締役会長からも解任された。

三菱自動車は2016年の燃費不正問題で経営危機に陥った際に、ゴーン氏が出資をして救済。

自身が会長職に就き、さらに日産から2人の取締役を入れ、日産・ルノー・三菱自動車の3社で企業連合を組み、調達や技術開発の共通化を進めてきた背景がある。

編集部からの一言

3社連合の残り1社、ルノーはゴーン氏の解任を進める動きは今のところ見せていない。

フランス政府はルノーの株を15%保有する筆頭株主の立場であり、ルメール仏経済相は「フランス国内では(ゴーン氏の)違法は確認されていない」として、推定無罪の原則に則り、ルノーの会長職を解任すべきではないこと、および3社連合の体制維持への意向を表明した。

日産だけでなく、三菱自動車、ルノー、また日本とフランスの2か国に及ぶ今回の問題の動向に今後も注目したい。

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