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IFRS(国際会計基準)導入のNTTデータが約200億円の営業益増へ
2016/09/14

2019年3月期に会計基準をIFRS(国際会計基準)へと変更するNTTデータは、変更によって企業買収に伴う「のれん代の定期償却」が不要になるため、年間約150億円の負担がなくなる見通しだ。同社は、欧米や東南アジアの企業買収を続けていて、今後はDELLのITサービス部門を約3,000億円で買収予定とみられている。

結果的に、同社の連結営業利益は約200億円アップするとみられ、それによってNTTデータ株は9月8日時点で3日ぶりに反発し、買い先行でスタートしている。また、同社は今期から有形固定資産の減価償却方法を定率法から定額法に切り替えており、執行役員は「2019年3月期には数十億円の押し上げ効果があるだろう」との見解を示している。金融庁の調べでは、IFRSを導入する企業は今年8月末時点で125社になり、2年前と比べて約3倍に増加しているため、NTTデータのようなケースが今後も続く可能性がある。

編集部からの一言

最近のNTTデータ関連のニュースで興味深いのは、VR(仮想現実)を用いた打撃練習マシンを楽天と共同開発したというものだ。このマシンは2017年より本格的に導入を開始し、2021年3月期までに100億円の売上を目指すという。今後は海外市場にも展開していくため、さらに海外企業の買収が増える可能性は十分にあるだろう。IFRSの導入によって、NTTデータにどのような“変化”が現れるのか。今後も注目したい。

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