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次期会長に初めて女性が内定した
日本公認会計士協会。
今後、何が変わる?【前編】
2016/06/10
コラム
次期会長に初めて女性が内定した日本公認会計士協会。今後、何が変わる?【前編】
初めての女性が次期会長に内定

日本公認会計士協会は現副会長である関根愛子氏が次期会長に内定したことを発表しました。今年7月に行われる定期総会の後に就任する予定で、その場合は“初の女性会長”が誕生することになります。次期会長に就任予定の関根氏とは一体どのような人物なのでしょうか?

経歴を見てみると、1981年に早稲田大学理工学部を卒業後、青山監査法人を経て、PwCあらた有限責任監査法人でパートナーを務めている人物。2015年からは金融庁金融審議会専門委員の職も担っているようです。

協会に所属する会計士のみなさんが気になるのは「初の女性会長誕生で何が変わるのか、何が変わらないのか」という点ではないでしょうか?

そこで今回は、会長内定発表時の関根氏のインタビューから「どのような方針で協会を運営するのか」というところを掘り下げて、考えてみたいと思います。

インタビュー内容を見ると、「公認会計士試験の受験者数減少への対策」「女性会計士の増加」など、意欲的な発言が目立ちます。その中で、今回、最初に取り上げたいのは「品質管理レビュー制度の改善に取り組む」というものです。

品質管理レビュー制度とは?

まずは品質管理レビュー制度の簡単なおさらいからはじめましょう。
品質管理レビュー制度とは、日本公認会計士協会内部に設置された品質管理委員会と品質管理審議会が監査事務所の監査内容をチェックし、必要に応じて改善などのフィードバックを行う制度のことです。

日本公認会計士協会の中で品質管理レビュー制度の運用がスタートしたのは平成11年度(1999年度)のこと。当初は大手監査法人のみのレビューからスタートし、平成16年度(2004年)に公認会計士法のもとで制度として位置付けられるようになりました。
その後も時代に合わせて適宜改善が行われています。現在の品質管理レビュー制度でチェック機能の中枢となる品質管理委員会と品質管理審議会は次のような形で構成されています。

・品質管理委員会は①レビューチーム(会員レビューアー27名)、②品質管理特定事案検討部会、③品質管理審査部会からなる。
・品質管理審議会は第1審査部会から第5審査部会までの5つの審査部会からなる。

端的に言えば、品質管理レビュー制度は協会内にチェック機能を設定して、不正を防止するための制度です。関根氏はこの制度をどのように改善しようと考えているのでしょうか?

関根愛子次期会長が考える品質管理レビュー制度の改善案

前提には、ニュースでも連日報道されているように、品質管理レビュー制度というチェック機能があるにもかかわらず、会計不祥事が続いてしまっている現状があります。

関根氏が具体的に制度を改善するポイントとして掲げているのが「チェックする年数」です。現在の制度では、協会側は監査事務所の1年分の仕事内容しかチェックしませんが、「それでは足りないのではないか。複数年チェックするべきでは」と関根氏は指摘しています。

1年間の監査内容だけを切り取っても見えてこないところが複数年にスポットを当てることで出てくる可能性はあるでしょう。その実現のためには多くのマンパワーが必要になるので、「そのために増員やITの導入を図る」とも述べています。

関根氏の会長就任後に制度が改善されて不正防止に繋がるのか、といった点は会計業界だけでなく、多くの人が関心を寄せるポイントでしょう。
品質管理レビュー制度以外の改善点は【後編】で紹介します。

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