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子会社の不適切会計発覚も純利益が過去最高値を記録――富士フイルムホールディングス
2017/08/16

富士フイルムホールディングスは、2017年4~6月期の連結決算(米国会計基準)を発表した。和光純薬工業を買収し、同社株の評価益208億円を計上したことにより、純利益は438億200万円(前年同期の約3.6倍)で過去最高を更新。また、カメラや液晶ディスプレー向けフィルムが好調のため、売上高は前年同期比4.7%増の5,714億円、営業利益は21.5%増の358億3,600万円となった。

不適切会計が発覚した子会社の富士ゼロックスは減益となったが、吉沢勝取締役は「不適切会計問題を受け、4~6月は人的資源を問題解決のためにあてたのが要因。不適切会計問題を受け、営業に十分な人員を割けなかった。同地域における影響は一時的とみている。業務プロセスの改革も進めており、早期にもとの状態に戻せると考えている」と説明した。同問題に関わった元幹部などに対しての損害賠償については、8月中にも法的措置をとる方針という。

編集部からの一言

吉沢取締役は不適切会計問題について、「富士ゼロックスの幹部が直接顧客を回り、同問題については説明をしている。現状、顧客からはゼロックスとの取引をやめるといった声はでていない。再発防止策については今のところ変更点はない。問題のあったオセアニア地域の人的再配置は速やかに対応しており、業務プロセスの改革もかなり進んでいる」とコメントした。問題を起こした人の処分だけで再発は防止できるのか、今後も注目したい

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