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やりたいことは何ですか?
手段としての「公認会計士」を考える
2016/01/29
コラム
やりたいことは何ですか? 手段としての「公認会計士」を考える
公認会計士になった理由は?

なぜ公認会計士になったのですか? ということを時々聞かれます。

公認会計士試験に合格した人の多くは、まず監査法人で経験を積むのが一般的です。その際、この質問に対するきちんとした答えを用意しておかなければなりません。

そもそも公認会計士になると、何ができるようになるのでしょう?

公認会計士とは、皆さん知っての通り会計・監査の専門家です。とはいえ、会計・監査業務をやっているだけかというとそうではなく、税務(税理士登録が必要)やコンサルティングなど多岐にわたります。

たとえば、赤字続きの企業に対して、監査だけでなくコンサルティングやアドバイザリー業務を行い、黒字化の支援をすることなどができます。

もしくは、株式会社の財務諸表を監査し、専門家として、株主に透明性や適正性の高い情報を伝えることなどもできます。

公認会計士は、企業が健全な経済活動を行うための手助けができる資格であり、士業系の国家資格の中では、最も経営に近い領域を専門としています。

できることの選択肢が多い反面、公認会計士になった後、何をしたいのかをしっかり考えておかなくてはいけません。

公認会計士の「やりたいこと」と「できること」

他の職業と同様、公認会計士にとっても「やりたいこと」と「できること」は別物です。
「公認会計士である」ということは、あくまで「できること」が明確になっているにすぎません。

たとえば、私の場合、そもそもやりたかった仕事といえば「お金に関係する仕事」でした。理由は単純で、いちばん儲けられそうで、面白そうに見えたからです。

具体的には、証券や株式の取引で儲ける仕事をイメージしていました。しかし、成長するにつれ現実が見えてきました。私個人の能力として、

・営業することや組織に属することに向いていない(思ったことを口に出してしまうタイプ)

・勉強は好きではないが計算は早い(決して頭がいいわけではない)

こういった条件から考えた結果、自分でもつとまりそうな仕事が公認会計士だったというわけです。

「やりたいこと」をやるための手段としての公認会計士

公認会計士として成功している人たちは、「公認会計士であること」とは別に、しっかりとした「やりたいこと」を持っているように思います。

「公認会計士として仕事をする」こと自体は目的ではなく、もともと持っている目的を達成するための手段として「公認会計士」の資格を取得している、ということです。

たとえば、一般的に東京大学出身者の評価は高いですが、「東大卒」であるだけで一生食っていけるわけではありません。「東大卒」という看板を使って何かすることではじめて、人生を生きていくことができるのです。

ここの「東大卒」を公認会計士と置き換えるとわかりやすいと思います。公認会計士を「職業」としてではなく、「経歴」として生きている、ということです。

私自身も、そういったことを意識して自分のキャリアを考えるようにしています。

私の今の目標は公認会計士・税理士として、会社の運営に携わっていくことです。具体的には、小さい会社の役員になることや出資関係を持つことで、会社経営に参画していくことです。

私はいろいろと遠回りをした結果、収入を得る仕事を確保できたものの、「やりたいこと」で収入を得るということについては、まだスタート地点に立ったばかりです。

皆さんは、「公認会計士として仕事する」こと自体が目的になってはいませんか? それとは別に、「公認会計士として何をしたいのか」を意識して、今後のキャリアを考えてみてください。

松本志男(まつもと しお)

松本会計事務所代表、公認会計士・税理士。
高校卒業後、防衛大学校に進学。同大学を卒業するも、一転して公認会計士を目指す。
平成19年、公認会計士試験に合格。監査法人トーマツを経て独立、岡山県倉敷市にて松本会計事務所を開業する。

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