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論文式試験の今年の傾向 振り返り【前編】
2016/10/7
コラム
論文式試験の今年の傾向 振り返り【前編】

8月19~21日の3日間で、平成28年公認会計士試験「論文式試験」が行われました。
今回のコラムでは、各科目の出題傾向を中心に論文式試験の振り返りをしてみたいと思います。

今年の論文式試験の受験者数は3,138人の予定と事前に公表されていました。
合格基準は「得点比率52%を基準として公認会計士・監査審査会が相当と認めた得点比率」とされています。過去の合格率を見てみると、2015年は34.1%、2014年は36.8%、2013年は35.9%と「35%前後」で安定していて、今年も同程度になると予想されています。

それでは各科目を詳しく見ていきましょう。

監査論

まずは1日目の最初に行われた「監査論」です。

出題数や難易度に関しては「例年通り」とする見方が多いようです。問題構成も「理論中心 1 問、実務中心 1 問」と例年通りで、解きにくい問題が含まれていたものの、確実に得点しておきたい問題も多くありました。

そのため、監査論で合格を勝ち取るポイントは「解きやすい問題を確実に解く」ことにあり、「自己採点をしてみて4割はいけたという感覚があるか」が合否の分かれ目になりそうです。

第1問では東芝の不正会計問題などで注目される「虚偽表示リスク」に関する出題がありました。ここでは「財務諸表全体レベル」と「アサーション・レベル」の2つに言及することが模範解答になります。

来年以降も「出題数・難易度」の水準に大きな変化はなく、また「構成」に関しても「理論中心 1 問、実務中心 1 問」という形式が維持されると予測されています。一方で、少し変化が見られるところでは「表面ではなく本質が問われる問題が増えている」ことがあげられます。

このことから、来年の受験のために胸に刻んでおきたいポイントは「論文式試験を突破するためには基準集を覚えるだけでなく、その問題の背景を理解すること」でしょう。

租税法

続いて、「租税法」です。例年に比べて難しくなったと感じた受験者が多いのではないでしょうか。ボリュームも少し増えた印象がありますね。

問題構成は「第1問:理論問題 40点、第2問:計算問題 60点」と例年通りでしたが、理論問題は9問中6問が法人税法と“偏りのある出題”だったといえます。法人税法に強い人にとってはラッキーな年だったかもしれません。

今年は過去には出題されなかった問題が出されました。同族会社(法人税法)、簡易課税(消費税法)などがそれに当たります。この問題に関しては、過去問に載っていないため「解けた受験者は少数」と考えてよいでしょう。

来年度に関しても、今年同様に傾向が例年と少し変わる可能性はあります。ただ、珍しい問題は多くの人が解けないので、差がつきにくいもの。合格するために重要なことは毎年出題される範囲の問題をしっかり解くことです。

来年、受験する予定の方は、基礎をしっかりと身に付けるようにしましょう。

会計学

「会計学」の「管理会計論」に関しては、例年通りの「計算と理論の総合問題 4問」という構成でした。ただ、ボリュームは多めと感じた受験者が多いようなので、全てを解き切れた方は少ないかもしれません。

今回の攻略ポイントの一つとしてあげられるのは、計算問題から解くということ。計算問題は解きやすい問題が多かったので、ここを先に終わらせて、精神的に落ち着いてから理論問題に……という流れが有効だったといえるでしょう。

「財務会計論」はボリューム的には例年通りでしたが、少し難易度が上がったという印象です。とはいえ、テキストの範囲内の出題が多く、かつ応用問題も基本を知っていれば解答可能な問題だったので、「勉強時間に比例して解答ができる試験」でした。

来年度は「管理会計論」「財務会計論」ともに、同様の水準になることが予想されるので、基礎を疎かにせずに学習することが合格への近道になるでしょう。

「前編」では「監査論」「租税法」「会計学」の3科目を振り返りました。
「後編」では「企業法」「経営学・経済学」「民法・統計学」を分析します。来年度の受験を考えている方は、ぜひチェックして、価値ある勉強へと繋げていただきたいと思います。

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