次期会長に初めて女性が内定した日本公認会計士協会。今後、何が変わる?【後編】
マイナビ会計士編集部
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受験者数の減少にも歯止めを
日本公認会計士協会の関根愛子次期会長が改善に意欲をみせるポイントは、品質管理レビュー制度のほかに3つあります。1つずつ見ていきましょう。
1つめは公認会計士試験の受験者数減への対策です。
現在、公認会計士試験の受験者数は年々減少の傾向にあります。2010年の2万5,648人をピークに減り続け、2015年は1万180人とピーク時の半分以下にまで落ち込んでいます。この背景には、一時期、合格者数が急増したことで監査法人に就職できない会計士が増えたことがあると言われています。
この点に関して関根氏は「会計士の魅力をアピールできていないことも原因」と語っています。日本では会計士の資格を取得したら監査法人に就職することが当然の流れのようになっていますが、「アメリカでは企業の中で働く会計士も多く、時代の流れから国際的な仕事も増えている」ため、活躍の場が広く存在することを積極的にアピールしていく方針を打ち出しています。
小中学生もターゲットに
2つめのポイントは「若年層」です。公認会計士試験の受験者数増加を図るうえで、関根氏が会計士の魅力を発信する1つのターゲットにしているのが若年層である小中学生です。
ちなみに、先日大きな話題を呼んだのが「小学校の4年生男子に聞いた将来の夢ランキング」というもの。それを見てみると、1位:サッカー選手、2位:医者、3位:YouTuber、4位:公務員となっています。
YouTuberがランクインしているところが何とも現代的ですが、残念ながら会計士は入っていません。新しいものを好む若年層に「いかにして会計士の魅力をアピールするか」という点が関根氏の方針のポイントと言えるでしょう。
たとえば、現在は職業体験を楽しみながらできる「キッザニア」があります。HPを見てみると、キッザニア東京には「警察官」や「消防士」などのメジャーな職業のほかにも、「エネルギー会社」や「電子マネーセンター」、「証券会社」など、子どもにはちょっと難しいのでは?と思うような職業もあります。こちらに「会計士」はまだないようです。
キッザニアに「会計士」のアクティビティができたら、子どもにも身近な職業で楽しそうと感じてもらえるかもしれませんね。
はばたく女性は実現するか?
いよいよ最後の3つめは「女性」です。
初の女性会長になる予定の関根氏は女性会計士にも期待を寄せています。結婚や出産を機に退職した女性会計士に現場復帰してもらうための研修制度や女性が活躍できる機関を協会内につくることで、女性の活躍と進出を促すと発言しています。
じつは、関根氏の会長就任前にも、日本公認会計士協会は“女性会計士推進”に積極的な姿勢を見せています。具体的な動きとしては、内閣府が2015年3月末に設定した「はばたく女性人材バンク」との連動があります。
この人材バンクは、「役員候補の女性会計士がほしい」と考える企業に日本公認会計士協会が人材のデータを提供するなど、企業と女性会計士の橋渡し的な業務も行っています。
内閣府による女性のための人材バンクができ、さらに初の女性会長が就任することで、女性会計士が増加し、活躍の場が広がるのか――7月以降の関根氏の動向に大きな注目が集まっています。
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